イタリアのデリカッセンの魅力を日本に伝えるための
キャンペーン「Arigat-EU (アリガテウ)」
プレスツアーに参加し、工場見学などでいろいろ学んできましたが、
最後は「カッチャトーレ・イタリアーノ組合」の
サラミーニ・イタリアーニ・アッラ・カチャトーラDOPのご紹介です。
モルタデッラやザンポーネ、コテキーノは加熱するソーセージですが
サラーメ・カッチャトーレは熟成して作ります。
カッチャトーリとは、小さいサイズで水分が少なく、密度の高いサラミで、
ルビー色で、小さな粒状の脂身が均一に混ざっているのが特徴です。
その歴史は古代エジプト時代まで遡りますが
狩猟人を意味する「カッチャトーレ」は、
昔は何日も猟に出るために携帯できるよう、ピストルを入れる
ホルダーに入れられるようにとこの形になったとか。歴史ゆえの賜物ですね。
サラミーニ・イタリアーニ・アッラ・カチャトーラDOP
DOPは、Denominazione di Origine Protettaの略で
保護原産地呼称のこと。
産地・素材・製法等が全て定められたルールに則って実施されている特産品で
品質を以下のように厳しく定められています。
・ イタリアの北部・中部で飼育され、決められた種類の豚肉であること
・加熱はせず、ミンチした後皮に詰めて熟成
・添加物の使用も厳しく制限され
・タンパク質、脂肪分、色、香、味、硬さに規定がある
今回は3度ほど白衣を着て工場に入り、白衣姿もだいぶ板についてきましたが
サラーメ・カチャトーラの製造に関しては、イタリア最大の加工肉工場を
見学しました。写真はNGだったので、工程だけご紹介いたしますね。
①肉の品質チェック
②ミンチ(2種の肉を合わせ、大・小の順で2度ミンチに)
③塩、白コショウ、ニンニク、唐辛子を混ぜる
④人口のコラーゲンで作ったものに腸詰
⑤乾燥(肉の中心から出てくる水分をとる)
⑥2段階の異なる温度帯で35日間熟成(腸詰で320g→完成時は200gに!)
⑦シャワーで洗い、静電気でコーンスターチを付着→パッケージ
私たちがサラミを手にした時についている白い粉の正体は
カビではなかったのですね。
熟成している倉庫もたくさんあり、それぞれの工程を見せていただきましたが、
違う部屋で、乾燥や熟成などが衛生かつ効率的に行われる様子はかなり興味深く
特に白いカビから緑のカビに変化し、第二段階の熟成の進んだ段階では
かなりカビの匂いが強かったのも印象的でした。
普段だったらお腹を壊すカビですが、カビがついても
しっかり美味しいものができるって、昔の人々の英知はすごいですよね。
現在は、カビは衛生面を考慮し、出荷前に水で洗い流されますが、
洗い流した後も熟成が進むので、熟成を止めるため
プラスチック容器に詰められ出荷されるということでした。
サラーメ・カチャトーレは、高たんぱく質で不飽和脂肪酸を含む
身体活動量や運動量の多い人に向いたたべものだとか。
美味しいだけじゃなく、栄養価が高いのも特徴ですね。
イタリアのデリカッセンの魅力を日本に伝えるため、
「モルタデッラ・ボローニャ組合」・「カッチャトーレ・イタリアーノ組合」
・「ザンポーネ・モデナ / コテキーノ・モデナ IGP 組合」
の3つの団体がEUの支援を受け推進している事業です。
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