Moonrise/Kazuma.
1. Moonrise
2. Moonrise(inst.)
FC限定で販売された、Generich.のGt.一真さんによるソロCT。
発足したFC"a.mood"にて通知されたパスワードによって購入が可能だったデモテープ。
ダウンロードカードも付属しており、カセットデッキを持っていなくても聴くことが可能でした。
更にCDRが付属するセットもリリースされており、作品を表現するためのアートワークを補完するために様々なメディアで音源化しているのでは、と思ってしまうほど。
条件を満たすことで無料配布されたヴァージョンも存在するようで、1曲のためのジャケットが何パターンも存在する珍しい作品です。
収録された「Moonrise」は、疾走感を武器に突き進むストレートなナンバー。
得意とする幻想的な世界観は残しつつ、王道的なビートロックに仕上げており、骨太なサウンドやCT特有のこもった音の響きも相まって、古き良きヴィジュアル系の香りが漂ってきますよ。
コテコテバンドがアルバムの最後かラス前にでも持ってきそうな楽曲。
あるいは、白系からの派生ジャンルとしてのソフトヴィジュアル系のシングルといったイメージ。
Generich.で採用されなかった理由はなんとなく察しがつく一方で、これはこれで佳曲としか言いようがないのです。
入手経路が複雑で、販売期間も限定的。
その中で有料FC入会というのも心理的ハードルは高くなりそうです。
Xのみならず、ツイキャスやLINE、FC等、情報発信ツールを駆使しているものの、やや新規ファンが入りずらい体制になりつつあるのも実態で、そろそろ外に向けたアプローチも必要なのでは。
方向性は異なれど、曲は相変わらず良いだけに、内輪ノリで済ませてしまうには、あまりにも惜しい。
完成版は、より多くのリスナーに聴いてもらえる販売形態だと良いですね。
<過去のKazuma.(一真)に関するレビュー>