低脳パレード / GROW | 安眠妨害水族館

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低脳パレード/GROW


1. 低脳パレード(Demo Ver)

広島を拠点に活動しているGROWのデモシングル。
2015年9月6日に開催された「NAMIKI JUNCTION THE GREATEST HITS」にて、ステッカーセットを購入すると配布されたものです。

さすがに、広島でのライブで配布となると入手が難しい。
諦めていたところ、ダウンロード配信が開始されたので、ようやく聴くことができました。
アンケートフォームからライブアンケートを回答することで、パスワードを入手できる仕様。
"ライブに行っていないのにアンケートに回答するってどうなの?"と二の足を踏んでいたのですが、Twitterのオフィシャルアカウントが、"遠方の方やLIVEに来られなかった方も是非"とツイートしてくれていたので、背中を押してもらった形ですね。

Vo.SINさんは、ex-DUMMY CHILDREN。
バンド活動を継続していることは認識していたものの、あまり露出がなかったので、今の歌声を聴けるのが素直に嬉しい。
安定感は変わらず、渋みを増しており、デモバージョンと言いつつ、歌い崩しも含めてSINさんらしさを存分に堪能できる内容に仕上げていました。
タイトルや歌詞についても、らしさを感じずにはいられないと言いますか。

収録された「低能パレード」は、Gt.TAKUMIさんが作曲を担当した疾走感のあるロックナンバー。
ライブでは黒夢のカヴァーなどもやっているようですが、この楽曲については、むしろLUNA SEAの系譜を辿っているような90年代的な王道感があるでしょうか。
骨太なサウンドで、ギターとベースが生音でぐいぐい引っ張っていく感覚が気持ち良い。

もちろん、ただ古臭いだけではなく、現代ナイズしている部分も至る所に。
Bメロでの掛け合いや、ミクスチャー調になるパートがあるなど、歴史の一部分を切り取るのではなく、蓄積されたものを源流となっているサウンドに還元するようなアプローチ。
これにより、ややクドさのあるサビが、"もっと聴きたい!"に変わるのだから面白いです。
90年代を通ってきたリスナーにとっては、ツボを的確に突かれて思わず声が漏れるぐらいにはテンションが上がる楽曲ではないかと。

音質については、あくまでデモということで。
ただし、ワクワク感を伝えるには十分。
なかなか全国規模でというわけにはいかないのかもしれませんが、完成品としてのCDを聴いてみたい気持ちが沸きあがるのは必然でしょう。