NEVER END,CRY/KING
NEVER END,CRY
1,620円
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1. NEVER END,CRY
2. FIRE BIRD
3. beautiful world symphony
ex-LAIDのボーカリスト、RYOさんによるソロプロジェクト。
ソロからバンドへ、バンドからソロへ、長く続けるためにとその形態を変えていったKINGの、メジャーデビューシングルです。
LAIDの勢いを考えれば、ここまでメジャーからのリリースがなかったというのも意外ですが、キャリア20年の中で、初のメジャー進出。
あの頃よりも規模が大きいわけではないものの、地道な活動によって、長く続けることができるアーティストであると認められたということでしょう。
2013年からバンドからソロプロジェクトに活動形態を移していますが、サポートメンバーも充実。
LAIDの盟友であるBa.Junichiroさんに加え、wyseのGt.MORIさんに、ex-CLOSEのGt.近藤健次さん、ex-JURASSICのDr.SHINGOさんと、ソフトヴィジュアル系を通ってきたリスナーにはたまらないラインナップです。
キーボードが入る楽曲には、hide with Spread BeaverのDIEさんも参加する豪華っぷり。
それぞれがサポートという立ち位置を超えて、随所で個性を主張していました。
デビュー1発目となった「NEVER END,CRY」は、インディーズ時代のシングルのリメイク。
MORIさんが作曲したアッパーチューンです。
ロックンロールなリフが印象的で、疾走感のあるリズムが爽快。
まさにV系バブル時代のソフビバンドがメジャーデビューシングルに持ってきそうな楽曲で、こういうのを待っていた!といったところ。
もちろん、当時の焼きまわしというわけではなく、年齢を重ねて酸いも甘いも経験したRYOさんだから歌える哀愁も感じられますね。
前向きなではあるけれど、その手のポップソングにありがちな同調圧力はなく、彼が歌うから説得力があるのだ。
カップリングの「FIRE BIRD」と「beautiful world symphony」は新曲。
ビートロック色を強めて、ライブ映えしそうな「FIRE BIRD」は、ハスキーで男らしいRYOさんのボーカルとの相性が抜群。
パンキッシュに仕上げつつ、キャッチーさも求めた「beautiful world symphony」は、軽やかなフレーズを奏でるキーボードが良い味を出しています。
硬派に攻めるだけでなく、上モノで雰囲気を作っていくのも似合うものだな。
今のKINGを凝縮したというシングルは、ベテランらしい地に足が着いた安定感を示しつつも、そこから飛び立つための衝動性も詰め込んで。
結果として躍動感がある活き活きとした作品となりました。
ちょっと高めの年齢層に刺さるV系アーティストのメジャーデビュー。
なんだか面白くなりそうです。