透×杏太 音源CDR(2022.10.14) / 透×杏太 | 安眠妨害水族館

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透×杏太 音源CDR(2022.10.14) / 透×杏太

 

1. 「青い月へのラブレター」  杏太~透 Cover~Rehearsal take

2. 「歪んだ世界」  透~杏太 Cover~Rehearsal take

3.  「愛憎September」

4. 「黒煙」

 

2022年10月14日に開催された透さん、杏太さんのツーマンライブ「赤坂と暗いオルゴール~第2回~」にて販売されたCDR。

 

透さんは、OLD CIRCUSやSEX-ANDROID、杏太さんは、ホタルや慎一郎&杏太など、ギタリストとしての顔を持っているふたり。

ソロでのツーマンを開催するにあたって制作されたのが本作となります。

無地のCDRに、収録曲のひとつ「黒煙」の歌詞が裏面に記載されたイベントのポストカードが付属する仕様。

通販でも、チェキとセットで限定販売されました。

 

「青い月へのラブレター」と「歪んだ世界」は、お互いの楽曲をカヴァーした際のリハーサルテイクを音源化したもの。

事実上のファーストテイクとなっており、ライブ感のある弾き語りに仕上がっています。

杏太さんの歌う「青い月へのラブレター」は、透さんの描くノスタルジーを、まっすぐな歌声で表現。

アコースティックギターの繊細さと相まって、切なさを駆り立てていたのでは。

他方、透さんによる「歪んだ世界」 は、軽快にギターを弾き倒し、歌い方もパッション重視。

重たい雰囲気のあるオリジナルとガラっと変えてきて、自分の色を強く出していますね。

同じ弾き語りでのカヴァーでも、アプローチが違っていて面白いな、と。

 

また、透さんが作曲したインストチューン「愛憎September」と、杏太さんが作詞・作曲した「黒煙」が、ユニットとしてのオリジナル曲として収録されています。

「愛憎September」は、がっつりめのバンドサウンドでびっくり。

てっきりアコースティック調かと思い込んでいただけに、ふたりのエレキギターでのコラボレーションが聴けるのは嬉しい誤算でした。

そして、歌モノである「黒煙」。

こちらもバンドアレンジになっており、ツインヴォーカルでの荒々しい掛け合いからスタートするロックチューン。

サビのメロディやギターのリフに歌謡要素はありますが、激しさが強調されていて、どちらにとっても新境地的と言えるでしょう。

 

本職のヴォーカリストではないこともあり、歌唱にムラっ気はあるのですが、それがまた生々しさに。

ライブ音源ではないけれど、間違いなくライブを意識した音源にはなっていて、企画モノにはなるのでしょうけれど充実度は高いのです。

オリジナル曲がこの場限りになってしまうのはもったいないので、定期的な活動にも期待したくなる1枚。