IN THE SKY / LAID | 安眠妨害水族館

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オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

IN THE SKY/LAID

 

1. キミシダイ

2. YES

3. ROCKMAN

4. TRANCE

5. LOVE & DESIRE

6. just take my heart

7. nowhere

8. 星に願いを

9. smile

10. Wild World

11. Bad Virus

12. butterfly

 

2017年にリリースされたLAIDのフルアルバム。

実態的にはセルフカヴァーアルバムとなりますが、15年ぶりに新作が聴けるのはありがたい限りです。

 

本作は、3月に開催された限定復活イベントのライブ会場にて販売。

その後、期間限定で通信販売が行われました。

活動形態的に仕方ないのだろうけれど、店舗での取扱や恒常的なオフィシャルショップがないのはもったいないですね。

 

選曲としては、2000年~2002年にリリースされた作品から満遍なく、といったところ。

ある種のベストアルバムと捉えてもいいかもしれません。

「IN THE SKY」というタイトルは、1998年に発表されたミニアルバムのタイトルと同名なのだが、そこからは選ばれていないという。

 

それにしても、LAIDってこんなに格好良かったっけか。

彼らが精力的に活動していたのは、90年代後半~00年代初頭。

当時は、関西ソフトヴィジュアル系がひとつのジャンルとして勢力を強めており、彼らはその中で抜き出ていた感はあったものの、個性化が難しかった部分はありました。

 

しかし、その文化が淘汰された今、改めて彼らの音楽を耳にすると、やはり刺激的。

硬派な骨太サウンド、ハスキーで男らしいボーカル、90年代を踏襲しながらキャッチーさも求める楽曲群。

流行という言葉に埋もれさせてしまうには惜しいクオリティで、こうして再評価されていくのも必然だったのかな、と思います。

オールタイム的な内容なのに、アルバムとしての聴きやすさもあって、シーンが流動的に変化していく中、LAIDはブレていなかったということも示しているかと。

 

「キミシダイ」、「YES」でロックンロールテイストの強い導入をしながら、「星に願いを」のような、ポップセンスを存分に発揮したナンバーもきっちり収録。

再録の効果もあって、想像していたよりも古臭くはありません。

当時ファンだった層だけでなく、現代シーンでもきっと通用するであろう1枚。

これは紛れもなく、2017年の作品ですよ。

 

<過去のLAIDに関するレビュー>

for Dearest