8月の終わりに種まきをして始まった「常陸秋そばオーナー」の体験も今回が最終回となります。これまで3回の記事は、以下リンク貼っておきます。

 

 

 

  

 

 

 最終回たる今回は、受付の場で収穫されたそば粉をいただくことができました。1キロずつ小分けしており、つなぎと打ち粉もセットでした。もちろん、ずぶの素人でしかないわしがそのまま活用できるすべもないのですが、ここは茨城県。周囲には蕎麦打ちを「親父のたしなみ」としてマスターしておられる知り合いが少なくないのですよ。そうした人たちとともに世代を超えた営みとしてわしも一役買って出た次第でございます。

 というわけで写真の場所(実習室)で二度目のそば打ちに挑むこととなりました。

前回は全くの初めてってことで全く勝手がわからず散々な思いをしてしまったのですが、今回はそのリベンジ?いえいえ楽しくやりましょう、と肩の力を抜いて、というか周りの親方衆がツボを踏まえた指導をしてくれることとなりました。

 

 家にはない道具の数々も初めてではないので恐ろしくはありません。

なんて、ことはなく、実際は厳しく指導されて内心むっちゃ恥ずかしかった気もしました。還暦越えて丁稚どん、あるいは見習い職人の気持ちを味わうだなんて。

 でもまあ、新しき挑戦やないですか。大きな目でみてください。

 

 とかなんとか。わしにもできました。これは家族へのおみやとして持ち帰ることといたします。一応、蕎麦の格好には見えます。お味は?まあ、外れはないものと信じております。でもまあ、自己流でへんてこな結果となるよりも師匠について手習いですね、何事も。

 ところで今回知ったのですが、20名ほどの参加者の中にはわしのように市報を見て申し込んだジモティにとどまらず、農業公社のHPなどを経由して参加された他県の方々も見受けられました。

 茨城の秋って、結構食材豊富なんですね。

 

 さて、ここからはプロの手による模範作品がいただけます。

みてください、この具だくさんの「けんちんそば」。蕎麦ものど越しが良く、つゆも控えめで具材の味を優しく包んでくれます。信州そばのとんがったつゆではないのが常陸秋そばの味なのですよね。

 

 サイドオーダーは大学芋と「レンコン入りのそばがき」。おつゆには大根の素揚げと梅干など。調和のとれた茨城らしいまろやかさに納得です。

 すごいもの作るのですね。日本料理の底力がこのシンプルな味わいの奥に秘められているかのようです。

 

 師走に入り、冷え込んできたこの頃ですが、冬の味わいもまた格別なものがありそうです。寒さに負けず紹介できたらと思います。

 

 

 

 

 最近「涙活」という言葉を耳にします。要は涙を流すことによって溜まったもやもやを押し流し、気持ちを新たにするようなことと受け止めておりますが、この11月の最後に公開された一つの物語を通して大切なことを教えられた気持ちになりました。

 

 横田選手のドキュメント番組としてTVerにて見れるこの作品、ノンフィクションとして実在の両親やチームメイトなど関係者の生の声と映像で十分なぐらい心揺さぶられました。2023年のタイガースは「横田が勝たしてくれたんや」と思えるぐらい、彼の死がみんなを一つにさせてくれました。それは彼と直接の交流のないファンの一人一人に至ってもそうであったと信じています。

 もちろん一部ではSNSで「大した実績も残していないくせになんで映画になるんや」との心無い投稿も見かけましたけれども、この映画でも大きな役割を果たしている川藤さん流に言えば、「それがタイガースちゅうチームの味やないか」とわしは思います。

 ちなみにその川藤幸三さんを演じた柄本明さん、外観は乃木将軍(NHKドラマ「坂の上の雲」で演じた)を彷彿とさせてくれるのに、声は紛れもない春団治ですがな。 あまり書くとネタバレになるので止しておきますが、横田とともに戦っていたのは決して1軍で華々しく脚光を浴びていた主力選手というよりも、上を目指して苦闘している先輩や挫折感を抱えている球団スタッフの人たちが描かれています。

 

 

 映画を見て感じた限りですが、横田くんって結構甘えん坊のような気がします(これはわしの勝手な思い込み)が、それを全て受け止めてくれた母親役を演じてくれたのが鈴木京香さんです。上の写真は25年以上前にサントリーモルツのシールを集めてもらった目覚まし時計でセットした時間になると

 「おはよう、朝だよ。今日も一日、頑張って」と声で起こしてくれる優れものです。残念ながら横田くんと同年輩の息子二人が面白がっていじりまくり、すぐ壊れてしまいましたが。

 

 

 映画の方はおそらくこのユニフォームのように、多少のデフォルメとかもあるのでしょうが、不思議に、こみ上げてこないのに涙が流れてしまいました。全くの自然現象というか。自分としては初めての体験です。

 縦じまのユニフォームと甲子園に憧れるすべての人に見ていただきたいと思います。最後のエンディング・ロールを見終わって、不思議な力をもらった気分にさせられてしまいました。

 

 秋も深まって参りました。今週は車のフロントガラスに初霜が降りたりして冬の到来を感じるようになりました。

 今日はインフルエンザの予防接種を受けましたが、朝一で駆け付けたはずの病院でも一時間ちょっと待ちました。混み合っています。インフルも流行っているみたいです。

 

 さて、三連休のスタートは日本晴れの清々しさの中、ママチャリを駆ってつくばリンリンロードを筑波山方面に向かいました。秋の景色満喫ですね。

このサイクリングロード、鉄道廃線を利用しているので、乗り鉄の醍醐味も味わえますし、いかにも撮り鉄が好みそうなカーブもあったりとして、味わい深い路線です。

奥には藤沢廃駅のプラットフォームも見えます。今ではサイクリストの中継点、休憩所としてトイレや飲み物の販売機が設置されており、自転車の空気入れもあります。

 

 沿線は赤や黄色の落ち葉に囲まれて秋を味わっております。空気が美味いっす。

 

 すすきの向こうには宝篋山。何度となく上ったこともあるこの辺りでは子供から年配者まで多くの人々に親しまれております。

 ちなみに過去ログを貼り付けておきます。ご興味を持たれた方はご覧になってください。

 

 

 そして間もなく小田の集落に到着いたします。ここも過去ログで取り上げておりますが、もう、10年近く以前の記事になるのですね。そのぐらい時間が止まっているかのようです。田舎の景色は。

 

 

 それでも国指定の史跡ですから触れないわけにはゆかない。というわけで、日本の歴史にご興味のある方はぜひともご一読いただけたら嬉しいです。

 

 旧筑波東中(現在は筑波山ゲートパークという施設に生まれ変わっています)あたりからリンリンロードを逸れて、北条の町中へ入っていきますと、ノスタルジーを感じさせるこの店がありました。入り口わきに置いてあるビールケースはおそらくウエイティング客が腰かけるためのものでしょうか?わしが到着した際も2名ほど店外で待機しておられました。それだけ名高いこの店、ラーメン激戦地区と言われるつくば市内でも老舗の名店として人気を誇っています。

 

 店内は混み合っており気安く写真など撮ってみたら店の人にも失礼になるのかな、と思い慌てて撮影した1枚です。すみません、はみ出てしまいまして。

 頼んだのは「チャーシューメン 800円」でした。

メニューは他に 「ラーメン 500円」「ワンタンメン 700円」 あとは飲み物ぐらいで、ライスやチャーハン、焼きそば、餃子などは一切ありません。

 それゆえラーメン専門店か?と呼ばせてもらいたくなるシンプルさ。

 その味もやや細めの縮れ麺を固めにゆで、鶏がらベースのあっさり醤油スープで仕上げております。派手さのない時流とは関係なくわが道を行く王道の一杯と呼んで差し支えないでしょう。飽きの来ない懐かしくも力強い、昭和のド根性を感じさせるいっぱいでした。量的にもしっかりしており、労働者の汗と涙がしみ込んだ究極の庶民の味と言えるのではないか?心なしかガード下の屋台の味も彷彿させてくれましたよ。

 次に息子ときたら、ラーメン500円を2杯頼もうと思います。

 

 さてさて、栄楽のラーメンを味わって目標達成感に満ちた帰り道の沿道で見つけました。「茨城県人、カキとクリは買いません」の言葉通り、拾うかもらうか、はたまたこうしたサービスが道端で行われているほどなんです。

 三連休、明日はかつては「新嘗祭」と呼ばれた収穫を祝う喜びの時です。