1987.8.14 枚方ブローダウン ライブ / DEATH BLOW | 安眠妨害水族館

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1987.8.14 枚方ブローダウン ライブ/DEATH BLOW

 

1. GOGO DEATHBLOW

2. NOT

3. KILL YOURSELF

4. NO POSER

5. DIE ON ONE'S FEET

6. SPIROCHAETA

7. 1999

8. SENSE OF PLEASURE

 

fuckoff recordsの第二弾CDとしてリリースされた、DEATH BLOWのライブアルバム。

 

音楽プロジェクト"幻覚"を立ち上げたSCEANAさんが、かまいたちに所属する前に活動していたバンド、DEATH BLOW。

本作は、1987年のライブ音源が収録されたマスターテープをCD化したものです。

メンバーは、Noise.SCEANA、Gt.和合大輔、Ba.小西アキラというクレジット。

ドラムも生音での演奏だと思われますが、名前を出す許可が下りなかったのでしょうか。

ジャケットや歌詞カードはなく、プラケースにCDがセットされているのみ。

ただし、早期購入者にはオリジナルステッカーが付属していました。

 

音楽性は、ハードコアパンク。

ほぼ全編的に、ひたすら激しく、勢いで突っ走るアグレッシブなスタイルを貫いています。

メロディアスな要素はほとんど見られず、ギターやベースのリフも、極めてプリミティブなもの。

その意味では、若さを感じる側面はあるものの、尖ったサウンドと背徳的な歌詞は、純粋な初期衝動だからこその魅力と言える。

特に、終始がなり声でまくし立てるヴォーカリゼーションの迫力は既に完成されている感もあり、後にSCEANAさんが頭角を現していくのも、これを聴けば納得ですね。

 

ヴィジュアル系の源流として語られることの多いかまいたちの、そのまた源流。

「KILL YOURSELF」など、かまいたちに踏襲されていく楽曲もあり、まさにルーツがそのままパッケージされた作品。

商品化する前提での録音ではないため、途中で数秒音が途切れるなど、音質的なクオリティには期待できないのですが、そのザラザラ感にすらドラマ性を感じずにはいられない。

本作を聴いてテンションが高まるのは、決して資料的価値が高いからだけではないであろう1枚です。