LOVE SONG / ramiel-ラミエル- | 安眠妨害水族館

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LOVE SONG/ramiel-ラミエル-


1. LOVE SONG

清水屋RECORDSに所属することになった新バンド、ramiel-ラミエル-。
本作は、1,000枚限定で配布されたシングルです。

名古屋を拠点にするレーベルに、ラミエルというバンド名。
古株のV系ファンであれば、名古屋系の代表格である別のバンドを思い浮かべることでしょう。
スペルは異なるものの、狙っている部分もあるのかな

しかしながら、届けられた音楽は、タイトル通りの「LOVE SONG」。
ベタなタイトルはきっとブラフで、何か捻くれたオチがあるのだろう、なんて想像してしまったのですが、まさかの正統派ラブソングだったので驚きました。
今どき、ここまで純粋な歌詞がヴィジュアル系から飛び出すとは。

キラキラと美しいシンセからスタート。
序盤は、しっとりと歌い上げる構成なのだが、最初のサビからはバンドサウンドががっしりと入り、ロックテイストが強まります。
この段階で一気に盛り上がった感はあるのだけれど、間奏からギターソロまでの流れを一旦のゴールと置いて、更にどんどん感情が高まっていく。
ストレートすぎるくらいにストレートで、かえって新鮮さを覚えるくらいですよ。

メリハリをつけて"静"のパートを噛ませると、最後のサビでは再びピークに振り切れる。
天邪鬼に奇抜なアイディアを織り込むバンドも面白いが、こんなにも純粋な音楽で勝負してくるバンドも、応援したくなるもので。
伝道師.聖さんのボーカルも、表現力のポテンシャルは高そう。
艶っぽい歌声で胸を打ちます。

1曲だけでの判断は難しいのだが、一発目からバラードという自信家っぷりも良し。
他にどんなタイプの楽曲を得意としているのか、想像の余地を与える意味でも、得たものが大きいプロモーションだったのかと。
クリスマスイブには、無料単独公演も決まっているようで、本作のジャケットがチケットとなっている様子。
相乗効果も期待できそうですね。
スタートダッシュを決めて、2017年の台風の目になってほしいバンドです。