1. #フィナァレ
2. 忘却ノ国～れてのくに～
3. 冬虫夏草
「幻ノ世界ノ秘密____。」三部作のラストを飾る１枚。
連動した主催ライブ、第三頁「仮想終了帝都～めとろのおわり～」とリンクする作品です。
透明で幻想的でありながら、どことなく不気味で不穏な空気も漂わせるSE、「#フィナァレ」からのスタート。
インストナンバーを導入に持ってくるのは三部作通しての手法ですが、コンセプト作品シリーズの結末に直結するだけに、ここから読み取れる情報も重要である。
なんとも、RPGのクライマックスという雰囲気が出てきましたな。
メインとなる「忘却ノ国～れてのくに～」は、彼らの王道中の王道。
白系の正統進化的にコーティングした疾走メロディアスナンバーです。
コンセプチュアルに描いてきた異世界の冒険譚。
その一番の盛り上がりを作り出すのだから、それも当然といったところではあるのですが、わかっていても良いものは良い。
前作が少しハズしのような要素も持っていただけに、待ちに待った展開なのですよ。
もう１曲の「冬虫夏草」は、バラードと言うほど落ち着いてはいないのだけれど、ロック色の強いミディアムテンポの歌モノ。
アルペジオからはじまるイントロが切なさを誘うのだが、その後重厚なサウンドメイクに切り替わる。
これが、どこか物悲しい感情をベースとしつつ、それ以外の感情も含めて、整理しきれない色々な情報が洪水のように押し寄せてくるイメージを与えます。
押すところ、引くところのメリハリがはっきりしているし、重さを持たせると言ってもギターのフレーズはしっかりインパクトを残すもの。
これにより、構成はシンプルでありながら、実にドラマティックに聴こえるところがポイントですかね。
そろそろど真ん中の楽曲については似ている印象も出てきたのも確かだけれど、コンセプトシングルとして背景を端的に表現してきたことによる心理的な色付けもあって、これ以外ありえなかったかと。
そもそも、活動終了を発表している現状を勘案すれば、アクセント的な楽曲を無駄打ちするよりも、#ロストワールドとして残すべき楽曲を残してほしいのが本音なわけで。
色々な意味で思い入れが強くなりそうな作品ですよ、これは。
なお、単独公演「記ス憶測、落チル園～パラダイス・ロスト・メモリース～」にて、三部作の購入者を対象にFILE：MEGALLANICA「えくめのきおく」が配布される予定。
こちらが正式な完結編となるのか、裏ステージという位置づけなのか。
入手難易度は高いですが、ここまで来たら結末を知りたいというのがファン心理でしょう。
＜過去の#ロストワールドに関するレビュー＞
FILE：MW「ねくろのまほう」
FILE：ATLANTIS「あくろのみやこ」
まほろしろくろほま～LOST WORLD ORDER/メルトリアム～
幻想世界地図