Life is beautiful / Tourbillon | 安眠妨害水族館

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Life is beautiful/Tourbillon

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1. Life is beautiful
2. Unique in quality
3. Song of 99
4. Love Life
5. 戯曲
6. Cygnus
7. Silent Earth
8. 光
9. as it is
10. Hologram
11. Mirage

LUNA SEAのVo.RYUICHI、Gt.INORAN、ex-D-LOOPのKey.H.Hayamaにより結成されたTourbillon。
本作は、実に10年ぶりとなるオリジナルアルバムです。

ソロとしてもアルバム制作を並行して行っており、LUNA SEAとしても精力的に活動中。
ハードなスケジュールだったことと推察されますが、その合間を縫って、まさかTourbillonの新譜まで届けられるとは。

結成当初は、退廃的な世界観を演出することも多かった彼ら。
ですが、この「Life is beautiful」は、表題曲や、リードトラックである「Love Life」に象徴されるように、ポップさにも振れた作風に仕上がっていました。
光や希望をテーマに据え、現代のリスナーが求めているものはエナジーである、という信念のもとに舵を切る。
その点で、音楽性の変化はありますが、ある程度は意図的なようですね。

楽曲としては、Hayamaさんの色が大きく出ているのかな。
打ち込みの要素が強まって、デジタルサウンドの割合が高まった印象。
あえて生音を使わなかった部分もあるとのことで、この辺りも、従来からの違いとして映るかもしれません。

もちろん、ポップになって難解さがなくなったわけでも、この3人による化学反応を感じられなくなったわけではない。
最後の最後で、どっぷりTourbillonワールドに浸ることができる「Mirage」で締めくくるのは、わかっているな、と。
欲を言えば、がっつりロックサウンドに割り切った楽曲が聴きたかったのも事実だが、ソロとも違う、バンドとも違う、だけど世界は繋がっている、そんな音楽を響かせているのは間違いないのですよ。

ここから加速度を上げていくのか、再び地下に潜るのかは未知数ですが、マイペースではあっても、ユニットを継続させてくれるのはありがたい限り。
明るさはあるけれど、雰囲気モノとしても充実した内容。
じっくり時間をかけて聴きたい1枚です。