不完全カタルシス/Anima
1. 不完全カタルシス
2. Brave!
九州を拠点に活動していたAnimaが、2016年にリリースした2ndシングル。
"魂の啓発"というコンセプトのもと、"ハイパーテンションバンド"としてVo.シキを中心に結成。
デジタルサウンドに強みを持っており、ダンサブルな楽曲が特徴と言えるでしょう。
本作は、その方向性を突き詰めたシングル。
デジタルの無機質さを逆手に取り、持ち前のテンションの高さとのギャップを聴きどころにしてしまいました。
特に、表題曲である「不完全カタルシス」は、シリアスなパートと、キャッチーなサビとが、カオティックに交錯。
透明感のあるメロディは耽美系の要素もあり。
途中の掛け合いは、ラウド系の要素もあり。
だけど行き着くところは、デジタルポップ。
飽和していたキラキラサウンドに、まだ新境地を見せる余地はあったのだと驚かされましたよ。
カップリングの「Brave!」は、バンドサウンドを強めに出したメロディアスチューン。
疾走するリズムに、インパクトのあるフレーズを奏でるギター。
そして、優しく歌い上げるシキさんの艶やかな歌声が絡み合い、美しいメロディを引き立てていきます。
欲を言えば、もう1曲、彼らのハイパーテンションを象徴するような楽曲も欲しかったところですが、Animaの音楽に真面目に向き合ったような作風になっており、これはこれで興味深い作品に仕上がったのではないかと。
残念ながら2017年に解散。
地方性を活かして展開ができれば、と少しもったいない気はしてしまいます。