[江おんすていじ] 1部 M1~M6 | 蒼穹

蒼穹

歌詞のパート分けしてます。まとめからどうぞ〜。

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江 おん すていじ ~新編 里見八犬伝~ 歌詞パート分け

1部 ミュージカルパート M1~M6M7~M10
2部 ミュージカルパート M1~M7M8~M14
3部 ライブパート

MC・日替わりなど



歌:篭手切江豊前江松井江桑名江
五月雨江村雲江大典太光世水心子正秀

※パート分け、歌詞は予想の段階であり、確証を得るためのものではありません。






      押すと飛べたりします(たぶん)

M01      ものがたり
M02         ひとしごと
M03    生きる音 ~内番すとんぷ~
M04     南総里見八犬伝
M05      ごう おん すていじ(Short)
M06      助っ人ぷりーず
M07           向くべき前
M08           光の中へ
M09          向きたい前
M09.5          ものがたりリプライズ
M10    ごう おん すていじ



 





M1『ものがたり』 /
作詞:浅井さやか 作曲・編曲:YOSHIZUMI 振付:桜木涼介



(篭手切) 光も届かぬ 薄暗い場所
(篭手切) ここまでどうやって来たのだろう
(篭手切) ここからどこへ行くのだろう

(村雲) 名をくれた人がいて
(篭手切) 私は私を成す
(五月雨) 名を呼ぶ人がいて
(篭手切) 私は私でありうる

(松井) 語るものがいてこその
(6人) ものがたり

(桑名) 名もなき草が
(豊前) 風に吹かれ
(篭手切) 人知れずに散っていく
(6人) そこにものがたりはあるのか

(篭手切) 「ものがたり...」

(6人) 踏み出す足はあるか
(6人) 踏んできた足跡はあるか
(篭手切) そこにものがたりは
(6人) あるのか





(篭手切) 「はあ...っ」

(篭手切) 己(おの)れの影で何も見えない
(そこは闇 誰が語る)
(篭手切) 己(おの)が語る
(篭手切) ものがたり


(豊前) 「......篭手切!篭手切!
(豊前) ははは!
(篭手切) りいだあ。
(豊前) どうしたぼーっとして。
(篭手切) ああ、うたた寝をしていたら...
(豊前) 嫌(や)な夢でも見たか?
(篭手切) いえ。でもいい夢ではなかった気がします
(豊前) そうか。
(篭手切) ぼんやりとしか覚えてないですけど、
(篭手切) 振り返ったら真っ暗だったんです。何も見えなくて。
(豊前) 星も出てねえ夜とか?
(篭手切) いえ。
(豊前) じゃあどこかに閉じ込められてたとか?
(篭手切) いえ!
(豊前) あ?
(篭手切) たぶん。自分の影だったような気もします。
(豊前) なんだ。ちゃんと見えてんじゃねえか。
(豊前) 自分の影が見えてりゃ十分だ。
(篭手切) りいだあ?
(豊前) まぁ、俺は場合は早すぎて影も追いつかねえけどな。
() ははは。
(豊前) 後ろに影があるってことは、前には光があるってことだろ?
(篭手切) ...そうなりますね!
(豊前) じゃあ、そっちに向かって走ればいい。
(篭手切) 簡単に言いますね。
(豊前) 難しく言った方がいいか?
(篭手切) ははは。そういうことじゃないです。
(篭手切) ありがとうございます。きっと、少し夢見が悪かっただけかと。
(豊前) そうか。なんかあったら言えよ。
(篭手切) はい。...よし!」






M2『ひとしごと』 /
作詞:浅井さやか 作曲・編曲:和田俊輔 振付:桜木涼介



(村雲) 澄み渡る空にぽっかり のんびり雲一つ
(村雲) 「はあ」

(水心子) 撫でてゆく風にふわり ちらちら舞う落ち葉
(水心子) 「はあ」

(桑名) 大地の呼吸が聴こえるだろう

(桑名) すうは 
(桑名水心子) すうは 
(桑名) さあ ひとしごと

(村雲) たっぷりの雨と 
(水心子) たっぷりの光
(村雲水心子) 浴びて

(桑名) たっぷりの土に包まれ
(村雲) じっくり休んで
(水心子) 少し焦って
(桑名) 待ち焦がれたとき
(村雲水心子) 収穫の時

(桑名) 一つ 深呼吸
(桑名) 「はあ」

(桑名) すうは 
(村雲水心子) すうは
(桑名) さあ ひとしごと

(村雲水心子) すうは すうは すうは すうは
(桑名) ひとしごと
(村雲水心子) すうは すうは
(3人) ひとしごと



(水心子) 「なるほど。農具も奥が深いのだな。
(桑名) そうだよ。耕すと一言で言っても、土の固さや湿度、
(桑名) そこで何を育てようとしているのか、それによって使う農具も変わって来る。
(桑名) これとそれは、どちらも鍬だけど全然形が違うだろう。
(水心子) どちらも鍬なのか。
(桑名) うん。平鍬と備中鍬。
(桑名) こっちの鍬は、耕すだけじゃなく、野菜を掘り起こすときにも使える。
(水心子) ふむ。
(桑名) 雲くん。
(村雲) ん?
(桑名) はい。
(桑名) で、そっちの鍬は。
(桑名) はっ!先端がとがっている分、固い地面を楽に耕せるんだ。
(水心子) ふむふむ。
(桑名) 全てが理にかなってるんだよ。
(水心子) 興味深い。
(村雲) 興味な~い。
(桑名) 雲くん。
(村雲) お?
(桑名) 雨さんの好きな季語がこんなに沢山なってるからさ。
(桑名) 収穫しようか。
(村雲) する。
(桑名) うん。
(水心子) そういえば桑名は今日当番ではないだろう。
(村雲) うん。そうだよ。
(村雲) こっちのクワは当番じゃなかろうが毎日畑仕事をするクワだよ!

(桑名) 雲くん。
(村雲) なに?
(桑名) 面白いね。
(村雲) 今変な間あったじゃん。
(水心子) そうか!クワと、クワをかけたのか。
(村雲) はあいうんじゃなかった!
(水心子) 興味深い。
(村雲) 深くないから全然!忘れて。
(水心子) そうか。
(村雲) うん。
(水心子) で、他にはどんな鍬があるんだい。
(桑名) それは農具?それとも僕?
(村雲) ん~お腹痛い!
(水心子桑名) ははは。
(五月雨) 桑さん。ちょっといいですか。
(桑名) なんだい。
(村雲) 雨さん!なにどうしたの。
(五月雨) 厨に保管されていたこのもち米ですが使っても構わないでしょうか。
(桑名) 勿論いいよ。
(村雲) え、何か作るの。
(五月雨) ふふふっ。
(村雲) えっ!ちょっと雨さん。何隠してるのさー。
(桑名) あっちゃー!どさくさに紛れて逃げられてしまったか。
(水心子) 江は兄弟のように仲がいいんだな。
(桑名) そうだね。
(水心子) ところで鍬の話なのだが...
(桑名) ん?」






M3『生きる音 ~内番すとんぷ~』 /
作詞:浅井さやか 作曲・編曲:YOSHIZUMI 振付:桜木涼介



(豊前) 「よいしょ!んーーー!
(豊前) あれ?ふーーーん。もういっちょ!
(豊前) おーーーいしょ。
(豊前) 思ったより暗いなあ。
(篭手切) 蔵に入るの初めてです!
(松井) 僕もだよ。
(松井) ...いいね。このじめじめした感じは嫌いじゃないな。
(豊前) そうか?
(松井) ああ。
(豊前) あっちの窓も開けていったん風を通そうぜ。
(篭手切) そうですね。
(篭手切) よいしょ。よいしょ。
(篭手切) よいしょっと!うん。
(篭手切) おああ!!!
(松井) 篭手切?
(豊前) でえじょうぶか?
(篭手切) 何かに足を引っかけてしまったみたいで...
(篭手切) え?えっ...え、え、え...
(3人) ああああ!!!!

(篭手切) 大典太さん・・・?
(篭手切) びっくりした...。
(大典太) 驚かせるつもりはなかったんだが。
(大典太) むしろ踏まれたのは、俺の方。
(篭手切) それは確かに。すまない。
(豊前) でんさん。んなところでなにやってたんだ?
(大典太) 瞑想という名の、昼寝だ。
(松井) 蔵は嫌いなのかと思っていたが。
(大典太) 好きではない。
(松井) まあ、確かにここは、深い眠りに誘われそうではあるね。それじゃ。
(豊前) え。おい。
(篭手切) ちょちょちょ。
(大典太) で。昼寝の邪魔をされたわけを聞こうか。
(豊前) わりい。掃除にし来たんだよ。
(大典太) 掃除?
(豊前) ああ。
(篭手切) 蔵を綺麗にしたら"すたじお"として使っていいと主に言われて。
(篭手切大典太) す、た、じ、お。
(篭手切) いやまさか昼寝中とは知らずに失礼した。
(大典太) あ、いや俺も無断で使用していたからな。
(松井) へえ。ここにはいろんなものが保管されているんだね。
(豊前) ほんとだな!
(豊前) ほれ!でんさん!
(大典太) なんだ。
(豊前) でんさん!俺に豆を投げてくれ!ほら!
(豊前) ういー。でんさん。あんがとな。またやろうな。ははは。
(松井) なあ。これ...なんだ?
(豊前) なんだっけか。確か笈(おい)だっけか。
(松井) おい?
(豊前) おいだ。
(大典太) 行脚僧や、山伏が背負うものだ。
(豊前) それだ。
(篭手切) あ、もしかしてこれ。
(豊前) 何か知ってんのか?
(篭手切) 以前、今剣さんと岩融さんが勧進帳という演目を
(篭手切) れっすんしていたと聞いたことがあります。
(篭手切) 恐らくその時に使った小道具かと。
(松井) へえ。
(豊前) 篭手切より前にもれっすんをなあ。
(大典太) この本丸もなかなか古いからな。
(大典太) その歴史の片鱗が眠っていると言えなくはないな。

(豊前) ...この本丸の歴史?
(篭手切) なんだか、ここは時間が止まってるみたいだ。
(豊前) そうだな。
(豊前) でもだから。
(豊前) こうやってたまに風通すのが大事なんじゃねえか?
(篭手切) はい。
(豊前) じゃあちゃっちゃとやっちまおうぜ。
(松井) そうだね。
(大典太) 俺が手を貸してやってもいいが。
(3人) えっ?
(大典太) 黴臭い俺が手伝ったところで...
(3人) いやいやいやいやいや!
(篭手切) とても助かる!
(豊前) ああ。
(篭手切) うん。さあ、れっつくりーにんぐ!
(豊前松井) よーし!」



(篭手切) さーさーさーさー 
(豊前) ぱたぱたぱたぱた 
(松井) しゅっしゅっしゅっしゅっ 
(大典太) ふきふき

(4人) 「お?」「え?」

(桑名) さくさくさくさく 
(水心子) ざくざくざくざく
(五月雨) むすむすむすむす 
(村雲) こねこねこねこね

(8人) 音鳴る 重なる 
(8人) お隣は何をする人ぞ

(豊前) パタパタパタパタ 積もり積もって
(松井) シュッシュッ 埋もれた歴史
(篭手切) サー 埃落とし
(大典太) フキフキ 汚れ落とし

(8人) 歴史 磨く音がする

(桑名) サックサックサク 呼吸一つで
(水心子) ザックザックザク 音は生まれる
(五月雨) ムスムス 簡単でも
(村雲) コネコネ 溜息でも

(8人) 生きている音がする

(8人) 音鳴らして 重なり合って
(8人) おとなりの音と共鳴する

(8人) それは生きる音



(豊前) 「こんなところか?
(松井) ああ。すっきりしたよ。
(松井) 瀉血した後のようだ。
(大典太) 瀉血?
(松井) 興味があるのか。
(篭手切) ああ~!大掃除は気持ちがいいですね~。
(豊前) お?なんだこれ。
(豊前) よっと。
(豊前) ...!全部本か?
(松井) こんなにたくさん。
(篭手切) 曲亭馬琴、南総里見八犬伝。
(松井) 確か、江戸時代に流行った読み本だね。
(大典太) 山姥切国広が先の出陣中に写したものらしい。
(松井) え!
(豊前) これ全部か?すげえ。
(大典太) じゃ。もういいか。
(豊前) おお。ありがとな、でんさん。助かったぜ。
(松井) ありがとう。
(松井) ...傘張りや草鞋編みで日銭を稼いでいたとは聞いたけど、
(松井) 読み本の写しまでしていたとは。
(豊前) やるなあ。俺にはぜってえむりだ。
(松井) 無理して頑張って鼻血を出す豊前は、ちょっと見てみたいけど。
(豊前) ははは!やらねえよ。
(松井) なんで。
(豊前) やらねえ。
(松井) さあ。
(豊前) 機会があれば。
(松井) ...。
(豊前) どうした篭手切。
(篭手切) え。ああ。南総里見八犬伝。
(篭手切) 歴史の中で、この物語を題材にしたすていじが何度も繰り返し上演されているんです。
(豊前) へえ。そんなに人気なんだな。
(篭手切) 私たち、江とゆかりがあるともいえます。
(松井) ゆかり?
(篭手切) この話に出てくる村雨丸(むらさめまる)という妖刀は、
(篭手切) 五月雨江をモデルにしたといわれているので。
(松井) そうだったね。
(桑名) お。こんなところでなにしてるんだい。
(松井) 桑名。
(豊前) よう。二人は畑だったか。
(桑名) まあね。
(豊前) ご苦労さん。
(桑名) うん。
(桑名) へえ。蔵の中って初めて入ったけど、思ったより広いな。
(水心子) ああ。
(村雲) はいはいみんなお疲れーい。
(桑名) あ、雲くん?
(村雲) あ、やべ。
(五月雨) 大掃除。お疲れさまです。
(豊前) ちょうど今終わったところだ。
(五月雨) ちょうどよかった。
(五月雨) ほら、雲さん。
(村雲) うん。
(村雲) じゃん!
(豊前) 団子じゃねえか!
(水心子) わーー!!!!
(水心子) あ、ううん。いや。
(みんな) はははは。
(五月雨) 厨でもち米を見つけたので、雲さんと一緒に作ってみたんです。
(村雲) あ、俺は丸めるの手伝っただけだよ。
(五月雨) 皆さんどうぞ。
(豊前) いいのか?
(五月雨) はい。
(松井) 血が甘いものを求めていたようだ。
(桑名) 畑当番をさぼってまで雲くんが丸めたお団子。僕もいただくね。
(村雲) ん~いじわるな言い方しないで。
(五月雨) 篭手切さんも。

(篭手切) ...あっ。
(豊前) どうした?
(篭手切) あの。南総里見八犬伝は、同じような玉を持つものたちが集い、
(篭手切) 悪霊 玉梓(たまずさ)の呪いに立ち向かう話なんです。
(桑名) 玉?
(篭手切) あ、はい。
(村雲) あ~もしかしてこの団子がその玉みたいだって言いたいの?
(篭手切) はい。
(村雲) え~?これ、ただの団子だよ~。
(五月雨) でも篭手切さんにはこれが特別な何かに見えたということですね。
(篭手切) どこか、似てませんか。
(松井) 似てる?
(篭手切) 私たちと。
(五月雨) その本に描かれているものたちが。
(篭手切) はい。この物語の中で集められる者たちは、幼馴染だったり、
(篭手切) 多少の血縁があったりはするんですが、それ以上の繋がりはないに等しいんです。
(篭手切) でも、それでも引き寄せられるように集まって、同じ目的のために命を懸けるんです。
(水心子) この本丸に集った我々と同じようにということか。
(篭手切) 広く捉えれば。
(篭手切) だが私は...
(豊前) 俺たち江に、似てるって言いたいんだろ?
(篭手切) ...はい!
(篭手切) 郷義弘の作の多くは、銘を持たず、刀として共にあったという記録も乏しい。
(篭手切) でも今。郷義弘の打った刀としてここに集い、共に居ます。
(篭手切) あの、皆さん。これを題材にすていじを作りましょう。
(桑名) また急だねえ。
(村雲) えっ、そのすていじっていつものれっすんとは違うの?
(篭手切) 違います。物語を作るんです。
(五月雨) 物語。
(篭手切) そうです。きっと私たちに必要なことだと思うんです。
(松井) 僕たちに必要ってどういうことだい。
(篭手切) それは...上手く言えないんですけど。
(豊前) なあ篭手切。まずは聞かせてくれよ。
(豊前) その物語の事を、詳しく。」






M4『南総里見八犬伝』/
作詞:浅井さやか 作曲・編曲:YOSHIZUMI 振付:桜木涼介 所作指導:花柳輔蔵



(篭手切) 「江戸時代後期に、曲亭馬琴によって書かれた、長編小説」
(6人) 南総里見八犬伝

(篭手切) 「昔、昔。実り豊かな安房(あわ)の土地を狙う、一人の魔女がおりました」
(篭手切) その名は、玉梓
(篭手切) 「里見義実が納める国を我が物にしようと企んだ玉梓でしたが、捕られてしまいます」
(篭手切) 「処刑されんとする正にその時」
(6人) 涙に濡れた美しき魔女
(松井) 「風一つ吹けば散らされそうなか弱きこの身で一体何が出来ましょう」
(松井) 「里見の殿、本当に童が国を乗っ取ろうとしたと、お思いですか」
(6人) 涙に濡れた美しき瞳
(篭手切) 「息を呑む義実」 
(豊前) 「これほど美しい者が謀反の罪を犯すものだろうか」
(篭手切) 「心を奪われた義実は処刑を取りやめようとしました」
(豊前) 「か弱きものを殺すのはどうかと思う。命だけは許そう」
(松井) 「ああ、ああ、ありがとうございます。里見の殿」
(篭手切) 「だが...!」
(6人) 騙されてはなりませぬ 玉梓は悪しき魔女
(篭手切) 「家来の一言で我に返った義実」
(豊前) 「そうであった。この者は心を操る怪しき魔女」
(豊前) 「今すぐ、死刑にせよ!」
(6人) 途端に美しき顔は歪み崩れた
(松井) 「その口から一たび零れ落ちた許しの言葉が」
(松井) 「まだ童の耳に残っているうちに」
(松井) 「再び同じ口から吐き出された容赦なき宣告」
(松井) 「童の命を弄ぶとはおのれ、里見義実、許すまじ!」
(五月雨) 「ええい!黙れい!」
(五月雨) 「まてーい!」
(村雲) 「まてーい!」
() 「覚悟!」

() 呪ってやろう 里見に関わる者 皆
() 滅びよ 犬になれ
() 滅びよ 犬になれ
(篭手切) 「呪いの言葉を残し、玉梓の首は何処へと消えてゆきました」

(篭手切) 「翌年の夏に生まれた、義実の娘はそれはそれは美しい姫君に育ちました」
(篭手切) その名は 伏姫
(篭手切) 「伏姫の首には八つの大きな玉がついた数珠が掛けられておりました」
(篭手切) 「それは幼き頃に不思議な老人から譲り受けたもの」
(桑名) 「この八つの玉は、里見の国を守るであろう」
(篭手切) 「そして、伏姫の傍にはいつも八房という名の」
(篭手切) 「大きな犬がおりました」

(村雲) 「わん!」
(6人) その体のあちこちには 牡丹柄の斑 八つ

(篭手切) 「隣国との激しい戦いが続き、里見の国は窮地に立たされておりました」
(篭手切) 「そんな折、義実は八房に冗談をこぼします」
(豊前) 「なあ八房。お前が敵将を食い殺せば皆が助かるぞ」
(豊前) 「褒美に魚の肉でもやろう」
(村雲) 「う"う"ん」
(豊前) 「はっはっはっ。魚の肉では不服と見える」
(豊前) 「ならば何を与えようか、身分も領地も欲しがるようには思えぬ」
(豊前) 「そうじゃ。お前の大好きな、伏姫をやろう!ははは!」
(篭手切) 「それは誠に悪い冗談でございました」
(村雲) 「わおーん!」

(6人) その夜 敵陣が何故か総崩れ
(6人) 八房が咥えてきた生首
(篭手切) 「それは正しく、敵将の首だったのです」
(篭手切) 「約束通り、伏姫は八房の嫁となりました」
(篭手切) 「山の奥で八房とひっそりと暮らす伏姫」
(篭手切) 「そこに一人の武士がやってきました」
(水心子) 「あの犬がいる限り、姫様は里見の国に戻って来られぬ」
(篭手切) 何としても伏姫様を
(6人) 取り戻す
(水心子) 「覚悟!」

(6人) 放たれた弾は見事 八房を捉えた
(篭手切) 「しかし!」
(篭手切) 「弾は八房を貫通し、伏姫の右胸に当たってしまったのです」
(6人) Ah...Ah...
(6人) 倒れる伏姫
(水心子) 「姫様!」
(篭手切) 「駆け寄った武士の腕の中で伏姫はもう虫の息」
(水心子) 「しっかりしてください。伏姫様」
(篭手切) 「実はその武士は、伏姫の愛した許嫁でございました」

(6人) 立ち込める 黒い霧
(6人) 浮かび上がる 血走った目
(6人) 真っ赤に裂けた口 その口が語る
(6人) 滅びよ 犬になれ
(6人) 呪いは まだ続く
(篭手切) 「最後の力を振り絞って伏姫は叫びました」
(五月雨) 「決して呪いに負けません!」
(五月雨) 「八犬士よ、来たれ!」
(篭手切) 切り裂くような光
(6人) 伏姫の数珠から弾かれた 八つの玉
(篭手切) 黒い霧を消してゆく

(6人) 「おぉ!
(篭手切) ここまでが所謂、伏姫伝説です。
(篭手切) そして八つの玉を受け継いだ八犬士と呼ばれるものたちが集い、
(篭手切) 玉梓の呪いに立ち向かっていく、という流れですね。
(桑名) 最後は八犬士が勝つのかい。
(篭手切) はい。
(豊前) まあ定石ってやつだな。
(松井) 血が沢山流れる物語はそそられるね。
(村雲) 好きじゃない。
(篭手切) え?
(村雲) いや、勝つ方が"正義"で、倒されちゃう魔女は"悪"ってことでしょ?
(豊前) そういう話なんだろ?
(村雲) うん。でも最初助けるって言っておきながら、
(村雲) やっぱやーめたってされたら、そりゃあ誰だって恨むとは思うけど...
(豊前) ははは。確かにな。
(五月雨) でも、求められたんでしょうね。江戸の人たちに。
(村雲) え?
(水心子) 事実、この読み本は長きに渡り広く親しまれている。
(水心子) つまり大衆は物語に"勧善懲悪"を求めたということだ。
(村雲) うん。分かるよ、それも。そのうえで好きじゃないなっていう、だけ。
(豊前) ははは。まあ!難しいことは分かんねえけどよ。
(豊前) 俺たちなりの、ものがたりを作ればいいんじゃねえか?
(桑名) このものがたりを土台に。
(松井) 僕たちなりのすていじを作る、か。
(篭手切) はい!皆さんと一緒に。
(桑名) 豊前はやるんだよね。
(豊前) まあな。
(桑名) ああ、れっすんはともかく、すていじが僕にできるかな。
(豊前) でえじょうぶだよ。悩んでるなら大地に聞いてみればいい。
(豊前) 松はどうする...
(松井) 豊前がやるならやろう。
(豊前) 雨と、雲は?
(村雲) 雨さんが参加するなら。
(五月雨) ...縁やゆかりは目に見えぬもの。
(五月雨) その見えぬ力に引き寄せられて、私たちは今、ここに居ます。
(篭手切) はい。
(五月雨) そのものがたりと、何か通じるものがあるのなら。
(五月雨) 興味はありますね。
(村雲) 雨さん。
(五月雨) いい歌が読めそうですし。
(五月雨) やりましょう。
(村雲) じゃあ、俺も!
(豊前) 水心子は?
(水心子) えっ。
(豊前) どうする?
(水心子) 私は......
(水心子) ...遠慮しておこう。
(篭手切) そうか。残念だ。
(水心子) 篭手切江。まさか忘れてはいないとは思うが。
(水心子) 我々の本分は。
(篭手切) 戦うこと。もちろん、忘れてなどいないよ。
(水心子) ならばよい。では、失礼する。
(豊前) おう。
(桑名) またねー!
(豊前) またなー!
(村雲) じゃねっ。

(豊前) よーし!やるか!
(豊前) 俺たちのすていじ!
(6人) おう!







M5『ごう おん すていじ(Short)』/
作詞:浅井さやか 作曲・編曲:YOSHIZUMI 振付:桜木涼介



(6人) ごう おん すていじ おうぷんに向けての Yeah!
(6人) れっすん開始!






M6『助っ人ぷりーず』/
作詞:浅井さやか 作曲・編曲:YOSHIZUMI 振付:桜木涼介



(松井) 「篭手切、単純な質問なのだけれど」
(篭手切) 「はい」
(松井) 「僕たちだけで足りるのか?」
(桑名) 「確かに、八犬士が全員揃うところまでやらないにしても」
(豊前) 「助っ人が欲しいところだよな」
(村雲) 「やってくれそうな人、この本丸にいる?」
(五月雨) 「さあ、どうでしょう?」

(篭手切) 「じゃあ、れっすんの前に」
(豊前) 「まずは!助っ人探しだな!」


(6人) 「助っ人ぷりーず!」
(6人) 「助っ人ぷりーず!」
(6人) 「助っ人ぷりーず!」
(6人) 「誰かー!」
(6人) 「助っ人ぷりーず!」

(松井) 「日向、浦島。ちょっといいかな?」
(松井) 血を流し流されるように
(松井) すていじに立ってみないかい?

(村雲) 「大包平、ちょっといいかな?」
(村雲) あのさ 俺で安くなった分
(村雲) すていじの価値 上げてくれない?
(松井村雲) 「助っ人ぷりーず!」
(松井村雲) 「あ、ちょっと...!」

(桑名) 「蜻蛉切様!ちょっといいでしょうか!」
(桑名) 「一緒にぜひすていじを!」
(桑名) 恐れ多いのは承知ですが 助っ人ぷりーず

(篭手切) 「御手杵さん!ちょっといいかな?」
(篭手切) 一緒に 是非すていじを共に串刺ししましょう
(篭手切) 「助っ人ぷりーず!」

(五月雨) 「和泉守さん。ちょっとよろしいでしょうか」
(五月雨) 共に歌を詠みませんか どんな季語と出会えるか
(五月雨) 楽しみです 助っ人ぷりーず

(豊前) 「よぉ鶴さん!ちょっといいか?」
(豊前) 一緒にすていじやらねえか
(豊前) どんな驚きが待ってるか 楽しみだろ
(豊前) 「助っ人ぷりーず!」

(6人) 「...え?」
(6人) 「ああ...」

(篭手切) 遠 征
(桑名) 出 陣
(五月雨) 任 務
(豊前) 特 命
(松井村雲) 残念ながら
(6人) 出演 NG

(篭手切) 助っ人作戦
(6人) 失敗
(6人) 「はあ」




M7『向くべき前』
M7~M10🐾









  江 おん すていじ ~新編 里見八犬伝~


真剣乱舞祭2022 福井~宮城公演セットリスト
真剣乱舞祭2022 福岡~東京公演セットリスト







※パート分け、歌詞は予想の段階であり、確証を得るためのものではありません。
ミュージカル『刀剣乱舞』公式
江のもの 6振新曲 ごうのよしひろ とうけんだんし 刀剣男士 formation of 江おんすていじ ごうおんすていじ 刀ミュ go on stage 歌詞 らぶフェス2022 歌詞パート分け 歌詞割り FNS歌謡祭 刀剣乱舞 Team江 ちーむごう

22/12/11