5/PEACHese / Medical Trance Peach | 安眠妨害水族館

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5/PEACHese/Medical Trance Peach

5/PEACHese 5/PEACHese
 
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1. in coming

2. nude

3. place

4. JUMP(Live Ver.)

 

1999年から2001年に活動していたMedical Trance Peach。

本作は、2000年にリリースされた1stシングルです。

 

ex-Sleep My DearのVo.KoHeyさんと、ex-雫...の楽器隊にて結成。

ピンクをバンドカラーとした派手なルックスで、"New type of Borderless Visualized ROCKS"を提唱していました。

型に囚われない新しいサウンド、ということなのですが、むしろパンク+ビートロックの正当派90年代ヴィジュアルロックといったところ。

ほどよくポップさが散りばめられるあたりは、Sleep My Dearから踏襲しているとも捉えられそうですね。

 

「in coming」は、彼らを象徴するポップロック。

Bメロまではポップネスを際立たせて進んでいくのですが、サビにシャウトでの掛け合いを持ってくるという意欲作でした。

フレーズ単位での新鮮さは見られないものの、この組み合わせによって斬新な切り口に。

セオリー通りではないけれど、シングルっぽさもあるのだよな。

 

続く「nude」は、ハードでパンキッシュ。

サビで少し勢いを落として、メロディアスになるのが彼ら流なのでしょうか。

荒々しく攻める部分と、キャッチーに聴かせる部分と。

メリハリの意味では、突っ走っても良かったと思うけれど。

 

「place」は、ポップに振り切ったビートロック。

ベタではあるが、結局この路線が一番しっくりくるのですよね。

どこまで変えるか、どこまで前身バンドを引きずるかは悩んだのだろうな、と感じる部分もありますが、シンプルイズベスト。

得意なサウンドを奏でてくれる安心感もありました。

 

なお、1stPressには「JUMP」、2ndPressには「PEACHese」のライブヴァージョンが収録。

当時よくあった、2ndプレス盤で1曲差し替え商法。

演奏の粗さも見られますが、今となっては貴重な資料かと。

残っている楽曲が少ないので、きちんとアルバムを出して欲しかったバンドです。