1. おひつじおやぎ
2. おねむこどもべや
3. まいごえんえん
4. のんれむはぐるま
5. ひつじかいそうかい
6. ゆめうつつゼロ
7. あかめのおひつじ
"ゆめくい"ネムと、４人の"ひつじかい"にて結成された、ナイトメアシンドローム。
本作は、ベールに包まれている彼らの0thミニアルバムです。
楽器名が記載されないメンバーの設定や、すべて平仮名で記載される歌詞。
メルヘンダークな世界観の表現手法に、グリモアからの影響を感じずにはいられない。
ただし、ジャケットのイラストや、一度聴いたら忘れない個性的な歌声。
ボーカルはあの人なのね、というのはすぐにわかりますし、あの人なのであれば、この世界観は必ずしも後追いではないぞ、と勝手に納得してしまいましたよ。
作詞は"きおく"、作曲は"おんぷ"と表現している彼ら。
すべてのきおく、おんぷはネムさんが担当しており、このバンドにおけるイニシアティブは彼が持っているのかな。
楽曲は、演出との乖離が少ない、ダークな中にメルヘンチックなモチーフを散りばめて。
この段階では、あまりバリエーションを広げずに、コアな音楽性を示す自己紹介的な作品になっていると思われます。
感情を表に出さず、淡々と歌われるボーカルラインが特徴的でしょう。
演奏がサビに向けて盛り上がっていくにも関わらず、ボーカルだけは一定のテンションで展開されていくので、かえって耳が奪われる。
それが語り部としての立ち位置を際立たせているとも言え、メルヘン要素を増長させているのも面白い。
設定が見掛け倒しで終わっておらず、しっかりと音楽性とリンクしているのが好印象ですね。
今後、楽器隊のキャラクターも色付けしていくのか、それとも、謎は謎のまま突き進むのか。
現時点でも音圧などでの物足りなさはそこまで感じませんが、雰囲気作りのシンセが効いているだけに、もっと生音での見せ場が出てくるようになってくれば、更に楽しみが増えることに。
この辺りは、これから連携を高めていくことで答えが見えてくるはず。
導入としては、謎めいたまま断片だけ提示する、本作のバランス感覚が絶妙でした。
なお、販売店舗によっては、特典でCDが配布されます。
手に入れたのは、そのうちのひとつ「†しのねいろ†」なのですが、内容は心電図の音が連続していくSE。
他の店舗特典も、こんな感じなのかしら。
情報がほしいところですな。