隔日更新となってからははじめてのCD大賞。
コーナーを存続するかどうかも迷ったところではありますが、お約束も大事だと思いますので、今年もやってみます。
ただし、あまりダラダラ引っ張ることになっても面白くないので、今回から、ランク外の有望株をピックアップする"前夜祭"は廃止とさせていただきます。
レギュレーションは、これまでと同様。
① 2017年1月~6月に発売された作品であること
② 誰でも購入できた作品であること(通販限定、配信限定は対象。会場限定や条件付で購入権が手に入るような作品は対象外)
③ V系シーンをメインフィールドとして活動していること
もっとも、現時点で僕が聴いた作品に限定されるわけですし、あくまで個人的な備忘録の範疇ということで。
まずは前編ということで、10位~6位までを発表します。
第10位
脈拍 / MUCC
![]() | 脈拍(初回生産限定盤B)(DVD付) 4,104円 Amazon |
詳細なレビューは<こちら>
2年半ぶりのオリジナルアルバムは、L'Arc~en~Cielのkenさんがプロデュースを担当。
暗くてヘヴィーな表題曲に、ワクワクを駆り立てられたリスナーも多かったのでは。
昭和歌謡的なメロディが帰ってくる一方で、新機軸を打ち出そうとする意欲も随所に見られました。
初期のムックが好きな人も、最近のMUCCが好きな人も、最大公約数的にハマることができる1枚。
やっぱりMUCCは格好良いわ。
第9位
CONTINUE / メトロノーム
![]() | CONTINUE (通常盤) 3,240円 Amazon |
詳細なレビューは<こちら>
7年ぶりの再起動を果たしたメトロノームが、遂にメジャーからアルバムをリリース。
どこを切り取っても彼ららしくて、数年間のブランクが嘘のように思えてきます。
ピコピコ系ど真ん中の8bitサウンドに、明るくあっけらかんとした歌声。
だけど、歌詞はどうにもネガティブ。
グルグル映畫館の「形而上気分でRock'n Roll」までカヴァーして、これを聴かずしてキワモノ界隈は語れません。
第8位
全日本おもしろ選手権 / Jin-Machine
![]() | 全日本おもしろ選手権(タイツA)(DVD付) 4,500円 Amazon |
詳細なレビューは<こちら>
彼らの作品がランキングの常連になっているのって、安眠妨害水族館ぐらいなんはないかと心配になるのですが、毎回、何かしら予想を超えたことをしてくれるという意味では、現在のシーンでもっとも"ヴィジュアル系"だと思うのですよね。
今まで以上に面白要素を追求した結果、音楽的にはプログレになるというわけのわからなさ。
演奏技術は格段に向上し、楽曲構成へのこだわりは過去最大級。
ここまでクオリティが高い"よくわからないもの"は、とにかく新鮮でした。
第7位
慟哭を鼓動として道とする音 / Soanプロジェクトwith芥
![]() | 慟哭を鼓動として道とする音 2,700円 Amazon |
詳細なレビューは<こちら>
Chantyの芥さんと、ex-amber grisの手鞠さんという二人のボーカリストを迎えてコンセプチュアルに展開される、Soanプロジェクトの1stミニアルバム。
こちらは芥さんがボーカルを担当する"動"の作品ですが、これが大当たりでした。
やや一辺倒になってしまった"静"に対して、ある程度バリエーションをつけることができるというメリットがあったのは考慮すべきとしても、本バンドとは異なる芥さんの魅力を引き出したうえ、作品としてのドラマ性も際立てているのだから、ランクインは必然でしょう。
第6位
不幸な迷路 / ザアザア
![]() | 不幸な迷路 [通常盤 Type B] 3,348円 Amazon |
詳細なレビューは<こちら>
待望の1stオリジナルアルバムは、ザアザアの魅力を余すところなく詰め込んだ名盤。
あれもこれも、という個の強さはそのままに、アルバムとしてのセオリーも通っていて、ごちゃごちゃぐちゃぐちゃな割りには、案外するっと聴けてしまう。
すっきり洗練されてはいないけれども、引っかかりがあるからこそ、中毒性にも繋がっていく。
何もなかったところに意味を見出そうとするアプローチは彼らならではで、シーンに新しいジャンルをもたらすバンドがあるとしたら、今のところザアザアなのでは、と期待してしまいます。
さて、前夜祭を見送ったので圏外にせざるを得なかった作品にも少し触れておきますと、KINGのシングルはインパクトがありましたね。
40歳を過ぎてのメジャーデビューとなったわけですが、その事実だけでも夢があるのに、ドロップされた「NEVER END, CRY」がまた格好良いのだ。
ベテランの勢いという意味では、このタイミングでMercuroや地獄絵が新譜をリリースしたというのもニュースでしょう。
そして、その内容も現役時代を凌駕しているのでは、という仕上がり。
ベスト的な内容であったとはいえ、Gilles de RaisやLAIDといった解散済みのバンドがアルバムを発表したというのも見過ごせません。
この段階で話しすぎるといけないので、前編はここまで。
トップ5はまた明日。
もう1日だけお付き合いくださいませ。