ジンマシーン歳末謝恩大市@EbeanS屋上特設ステージ(2017.12.30) | 安眠妨害水族館

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仙台のファッションビル、EbeanSの10F屋上特設ステージにて行われた、Jin-Machineの単独イベント、「ジンマシーン歳末謝恩大市」。

年末の仙台で、12時から16時までの野外イベントなんて、無謀にもほどがある。

ハプニングもアクシデントも上等といったところでしょう。

 

と言いつつ、このEbeanSの屋上は、子供の頃、両親に連れられてヒーローショーを見に行っていた場所。

そりゃ思い入れはあるって話で、帰省のタイミングでJin-Machineがイベントをやるっていうのも何かの縁だと思い、行ってみました。

案の定、入場時には雪がパラパラ降っていたのですが、トークが始まるころには晴天に。

だから寒くないってわけではないものの、天候に恵まれたのは幸いでしたね。

 

内容は、トーク30分、体験ブース(メンバーから楽器講習を受けたり、衣装を着て写真を撮れたり)2分/人、ライブがリハーサル込みで1時間。

それ以外の時間は物販などに並んで時間を潰すのですが、各メンバーごとにこの日限りのシングルCDR+αを制作しているなど、スペシャル感を演出しており、極力空き時間ができないように工夫はされていたのかと。

結局、トーク後の物販に人が集中してまったく流れなかったり、体験ブースの時間配分がメンバーによってまちまちで、大幅に時間が押してしまったりと改善点は多くあったのですが、色々とはじめての試みだし、次回に反映してもらえれば。

 

その意味では、司会に佐藤公隆さんを配置していたのは良かったな。

はやめに体験ブースを捌き切った閣下とともに、臨時のMC(途中からダンス)を行うなど、繋ぎの多いイベントにおいて芸人さんがいると融通が利く。

Ba.レジデンス涼羽-178さんが加入しての初の絡みだったようで、キャラの掘り下げにも一役買っていました。

 

さて、メインのライブですが、体験ブースを含むフリータイムでの時間のロスが響き、当初の予定から2、3曲カットされた様子。

待ち時間も長く、体が冷え切っていたうえ、開始前に強風でテントやらスピーカーやらが吹っ飛ばされて、どうなることやらというスタートだったのですが、音出しで「さよなら†黒歴史」と「スーパーハッピー」をほぼフルで演奏してくれたので、効率的な準備体操に。

本編で演奏しない楽曲を公開リハーサルで聴くことができると、少し得した気分ですね。

 

その本編の1曲目は「New Life」。

これが驚くほどに新鮮でした。

音響上の制約なのか、立ち位置的に聴こえなかっただけなのか、同期が入らず、生音だけ。

その結果、弦楽器隊がどんなフレーズを弾いているのかがはっきりわかり、ベーシストの交代でJin-Machineの音楽が更に一歩前に進んだのだな、と。

6弦ベースで主に低音を支えながらも、中音域まで踏み込んで動き回るフレーズを多用。

テクニカルかつアグレッシブで、パフォーマンスも迫力あり。

これは、なかなか良い人材を見つけてきたものです。

 

新曲である「売れたくて」、定番の「ゴリラ」と続いて、「Suffer」、「maria.」のヴィジュアル系ゾーンへ。

ファッションビルの屋上で、ゴリゴリと凶悪なサウンドを叩きつけると、隣接するメトロポリタンホテルの一室から見ている人を目ざとく見つけ、オーディエンスを巻き込んで様々なアプローチをかける。

確かに、偶発的にこれを見た人は、何が起こったのかと思うだろうよ。

割りとノリノリだったみたいですが。

 

終盤は、「たのしい日本語」、「マグロに賭けた男たち 」の定番の締め。

寒空を舞うマグロのぬいぐるみ。

なるほど、年末年始にはぴったりなにかもしれない。

アンコールの時間もなく、慌ただしいエンディングになってしまったけれど、体が温まったこともあって公隆さんを加えてのラストトークにはキレが戻り、面白かった。

欲を言えば、ちゃんと当初の予定通りのセットリストで聴きたかったかなぁ。

 

とにかく何かやってみる。

他の人がやっていないことをやってみる。

グダグダになった部分も含めて、Jin-Machineの神髄が詰まったイベント。

疲れというより、寒さに体力を削られた形でしたが、ライブ納めが思い入れがある場所っていうのも良いものです。

 

1. New Life
2. 売れたくて
3. ゴリラ
4. Suffer
5. maria.
6. たのしい日本語
7. マグロに賭けた男たち