星屑RONDO / Rubik | 安眠妨害水族館

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星屑RONDO/Rubik

 

1. 喰ラエバ儚ク…

2. -instermedio-

3. beauty or beasT

4. Romantic Standerd

 

2009年にリリースされた、Rubikのシングル。

 

2006年に結成され、それまでにデモ作品の発表はあったものの、正式音源としては本作が初。

後に、Vo.Keiさんが解雇となり、Gt.Shionさんがヴォーカルにパートチェンジ。

2014年にはバンド名をTesЯoaに改めるなど紆余曲折を経て、2015年まで活動を続けていました。

カテゴライズとしては、コテオサ系。

メルヘンな世界観、甘美的な旋律を得意としつつ、ライブ映えする激しさも追及していきます。

 

トップバッターの「喰ラエバ儚ク…」は、ロマンティシズムに溢れたメロディと、ギミック重視のハードさを両立したナンバー。

独特な空気を生み出すと、シングル作品としては珍しく、メルヘンチックなSEを2曲目に持ってきて、没入感を深めているのが面白いのですよ。

SEを噛ませたことで、続く「beauty or beasT」にて新鮮さが復活。

もう一度、シングルのリードトラックを聴いているような贅沢さがありました。

事実、彼らの武器であるジャジーでお洒落なサウンドメークと、それを黒く塗りつぶすダミ声シャウトが交錯。

気合いの入った楽曲に仕上がっていたのではないかと。

 

更には、同じ方向のベクトルに耽美的かつ歌謡曲的な要素を詰め込んだ「Romantic Standerd」を持ってきて、勝負あり。

歌唱スタイルには、ややもったりとした垢抜けなさがあるものの、独自性は非常に高く、Rubikのスタイルを持っていましたね。

シングルを中心としたリリースプランを貫いた結果、Keiさん在籍時にアルバムを残すことがなかったのが惜しまれる。

このメルヘン&ロマンスを押し出す音楽性であれば、コンセプチュアルなアルバム作品こそ、求心力を持ちそうなものなのだけれど。