慎一郎&杏太 リクエストデイワンマン「世迷歌~from your songs~」に行ってきました。
45人という小規模の公演を昼夜で行う二部構成。
参加したのは、そのうちの第一部。
用意されていた席番号が重なっているなど開始前にバタバタしたため、少し押してのスタート。
入ってくるなり、"全部俺が悪い"と謝りながら入ってくる主催アーティスト、はじめて見ました。
この日は、他アーティストの楽曲と、ホタルやジュリィーも含めた彼らの楽曲から1曲ずつ、リクエストを事前に募って、そこから選曲をする形式。
慎一郎さんが言い出したものの仕事が忙しくなり、実態的には杏太さんが仕切ってやっていたそうです。
セットリストは特に決めていない様子で、用意してきた楽曲の中からその場のノリで次に歌うものを決めていく二人。
慎一郎さん曰く、"お前ら、暗い曲ばかり聴きすぎ!"とのことで、さらりと歌える楽曲がないのだとか。
慎一郎&杏太の音楽が好きな人が集まっているのだから仕方ない、とは思うものの、出そろった楽曲を改めて見てみると、確かに暗めの曲が多かったですね。
選曲の基準は、"みんなが知っていそうな曲"、"慎一郎さんの声に合いそうな曲"、"杏太さんがやってみたい曲"とのこと。
ブレイク後の歌い出しに鳥肌が立った「春よ、来い」、慎一郎さんが歌うというのは意外性があったけれど、後半の感情の込め方はなるほどハマっているなと思う「蝶々結び」、ブレスのタイミングやメロディの構成など、自分と違う癖があって歌うのに苦労したという「M」…
ゆるいMCを挟みながら、ゆったりと進行していきました。
音楽ライブの合間にMCがある、というよりも、ラジオの合間に生演奏の曲が入る、という感覚に近かったかも。
個人的にグッときたのは、「夏を待っていました」。
amazarashiはちゃんと聴いたことがなかったのだけれど、素朴なメロディに、ストーリーテリング調の重さと切なさが共存する歌詞。
杏太さんが言っていた通り、慎一郎さんの世界観が好きな人にはハマる音楽性であり、こういう出会いがあるからカヴァー企画は楽しいのだよなぁ。
「春咲センチメンタル」は、唯一ヴィジュアル系バンドのカヴァー。
ピアノのフレーズをアコギで再現するというチャレンジを見事に成功させていました。
繊細さが魅力の有村さんの歌を、芯のある慎一郎さんがカヴァーする。
実際に耳にするまではイメージがまったく湧きませんでしたが、ちゃんと自分のものにしているあたり、なんだかんだ、ちゃんと練習してきたのだなと。
前半の最後は、井上陽水の「傘がない」。
ライブにおけるファンの盛り上がりまで再現させようとする慎一郎さんのこだわりに、"俺なら絶対にやりたくない"と言い放った杏太さんが面白かったです。
慎一郎さんのアコギの接触が悪かったのか、音が出たり出なかったりだったのがもったいなかった。
狭い会場だったから、スピーカーを通さなくても聞こえてはくるし、本当の生音を聴いたと考えれば悪くないか。
半分をこなしたところで休憩タイム。
といっても、二人はそのままで、配布されたコメントCDで紹介できなかった質問に答えていました。
ここは、本当にラジオ風。
おススメの映画の話題にて、"ハリーぽっちゃん"なるパワーワードが登場してしまったので、他の話が全然頭に入ってきませんでしたけど。
後半は、杏太さんがボーカルを担当しての「声がなくなるまで」から。
時間の調整もあって、「秋桜」の前後のMCは、やや駆け足で。
カヴァーゾーンの最後に演奏された「美しい名前」は、オリジナルも大好きな1曲だっただけに、もっと語ってほしかったところではありますけれど、またの機会にということでしょうかね。
もちろん演奏は良かったので、十分満足です。
締めの3曲は、ホタルやジュリィーからのセルフカヴァー。
投票で上位になった3曲を、ということなのだけれど、ランクインした「光射す場所」について、慎一郎さんが曲の存在を忘れていたことが暴露されていました。
「未練」と「四季」はやっぱり人気がありますな。
何度か披露されていたのに選ばれるだけあって、アコースティックの質感が本当に映える。
特に、杏太さんが珍しく褒めていたぐらい、「未練」での慎一郎さんの表現力が素晴らしすぎた。
これをパッケージしてもらいたい!と思っていたところで、"セルフカヴァーの音源も作ってみたい。"というコメントがあったのも嬉しかったです。
すぐに、とはいかないのだろうけれど、気長に待っていようっと。
謎の「四季Ⅱ」にも期待です。
ちなみに、僕がリクエストしていたのはホタルの「それでも陽は昇る」。
絶対に選ばれないことはわかっていても、メンバーが思い出すきっかけになればと投票したのだけれど、コメントCDにて、やはり忘れられていたことが判明。
これは狙い通り、ということでよいのかな…
1. 春よ、来い(松任谷由実)
2. 蝶々結び(Aimer)
3. M(PRINCESS PRINCESS)
4. 夏を待っていました(amazarashi)
5. 春咲センチメンタル(Plastic Tree)
6. 傘がない(井上陽水)
7. 声がなくなるまで(JUN SKY WALKER(S) )
8. 秋桜(山口百恵)
9. 美しい名前(THE BACK HORN)
10. 未練(ホタル)
11. 光射す場所(ジュリィー)
12. 四季(ホタル)