自転車で40分もかかる隣町の鈴盛農園が受け入れ事業所になったのは何故だろう。
先生の話によると、この辺りで農業関係の職場体験といえば碧南の鈴盛農園でしょうという声が挙がったとのこと。
これまで職場体験に本気でぶつかってきた鈴盛農園としてはその評価はとても嬉しい。
今回は3人とも女子生徒です。
碧南市内には中学校が5つあり、鈴盛農園ではそのうち4つの学校の職場体験を受けています。
はじまりは母校、碧南東中学校から始まりじわじわ増えていきました。
ちなみに、一番最初に職場体験を受け入れたのが5年前のこと。
その時に来てくれた近藤君が今や19歳になり料理人になるために飲食店で勤務している。
彼は職場体験後も定期的に農園に顔を出してくれて、今では飲食店の仕事が休みの時に農作業を手伝ってくれるようになった。
さまざまな形で一緒に農業をやってくれる人が集まるのが鈴盛農園の面白いところです。
職場体験を受け入れて2年目の時に学年で一番の秀才が来てくれた。今どうしているだろうか。
たぶん、この春、日本で一番賢い大学に入学したんじゃないだろうか。
彼が書いたレポートが素晴らしいということで学校関係の機関紙で取り上げられたのを見た。
彼が職場体験を通じて感じた大切な事として、
地域最小の農家として始まった鈴盛農園が最弱だったからこそ生き残りをかけ常に考えて行動してきたことがあげられていた。
エリートの彼が職場体験で鈴盛農園の野良犬根性を学んだのは後々面白い化学反応を起こすのではないかと思う。
明日は絵を描くのが得意だという彼女たちに野菜を紹介するイラストを書いてもらい、彼女たちの地元高浜市内の産直施設に飾らせてもらおうと思う。
親御さんと一緒にそれを見に行くところまで含めて職場体験だと伝えたい。
ちなみに、鈴盛農園の職場体験では一日の最後に自分で収穫した野菜を自分で袋に詰めてもらい、それをプレゼントすることに決めている。
その野菜を家の人に渡しながら今日何をしたか話すことを宿題にしているからだ。
自分の子供たちが職場体験の年頃になったら、毎日こっそり顔を出すに違いない私だからこそ、この部分を大切にしている。
子供が何を体験し、何を感じたか、親はどんなことでも知りたいものである。