夜廻語/叫命/31-8520
1. 夜廻語
2. 叫命
2019年に会場限定でリリースされた、31-8520のシングル。
それぞれ、1曲ずつのデジタルシングルとしても発表されています。
九州を拠点に活動している彼ら。
"サイノハコニワ"と読み、"31"の部分に様々な意味を持たせているのだとか。
「夜廻語」は、Ba.さえまるさんが作曲を担当した和風な雰囲気のあるダークチューン。
じっとりと不気味な質感を持たせつつ、メロディアスさや激しさがあり、押さえるべきところを押さえた楽曲と言えるでしょう。
じわじわと世界観を広げきったところで、突如としてズタズタに引き裂くようなパートが待っている構成もズルイですね。
1曲の中で2曲分の旨味があるようで、強引さはあるものの滾る展開でした。
「叫命」は、Gt.Kouさんがコンポーズ。
表面的な激しさを追求しながら、その実、Vo.葵さんの艶やかな歌声を活かしたメロディラインが聴きどころかな。
構成はシンプルですが、コンパクトにまとめきっているので、クドくなりすぎず。
疾走感のあるサビが気持ち良く、ほどよい余韻を残してくれるのもポイントです。
CDとしては両A面。
デジタルシングルとしては2曲同時でのリリース。
作曲者が異なることで、双方が良さを出そうとバチバチ競っている感がたまりません。
意図的に異なるタイプの楽曲を持ってきたわけではないのだろうけれど、結果的にバランスも良し。
単体で聴いても、作品として聴いても、違和感がないものに仕上がったのではないかと。
配信で聴けるということで、ここから入るリスナーも多いであろうことを勘案すれば、打算なしでの全力投球は正解。
今後の躍進を見越して、今のうちに現物で手に入れておきたい1枚です。