「METHOD」「Act」 / キリト | 安眠妨害水族館

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METHOD/キリト

 

1. METHOD

 

Act/キリト

 

1. Act

 

AngeloのVo.キリトさんによる、ソロとしては10年ぶりとなるシングル。

iTunes storeおよびApple Musicにて、配信でのリリースとなっています。

 

どちらも書き下ろしとなる新曲で、アートワークもそれぞれに用意。

収益は、西日本豪雨災害に全額寄付されるとのことです。

500円のチャリティーのリターンにキリトさんの新曲がついてくると考えれば、気持ち良く購入できるというものですよ。

 

「METHOD」は、開けた印象があるロックチューン。

迷っている人に勇気を与えるメッセージソングとなっていて、そういえば、こういう歌詞も得意なボーカリストだったな、と思い出します。

普段捻くれているからこそ、たまに素直に背中を押されると刺さるというか。

ストレートなわかりやすい構成で、こちらのほうがシングル向き。

ソロではありますが、しっかりとバンドサウンドでアレンジされているので、バンドのファンであっても違和感なく聴けるでしょう。

イントロのアルペジオが醸し出す"白さ"の表現は、たまりません。

 

「Act」についても、大枠としては同じメッセージソングの括りになるのかもしれませんが、聴いた感触がだいぶ異なっているから面白い。

アグレッシブなバンドサウンドを更に前に出して、ヘヴィーな仕上がりに。

チャリティーシングルと思って聴くと、そのダークっぷりに驚かされるのではなかろうか。

ただし、サビではメロディアスに展望し、救いを与えているのがポイント。

尺はそこまで長くないのだが、とてもドラマティックで、こういう応援の仕方もあるのだな、と目から鱗が落ちました。

 

ソロ名義でリリースする意味としては、音楽性というよりもメンタル面なのかな。

ファンタジーではなく、現実の出来事について、良い部分、悪い部分をひっくるめて歌にして届ける。

なんだか、そんな強い意志を感じ取ったのですよね。

 

もちろん、さすが自分のツボはわかっているといったところで、キリトさんの歌声を良く活かすことができる楽曲たち。

先導者としてのカリスマは健在。

仮に背景を知らずに聴いたとしても、格好良いと思えること請け合いです。

 

<過去のキリトに関するレビュー>

Hameln