月曜日は敵、ミラー、言い訳のミストラブルが入っています。 / ツヅキマシテ、 | 安眠妨害水族館

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月曜日は敵、ミラー、言い訳のミストラブルが入っています。/ツヅキマシテ、


1. 月曜日は敵
2. ミラー
3. 言い訳のミストラブル

一度聞いたら忘れな、"ツヅキマシテ、"というバンド名。
本作は、挨拶代わりに2015年8月にZEAL LINK限定で販売されたシングルです。

「月曜日は敵、ミラー、言い訳のミストラブルが入っています。」という直球のタイトルが示す通り、3曲入り…と見せかけて、スタジオライブ音源が最後のトラックの後半に収録されている仕様。
音質が悪く、だいぶこもってしまっているので、あくまでボーナストラックという扱いでしょうか。

「月曜日は敵」は、レトロな雰囲気のロックチューン。
やさぐれ感を出すかのように、ラフなギターを掻き鳴らします。
メロディが立っているわけでもなく、ノリ重視の雰囲気モノといったところかな。
楽曲単体で勝負するというよりも、"こういう音楽をやっている"とスタイルを押し出すことを優先したイメージでした。

続く「ミラー」は、アングラ路線のミディアムナンバー。
ドロドロ、じめじめとした、内に引きこもりたくなる閉鎖的なサウンドが特徴ですね。
1曲目とは、また異なった種類の昭和っぽさ。
この曲のポイントは、Vo.八雲さんのヘタウマな歌唱に、少しずつ照準が合ってくる感覚だろう。
最初はピンとこないのだけれど、スルメ系ということなのか、徐々に中毒性が高まっていくところがあるのです。

「言い訳のミストラブル」は、再びレトロなやさぐれロックに。
サビで疾走するなど、構成としては本作中、もっともスタンダードに攻めてきている印象。
やはり歌唱力は高くないものの、歌い崩しなどがハマっていて、自分のモノにしている感は強いのですよ。
表現力やパフォーマンスで活きるタイプのボーカリスト。
これを最大限に発揮する楽曲を作ることができれば、もうひとるスパッと突き抜けられそうなのになぁ。

インパクトは十分。
キャラ立ちも、ポテンシャルも高い。
あとは、それらを活かす楽曲だけ。
現代バンドとしては珍しく、ワンフレーズの繰り返しで勝負するナンバーが多いせいか、なんとなくサビの弱さを感じてしまうのが課題ですかね。
もう少し、雰囲気にマッチした哀愁メロディが強調されてあってもよいと思うのだけれど。

もっとも、アイディアは豊富にありそうなバンド。
馴染んでくれば上手く落としどころを見つけてくれそうな気はします。
限定モノだけでの3ヵ月連続リリースなど、どんどん次の手を送り込んでくるので、今後も目を離せないですな。

<過去のツヅキマシテ、に関するレビュー>
わるぐち。