ジプトリカルパレード/ジプシー
1. 絶
2. ドキドキわくわく恋心
3. しゃぼん玉
4. 翔りて
5. FANTASTICAL TRAVELERS
6. ストレンジダンス
7. アニマリズム
8. ネズミ
9. fantastical travelers
10. 灰の翼
11.
2018年にリリースされた、ジプシーのCDR。
新潟を拠点に、Vo.ヒコ、Gt.サト、Gt.タマ、Ba.ナヲの4人で結成されたジプシー。
2004年に解散となりましたが、2018年に限定復活。
その際に発表されたのが、トートバッグ付きのデモテープ集である本作でした。
「虫篭」、「まぢかるトラベル」、「ストレンジダンス」という3本のデモテープに、ミニコミ誌「CAST a DICE 0」に付属したCDに収録された「灰の翼」を追加したフルアルバム。
デモテープをそのままパッケージしたため、「fantastical travelers」は2度収録されています。
大文字と小文字の表記で、それぞれを区別しているのかな。
聴き比べてみる楽しみもあるのでしょう。
音楽性としては、レトロ+パンク。
どこか懐かしい歌謡曲調のメロディに、アグレッシブなサウンドで突き進んでいく歯切れの良さ。
時代性もあって、色々な方向にチャレンジをしているな、といった様子ではあるのですが、芯にあるのは、実にシンプルな衝動性ですね。
ほんのりマニアックな要素を持ちつつも、耳に馴染むノスタルジーを表現しているようで、すっと体に沁み込んでいく。
代表曲である「ドキドキわくわく恋心」や、「翔りて」が象徴的ではありますが、アクセント的なナンバーにすら、内から湧き出るパッションを感じずにはいられないのです。
若さが良い方向に作用。
絶妙なバランスになったのでは。
なお、本作には現役時代の4人に加え、ex--OZ-のDr.ズッキーさんがメンバーとしてクレジットされています。
というのも、ボーナストラック的に、解散ライブで配布されたCDに収録された楽曲をリテイク。
5人のジプシーの音源としてレコーディングされているのですよ。
ライブアレンジ風に仕上げられており、記念碑的な作品ということではあるのだけれど、これから始まるのでは、と思わせるほどの躍動感に溢れた1曲。
既に4年前の作品となってはいますが、またこのメンバーで新作を発表してほしいな、と期待せずにはいられません。
<過去のジプシーに関するレビュー>