Red Swan/YOSHIKI feat. HYDE
Red Swan (YOSHIKI feat. HYDE盤)
998円
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1. Red Swan
2. Red Swan (Instrumental)
アニメ「進撃の巨人」の主題歌となった、X JAPANのYOSHIKIさんと、L'Arc~en~CielのHYDEさんによるコラボレーションシングル。
"新人歌手"として紅白歌合戦への出演も決まるなど、発売してしばらく経ちますが、未だに話題を振り撒き続けています。
収録されたのは、表題曲である「Red Swan」と、そのインストバージョン。
"進撃の巨人"盤には、TV Editバージョンも追加収録されていました。
ただし、V系リスナー的に気になるのは、"HYDE"盤でしょう。
ジャケットが、Xの名曲、「Rusty Nail」のセルフオマージュとなっていて、楽曲中にも、それを意識したパートがあるとの触れ込み。
これはもう、聴かないわけにはいかないですよ。
楽曲としては、爽やかさすら漂うメロディアスなナンバー。
壮大に広がっていく伸びやかさは、HYDEさんが歌うことを前提に作られたのであろうラルクに繋がる要素であり、一方でドラマティックに展開していくクラシカルな構成は、X JAPANお得意の様式美。
ToshIさんが不参加であることへの是非が邪念として頭をよぎらなければ、どちらのファンが聴いても"らしさ"を感じる内容なのかと。
2人が共演した「VISUAL JAPAN SUMMIT 2016」で演奏された「MY HEARTS DRAWS A DREAM」と「Say Anything」の共通項を探っていった結果といった雰囲気もあり、実はあのコラボレーションの段階で、この形が見えていたりしたのかもしれません。
聴きどころは、世界観をより濃厚にしているHYDEさんの歌唱ですね。
ただでさえ、緩急をつけてドラマ性を見出しているYOSHIKIさんの楽曲。
X JAPANのメンバーが参加して、ほぼホームの状態で演奏されているわけで。
その意味では、ただ歌っているだけでも勝手に盛り上がると思われるのですけれど、それを喰ってしまうぐらいの表現力で迫ってくるのです。
序盤は優しく穏やかに、終盤は鬼気迫る勢いで叫ぶかのごとく。
そのうえで、ToshIさんとはまた違った色気が溢れているのだから、溜息を吐くしかないじゃないですか。
また、演奏面ではギターソロもポイントなのかな。
X JAPAN、LUNA SEAのSUGIZOさんが担当しているのだけれど、X JAPANの楽曲以上に、彼らしさが前に出てきている気がします。
インパクト重視で、フレーズの良さを前に出すスタイル。
X JAPAN、L'Arc~en~Cielに加えて、LUNA SEAの要素まで注入されているのだとしたら、90年代を通ってきたV系リスナーにとっては、こんな贅沢はありません。
定期的に音源を出したり、ライブをしたり、というユニットではなさそうですが、2019年にリリースされるHYDEさんのシングルにYOSHIKIさんがピアノで参加しているとのこと。
交流が続けば、今後、何かしらのアクションがあってもおかしくないということで、面白い企画が続けば良いな。
もちろん、コラボレーション企画ばかりが進んで、結局いつ発表されるのかわからないX JAPANのアルバムのリリースが、ますます遅れてしまうなんてことはないよね、と約束してもらうことが前提になりますけれど。