CONTINUE/メトロノーム
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CONTINUE (通常盤)
3,240円
Amazon |
1. CONTINUE
2. 強くてNEW GAME
3. ボク募集中
4. 自分コンプレックス
5. 東京ロマンチカ
6. 暗いbaby
7. 空想ヒーロー
8. 豆腐メンタル
9. 千年世界
10. 惨敗生活
11. 形而上気分でRock'n Roll
12. 解離性同一人物
７年ぶりの再起動を果たしたメトロノーム。
メジャーからのリリースとなるフルアルバムです。
数年ぶりに起動させたファミコンで、当時クリアしていなかったゲームの続きでも。
「CONTINUE」というタイトルと違わず、本作にはそんな空気感が詰め込まれていますね。
意図してチープに仕立てたチップチューン風の同期に、昭和レトロな要素を含んだメロディライン。
コンセプトと音楽性が、こうもハマっているバンドはなかなかお目にかかれない。
そして、メトロノームらしい、明るくネガティブを吐き出すスタイルも相変わらず。
休んでいた期間での個々の成長を、という意気込みもないわけではないのだろうが、あくまであの頃からの再起動なのだ。
ゼロ年代の新進気鋭感をそのまま連れてくるような、ピコピコ系のど真ん中。
リアルタイム世代には、たまらない感覚ですよ。
当然ながら、録音環境などは再起動前から各段に進歩しているため、バンド演奏によるサウンドについては、純粋に向上しています。
特に「強くてNEW GAME」のように、ピコピコ感満載のデジタルサウンドと、生楽器によるぶつかり合いを前面に押し出す楽曲においては、懐かしいけれど新しい、今のメトロノームを象徴しているのではないかと。
これがリードトラックになっているのも頷けるところでしょう。
軽いタッチでポップに仕上げているように見せて、音を聴けば硬派な楽曲もあり。
そのイメージを活かして、ラフな雰囲気を持たせた楽曲もあり。
「強くてNEW GAME」や「東京ロマンチカ」が前者なら、「ボク募集中」や「豆腐メンタル」は後者となるのかな。
どちらも彼ららしく、アルバムとしてのバランスを整えています。
メンバー全員が作詞・作曲に関わることができる強みを活かして、バリエーションとして個性を出しつつも、メトロノームというバンドに描いた音像は共有。
涙が出てくるぐらいに純粋なメトロノームの新譜です。
これだけでも熱いのに、グルグル映畫館の「形而上気分でRock'n Roll」のカヴァーが収録されている味な演出まで。
最後の「解離性同一人物」を聴き終わった後の余韻がすべてを物語る、機械的でありながら感情的に響く１枚。
＜過去のメトロノームに関するレビュー＞