Go!Go!TOKAGEX/LEZARD
1. CHOVERIX!!
2. アブノーマルシンドローム
3. 真夏の純情とRevolution[mode:TOKAGEX]
4. Ironic story-運命と不平等-
5. A-MOU!!!
6. サイケにモーション
7. V.O.T.S
8. 生斬る
9. ボクらの英雄伝説
10. KR
11. 転生烈火
12. TOKAGE!!ライジング
13. LIVE ON
残念ながら、2020年に解散となってしまったLEZARD。
本作は、2018年にリリースされた2ndフルアルバムです。
2013年、ex-Administratorのメンバーを中心に結成された彼ら。
翌年にはRiostar Recordsに加入する等、勢いを増していましたが、2016年にVo.来夢さんが脱退。
ex-ALIVEのソラさんを迎えて、第二期LEZARDをスタートさせます。
衝動性で突っ走った第一期に対して、着実に前進しようとしていた感のある第二期。
音楽性の練度は高まった印象ですが、結果的に、本作が最初で最後のアルバム作品になってしまったのは、惜しまれる限りですね。
DVDが付属する"超マブ盤"と、「A-MOU!!!」が追加収録された"激ナウ盤"の2種類同時でのリリース。
ネーミングからも、軽くてチャラチャラしたノリを隠さないといったところなのですが、その実、音楽への取り組み方は真摯だったのかと。
キャッチーでダンサブルなパーティーチューンが多いという意味では、イメージ通り。
ギラギラした同期を多用しつつ、アグレッシブなフレーズを織り込んで、ハイテンションっぷりを助長していました。
そんな軽さとは裏腹、そのノリを支える演奏が、なかなかどうしてえげつないのですよ。
Ba.TACCさんがブリブリと主張の強いベースフレーズでグルーヴ感を生み出すと、Dr.natsumeさんが手数、足数の多い情熱的なドラムプレイで叩き込む。
テクニカルであり、パッションも感じられるリズム体の存在感は非常に大きく、サイバーな楽曲だからといって同期に主役を譲る気なんてないのでしょう。
Gt.公佑さんのリフは、インパクト重視かな。
一辺倒でないだけに、一口で語るのは難しいのだけれど、安定したリズム感に触発され、要所要所で鋭いキレを見せていました。
そして、好き嫌いを選ばないであろうソラさんのクリアなヴォーカル。
ノリの良さだけで押し込むのではなく、メロディアスな楽曲も得意で、アッパーチューンの狭間に差し込まれるアンニュイな表情には、まだまだ引き出しを隠し持っていそうなポテンシャルの高さを感じさせるのです。
特に、幻想的なミディアムナンバーの「V.O.T.S」は、意外性が衝撃を与えただけでなく、白系ソングとしても高いクオリティ。
透明感のある歌声は、どんな楽曲にも馴染む柔軟性があり、大きな武器となっていたはず。
ブレイクを果たした来夢さんと比較されやすい立場になってしまったのは可哀そうな部分もありますが、まったく敵わなかったわけではなし。
もうひとつブレイクスルーがあれば、と考えると惜しい気もします。
リードトラック「CHOVERIX!!」が象徴する、本気の遊びが詰まった1枚。
<過去のLEZARDに関するレビュー>