久々に『KOTARO Hasegawa DOWNTOWN CUISINE』へ伺いました。今や電話が繋がらず予約の取れないレストランです。友人に久々に長谷川シェフのところに行きたいな〜と呟いたら、1席お持ちとのことでお誘いいただきました。友人は毎度、300〜1,000回リダイヤルしているそうです。
『KOTARO Hasegawa DOWNTOWN CUISINE』は、長谷川幸太郎シェフが育った新御徒町の佐竹商店街にあります。下町情緒漂う他の店舗で一線を画していて、この水色のドアが可愛らしく、歩いていて一際目を引きます。
オーナーシェフの長谷川幸太郎氏はひらまつの元取締役であり、ボキューズドール国際料理コンクールにも2度出場し、来たる1月22日にリヨンで開催されるフランス大会でも、本部のキッチン審査員を務める国際的に評価されているシェフなんです。ボキューズドールジャパンでは副会長を務める長谷川シェフは、今回の大会でも日本代表のために奔走し、熱い想いを持って22日・23日に開催されるフランス大会に参加されます。
▼日本代表決定戦はこちらのブログで▼
テーブルにはフレンチの中に日本を意識し、江戸切子のグラスが置かれています。日本に根ざしたフレンチを目指していることが汲み取れます!
壁には長谷川シェフが撮影したお写真などが飾られています。ご経歴からもお分かりのように、生産者とのつながりもあり、食材の期待もできます。
まずは白葡萄ジュースからスタートです。
確かアランミリアの新しいオーガニックだったかと思います。
炙ったカンパチと柚、そして蕪という組み合わせですマスカルポーネをソースとして使っているという楽しいお料理。キャビアの塩味が力強いアクセント。お皿は長谷川シェフが収集した骨董を使用しています。こちらもJAPANです。
フランスより輸入されたバゲットとロゴ入りの枡に入ったホイップバター。このパンも美味しくて、食べ過ぎ注意なんですよ。
徳島県産の鮑と和歌山県産のアオリイカはどちらも絶妙な火加減。これに日本の食材である山芋を添え、フランスの古典的なソースベアルネーズでまとめていました。
カナダ産のオマールと和歌山県産の足赤座海老の入ったかぼちゃのニョッキ。
ホエーを使ったクリーム仕立てで優しい味わいにベーコンのコクがアクセント。
風味豊かなマッシュルームのブルーテには、とろける甘さの鴨のフォアグラのソテー。フォアグラといえば定番のソースはマデラ酒です。ふむふむマッシュルームのブルーテと合わないんじゃない?と思いましたが、これがまたまたまマッチする。マッシュルームはスライスにして味わいや香りをさらに添えています。ピーテンドリルの軽い酸味のアクセント。ちょっとしたハーブなどが抜群に料理を引き立てるってあるんですよね。
高知県産の白甘鯛の松笠焼きは、皮目はパリッとやかれ身はしっとり上品です。白甘鯛はふわっととろけるような味わいですが、皮目のコクと香ばしさが旨味をしっかり記憶させます。里芋と蓮根のガレットを添え、ベルモット酒のソースで。
田村牛のフィレは繊細な肉質で旨味があります。赤ワインソースで。ジロールやシャントレル、トランペットといった季節の木の子とインカの目覚めのソテーを添えて。
フランス産のモンブランとシャインマスカット。チュイルが繊細ですね。
柿のシャーベットだったかな。最後は可愛らしいお皿に乗ってソルベが登場。
ハーブティーをいただきました。コロナがあったこともあり、お店を休業したりされたりして、かなり久しぶりの訪問でしたが、長谷川シェフのようなすでにポジションを確立された料理人でも進化ってするんだとしみじみ思ったお料理の数々。10000円という現在のレストラン価格ではお手頃価格でこれだけの料理を作り出して下さるのはやはり魅力的ですよね。電話300〜1000回リダイヤルとのことですが、是非この超予約困難店にチャレンジしてみてください。毎月1日に2ヶ月先の予約を開始します。
ソムリエのマダムも優しくて温かなホールに。ボキューズドールの世界大会は、アルジエントの石井友之シェフが出場されますが、長谷川シェフも福会長として参加し、厨房審査員も務めます。長谷川シェフ、頑張ってくださいね。
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KOTARO Hasegawa DOWNTOWN CUISINE
東京都台東区台東4-2-11
03-5826-8663
18:00~20:30(L.O)
日曜・祝日定休
KOTARO Hasegawa DOWNTOWN CUISINE (モダンフレンチ / 新御徒町駅、仲御徒町駅、御徒町駅)
夜総合点-