セガのゲームは世界いち! / ピノキヲ | 安眠妨害水族館

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セガのゲームは世界いち!/ピノキヲ

 

1. セガのゲームは世界いち!

2. せげいちぱんく!(無修正80‘JAP HARD CORE ver )

 

ゲーム機「ドリームキャスト」だけを使って楽曲制作を行う、ピノキヲの1stシングル。

活動開始から19年目にして、初の流通作品となります。

 

ジャケットデザインが、ドリキャスのゲームソフト風というこだわりよう。

写真で見るだけでは気付かない細やかなギミックには、ぜひ手に取って感じてほしいところ。

セガの社名を連呼する問題作ではありますが、ある種の自己紹介的なナンバーとも言えるのでしょう。

 

収録曲は、「セガのゲームは世界いち!」と「せげいちぱんく!」の2曲。

もっとも、どちらも元ネタは同じであり、実質的にはアレンジ違いとなるのですかね。

歌詞カードを読んでみると、印象的なワードがいくつか並べられているだけで、一部抜粋した部分だけを記載しているのかな、と思ったのですが、本当にそれだけだった。

とにかくセガから発表されたハード機や関係者に敬礼して、世界一だと囃し立てるのみ。

ここまでゴリ押しされると、嫌でも覚えてしまうし、耳に残って離れなくなりますよ。

 

「セガのゲームは世界いち!」は、軍歌っぽく仕上げて世界観重視に。

「せげいちぱんく!」のほうは、スピードを速めて、気の抜けた合いの手が加わります。

ブレイクのくだりでの台詞が異なっているのだけれど、共通するのはライバルゲーム会社への恨み節。

これ、どちらかといえば、セガよりもこっちに見つかると危険なのでは。

 

他にも世に出したい曲はたくさんあっただろうに、とんでもない楽曲を選んだものです。

メロディらしいメロディがなく、好き嫌いははっきり出そうだが、誰が聴いたとしてもインパクトは絶大。

下手にタイプの違う楽曲で薄めるよりも、ひとつのモチーフで押し切ってしまえ、という割り切りが奏功していました。

 

初の流通作品にこれをぶつけてくる勇気には脱帽。

これぞ、インディーズマインドである。

次に流通作品が出るのはいつになるかわかりませんが、出来れば熱が冷めないうちに、と期待してしまう1枚。