lncubator babies dreaming in/Generich.
1. Drifter
2. Journey
3. Goodbye
ex-Annabyss CoastのVo.泰と、 ex-rouge～et～noir、 emonchhichiのGt.一真によるユニット、Generich.の1stEP。
"生命"をコンセプトに結成。
泰さんは九州、一真さんは東北を拠点に活動していただけに、メンバー発表時には驚かされましたよ。
ミュージックカード形式で販売された先行シングルは即日完売。
本作は、リードトラックとなった「Journey」のフルヴァージョンを含む３曲を収録した、初のCD作品となります。
透明感のあるSE「Drifter」を経て、送り込まれるのはメロディアスな白系ナンバー「Journey」。
疾走感のあるリズムが爽やかさを、伸びやかな歌声が壮大なイメージを表現しているようで、スケールの大きさを感じさせます。
ピアノの軽やかな音色が前面に押し出されたサウンドが特徴的。
昨今、シーンで流行しつつあるピアノロックを早々に取り込みつつ、メロディの美しさに特化して、オリジナリティへと昇華しているなと。
ギタリストが主導のユニットなのに、ギターが引っ込みすぎている感はありますが、個の主張よりも世界観を重視しているということでしょう。
インパクトは十分でした。
新曲となる「Goodbye」は、ミディアムテンポのアンニュイなナンバー。
やはりピアノのサウンドが効いていて、フレンチポップ風のお洒落な雰囲気と、ほんのりと幻想的なコーラスワークが、"白さ"を告げる。
シングル曲にはならないけれど、世界観を深めるのに一役買う象徴的な１曲として、じわじわと癖になって行くのです。
テンポ的には穏やかで、大人びた楽曲なのに、かえって「Journey」よりもバンド感が強まっている気がするから面白い。
正式な音源としては久しぶりに耳にする泰さんの歌声も、当時よりも表現に深みが加わっていて、音楽性にフィット。
一真さん、本当にいつも良いヴォーカリストを連れてきますね。
ブルーのケースに、透明な歌詞カード。
世界観を深めるためのコンセプトアイテムまで封入されていて、CDの形状もデザインとして捉えたアートワークにも、こだわりが見える１枚です。