新年のご挨拶および2021年の運営方針について | 安眠妨害水族館

安眠妨害水族館

オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

あけましておめでとうございます。

はやいもので、安眠妨害水族館は17年目に突入するようです。

 

昨年はニーゼロ年代の最初の1年ということで、V系シーンにおける新しい波に期待していたのですけれど、終わってみれば、V系シーンどころか音楽業界全体で、ここまで行動様式が変わってしまうとは。

おかげさまで安眠妨害水族館のアクセス数は安定しており、必ずしもV系リスナーの音楽熱が冷めたわけではないと信じているものの、この状況に、何事も同じところに立ち止まったままではいけないのだな、と痛感しているところです。

 

 

さて、2021年。

どういう年にしていきたいかと聞かれても、正直、まったく見えていないというのが本音ですよ。

かつてのように、飲みに行ったりライブに行ったりできる環境に戻ってほしいという気持ちは当然にあるのですが、一方で、家にいることが増えたのは家庭面や趣味の面ではプラスだったとも思うわけで、どうにかして良いとこどりなんてできないものですかね。

ひとつ言えるのは、安眠妨害水族館でレビューを書いたり、noteでコラムを書いたりすることで、ちらっとでもSNS上でヴィジュアル系の話題が増えるきっかけになるのであれば、これはもう、やり続けるしかないのかな、と。

いつか止まる日が来るとしても、それが2021年、コロナに負けたせいだとはしたくないな、と。

 

そんなことを考えながら、2021年の安眠妨害水族館は、運営方針を一部変更することにします。

昨年の途中から実験的にはじめていたショートレビューをブログのメインに据え、火、木、土に更新。

逆に、ショートレビューを複数回更新するとしていた日曜日は、従来通りの長文レビューを1本掲載する。

代わりの複数回更新は土曜日にしようかな。

要するに、更新頻度はほぼ変わらず、文量が少しコンパクトになるということです。

ですので、そこまで仰々しく伝えるほどのことでもないのですが、ずっと長文レビューを特徴としてやってきたブログでもありますし、個人的にはとても勇気のいる決断だったりするのですよ。

 

 

理由をざっくり説明すると、ブログを続けるにあたり、現行のスタイルでは限界が来ているのです。

というのも、CDのリリースが絶対的なものではなくなってきているから。

特に資金力のないバンドは、中抜きが多く利幅が薄いCDから、デジタルリリースへのシフトが本格化。

物に神様が宿る特性からデジタルへの移行が遅いと言われていた日本でも、コロナを契機に、いよいよそういう波を無視できないところまで来てしまったのですよね。

 

そうなってくると、アーティスト側はサブスクリプションとの関連性も今まで以上に考えなければいけなくなってくる。

アルバムとしてのコンセプトよりも、"最初の30秒にいかにピークを持ってくるか"のような楽曲単位での方法論が重視され、駆け出し中のバンドにとっては、シングル単発でのデジタルリリースがトレンドになっていくのでしょう。

 

率直に言うと、紹介する材料がどうしても少なくなってしまうデジタルシングルについては、長文レビューとの相性が悪いなと常々感じていました。

それでもCDアルバムがリリースされている世の中であれば、そこを攻めるニッチなアプローチでやりくりできていましたし、日曜日のショートレビューコーナーを作ったことで、デジタルシングルやマイナーバンドの紹介はそちらに回すという住み分けもできていたのですけれど、こうもCDのリリースが途絶えてしまうと、昔の作品を引っ張り出しては感想を綴るだけの懐古主義的ブログになってしまう。

つまり、日曜日のショートレビューのネタだけは渋滞し、通常更新分のネタがいつも不足しているという歪な状況に陥っていたのです。

 

よって、曲単位でドロップされることや、流行り廃りのスピード感に安眠妨害水族館は適応しなければいけない。

これを看過してしまえば、新人バンドの発掘が出来ないともなりかねず、V系シーン復興への力添えなんて夢のまた夢。

大袈裟ではあるのですが、そう考えるに至りました。

 

 

もちろん、デジタルシングルだからといって長文が書けないわけではありませんし、今まで通り旧譜やマイナー音源も取り上げていくので、火、木、土でもボリュームが大きい記事を書くことがあるかもしれません。

コンパクトにすることで余力が出来るのであれば、月、水、金にも更新できるようになるかもしれません。

コロナが収束してCD文化がぶり返すことがあれば、それはそれで元に戻す判断をすればよいですし、そこは柔軟にやっていこうと思います。

もっとも、短めですっとまとまっている文章のほうが、SNS文化が成熟した今となっては受け入れやすい気もしているので、まずはやってみてですね。

 

差し当たっての課題は、ずっとショップのリリースカレンダーを参考に音源のチェックをしていたので、店頭販売のない新人バンドのリリース情報を取得するための方法論を持っていないということ。

 

誰か、そういうポータルサイトを知っていたら教えてください。
むしろ、作ってください、わりと本気で。
 
振り返ったときに、2021年はV系再興の年だったね、と思えますように。
今年も安眠妨害水族館を宜しくお願い致します。