天蓋フィルムの剥落シアター / 龍太朗-HOLYCLOCK- | 安眠妨害水族館

安眠妨害水族館

オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

天蓋フィルムの剥落シアター/龍太朗-HOLYCLOCK-

 

1. Scene 1. 夜と少年。

2. Scene 2. 6000ftの花の雨

3. Scene 3. ロベリィディアリー

4. Scene 4. 僕らが夢見て生きた街

5. Scene 5. 真夜中の調律師

6. Scene 6. 銀河鉄道に乗って君に向かう

7.

 

HOLYCLOCKのVo.龍太朗さんによるソロプロジェクトの1stミニアルバム。

 

A5サイズブック仕様とのことで、小冊子のようなブックレットにCDRが付属する形式。

アートワークと楽曲の世界観がリンクしていく、コンセプチュアルな作品となっています。

内容は、過去に配布されていたデモシングルに収録された4曲を完全再録。

更には、ライブでの定番曲を含めた現時点での集大成的な1枚と言えるでしょう。

 

アコースティックギターとヴォーカルというシンプルな編成での演奏がメイン。

はっきりとバンドとはアプローチを変えていて、新たな表現の可能性を追求していますね。

特徴としては、広大な海を漂っているような浮遊感と、上空へ浮かび上がっていくような幻想的な世界観。

ストーリー的にも宇宙的なイメージを強く意識しているのか、ミニマムなサウンドで、スケールの大きなテーマが描かれているので、引き算の美学を感じずにはいられません。

コストパフォーマンスが良いというのか、想像力とは、まさにこの音楽のことなのではないかと。

 

なお、7トラック目に「惑星の涙」をボーナストラックとして収録。

最後は母なる海に還っていくかのごとく、波音を重ねて静かにクロージングしていくアコースティックチューンに仕上げています。

全曲通してゆるめのテンポで構成される心地良い歌モノたちは、癒しの要素もあり。

近年、V系シーンでも定着してきたアコースティックスタイルのアーティストですが、ここまで作り込んだ作品はありそうでなかった印象。

オフィシャル通販限定でのリリースとなるので、気になるリスナーは早めにチェックを。