桜の涙-2粒目-/SAKURA
1. ユメハナビ
2. 手を繋ごう
3. GOEMON
4. ソレデモ僕ハ愛ヲ乞ウ
5. 桜舞い散る恋物語 -international ver.-
2018年にリリースされた、SAKURAの2ndミニアルバム。
メンバーの脱退により、2015年に活動休止となっていた彼らでしたが、2018年、突如マレーシアのペナン島にて再始動。
拠点をアジアに移し、第二期SAKURAをスタートさせました。
新メンバーは迎えず、Vo.烈-RETSU-、Ba.ゼクスによるユニット形式。
それぞれ、第一期ではVo.太伸、Ba.和として在籍していましたが、復活を機に、名義を変更しています。
和メロを活かしたメロディアスナンバーが中心となっているのは、同名のタイトルであった1stミニアルバムと同様。
ただし、5曲中、4曲を烈-RETSU-さんが作曲していることもあり、バラエティ性の高かった1stに対し、統一感で勝負していると言えるでしょう。
儚さを疾走感のあるリズムで表現した「ユメハナビ」、淡い音色により優しいバラードに仕上げた「手を繋ごう」、デジタルなサウンドを取り入れつつ、掛け合いによって盛り上げる「GOEMON」と、タイプこそ分散させているものの、どの楽曲も歌心を感じさせるのです。
唯一、ゼクスさんが作曲した「ソレデモ僕ハ愛ヲ乞ウ」だけが正当派のダークチューンとなっており、ベタではありますが、本作の中ではアクセントとなっていましたね。
タイトルこそ「桜の涙」を踏襲するも、前作のように"サクラソング"に特化した極端な作品にはせず。
明確なのは、再録となった「桜舞い散る恋物語」ぐらいで、サウンド的な絞りを加えた分、歌詞のテーマ性を広げてきたといったところか。
結果的に、没個性化してしまった部分は否めず、2曲目からバラードが入る癖のある構成も、ややバランスを崩してしまった感が。
過去曲とは別に、もう1曲ぐらいはリードトラックとなり得るサクラソングがあっても良かったのかもしれません。
なお、「桜舞い散る恋物語」は"international ver."とのことで、英詞にでもなっているのかと思いきや、日本語のままでした。
コロナ禍の影響もあって、海外での活動に限界が出たのか、結局、2020年以降は表舞台での活動はなし。
曲の良さは色褪せていなかっただけに、このまま自然消滅となるのは避けてほしいものです。
<過去のSAKURAに関するレビュー>