まつぽいよ/ひとひらの桜 / TSUKASA | 安眠妨害水族館

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まつぽいよ/ひとひらの桜/TSUKASA


1. まつぽいよ
2. ひとひらの桜
3. まつぽいよ【オリジナル・カラオケ】
4. ひとひらの桜【オリジナル・カラオケ】

THE MICRO HEAD 4N’S、ex-D'espairsRayのDr.TSUKASAによる1stシングル。
ライブ会場と、オフィシャル通販限定でのリリースとなりました。

"日本発世界初ビジュアル系演歌歌手"として、衝撃のデビュー。
D'espairsRay時代からコンポーザーとしても活躍していましたが、まさか、こんな才能もあったとは。
歌うだけでなく、作詞・作曲も自ら手掛けた意欲作は、多くの話題を振りまきました。

音楽性は言うまでもなく、キャッチコピーを裏切ることないド演歌。
本職はドラマーだし、歌唱力はご愛嬌の企画モノだろうな・・・と高を括っていたら、コブシの効かせて伸びやかに歌い上げているから驚かされましたね。
なんていうか、演歌歌手である。
ヴィジュアル系ボーカリストではなく、演歌歌手。
演歌には詳しくはないので細かくは色々あるのかもしれないですが、素人が聴く分には、十分に本格派っぽいのです。

「まつぽいよ」は、上京がテーマ。
"まつぽい"は出身地である山形の方言で、"まぶしい"という意味なのだとか。
アレンジには、ex-Hysteric Blue、Sabãoの楠瀬タクヤさんを迎え、遊び心を取り入れて。
"ぽい ぽい ぽい"という合いの手が、とてもそれっぽい。
作曲ができるドラマー同士、ツボを知っているといったところなのでしょうか。

「ひとひらの桜」のほうが、やや歌謡曲的。
和楽器を取り入れつつ、演歌のフォーマットは崩していないのだが、メロディにはキャッチーさがあるといいますか。
若手演歌歌手が歌っていそうな、J-POPとの融合を目指そうとしている感じ。
こちらは、THE MICRO HEAD 4N’Sのkazuyaさんがギターとアレンジで参加しています。
バンドのファンも、こういった絡みがあると、食指を伸ばしたくなるのでは。

本作は限定的な販売形態となっていますが、演歌シーンでどこまで戦えるのか見てみたいなぁ。
"誰もやらないことをやる"というヴィジュアル系精神も感じられますし、企画モノと割り切るには惜しい気がしてしまいます。
これで演歌に興味を持った、というリスナーが、そのうち出てきたりして。