独白/D≒SIRE
1. AIKa
2. so white
3. UNDER
4. XXX
D≒SIREとしてリリースされた、未発表曲集デモテープ&詩集ブックレット。
BOXSETとなっており、特殊パッケージのCDサイズとなっています。
1998年に解散となったD≒SIREですが、1999年に本作をリリース。
限定10,000セットを即日完売させました。
2000年には、"SECOND EDITION"が発表。
シークレットトラックとして収録されていた「xxxBLUE」の歌詩とバイオグラフィが記載された別冊ブックレットが追加封入されています。
クレジットされているメンバーは、Vo.YUKIYA、Gt.KIYOSHI、Gt&Ba.KEN、Dr.HIDEYOSHI。
作曲はすべてYUKIYAさんが担当していることもあり、ソロ作品という側面も強いのですが、未発表曲ということで、D≒SIREの色は出ているのではないでしょうか。
カセットテープのA面には、「AIKa」と「so white」をパッケージ。
「AIKa」は、壮大さのあるミディアムナンバー。
シンプルなアレンジですが、メロディの良さと歌詩の包容力により、大きな存在感を示しています。
アルバムのラストに据えても良さそうですが、1曲目にしたことで、メモリアル作品としての雰囲気が出たのでは。
「so white」も、同じくミディアム調の歌モノ。
ただし、こちらは淡々と展開していくのが特徴ですね。
感情表現に定評のあるYUKIYAさんではありますけれど、抑えた歌い方をすることで、内に秘めた感情を表現するというアプローチもあるのだな、と感心させられました。
B面は、「UNDER」と「xxxBLUE」。
シークレットトラック扱いの「xxxBLUE」は、カセットテープ上では「XXX」と表記されています。
どちらかと言うと、アッパーチューンをこちらに持って来たといったところで、後のソロ作品においてCD化されなかった「UNDER」は、作中で特に貴重と言えるかもしれません。
その「UNDER」は、華やかさ、ポップ感を持っていながら、儚さ、寂しさも引き連れてきて胸をくすぐる佳曲。
過去のデモテープからの再録となる「xxxBLUE」が名曲であるのは言わずもがなで、こちらのブロックのほうが好みだったというリスナーも多かったのでは。
疾走感と切なさというD≒SIREの王道を体現していると言えるのですよ。
なお、詩集については、藤田幸也名義での13篇を収録。
D≒SIREの楽曲の元となった散文詩が中心となっています。
収録曲はきちんと歌詩の形で掲載されており、その部分は、詩集として読むと異質に感じるかもしれません。
本作のDX盤とも言えるCD「独白-2001- 」は、YUKIYA With Kreis Project名義でのリリース。
「UNDER」が収録されていないものの、他のソロ作品を含めた全8曲を収録しています。
アレンジの違いも楽しめるので、手に入りにくいものの、併せて聴いておきたいところでしょう。
<過去のD≒SIREに関するレビュー>