MODALITY / ALSDEAD | 安眠妨害水族館
- MODALITY/ALSDEAD
- ¥2,310
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1. intro(Bud)
2. In Bloom
3. Faceless Believer
4. Snow
5. Peggy-O
6. ENSLAVED
7. FRAGILE
ALSDEADの1stミニアルバム。
アルバム作品としては、1年半ぶりのリリースとなります。
久々に、こういうバンドが出てきたな。
SIAM SHADEの直系的な、ハードロック系路線。
メタルにも通じる硬派でアグレッシブなサウンドに、歌モノとして聴くことができるキャッチーなメロディ。
とても硬派なイメージを与える一方で、とっつきにくさもないですね。
さらっと一通り聴いてみて、まず耳に残るのが、轟音ながら、しなやかさのあるフレーズを畳み掛けるギター。
そして、良い意味でヴィジュアル系臭さのない、熱さのあるボーカルスタイル。
これが、高いテンションを維持しながらも、聴きやすさをもたらしている主要因かと。
正統派のハードロックという意味では、90年代的な印象もあるのだけれど、デジタルなエフェクトや同期音もアクセントレベルで取り入れていて、現代風に洗練もされているのも強み。
ただ回顧主義ってわけでもなく、2012年に活動しているバンドとしてのフレッシュさも、合わせて堪能できます。
こういう若手バンドが登場してきたというのは、単純に嬉しい。
キラーチューンは、「In Bloom」でしょうか。
確かな演奏力で引っ張っていきつつ、メロディアスに鮮やかさを見せるサビでは、ドラマティックな展開を見せる。
スケールアウトしてから、半音ずつ音を下げてピッチを合わせていく歌い尻のアプローチは、斬新であり、フックのひとつとなって耳に残ります。
その他の楽曲も、ハードに振り切った激しく荒々しいナンバーあり、ミドルテンポのメロディアスチューンあり。
ミニアルバムとして、バランスも考えられている。
捻りは少ないが、フラストレーションがたまらない爽快なロックンロールに、ついつい心が躍らされてしまうのは、きっと僕だけではないはず。
この男らしいハードなサウンドが、現代においてどこまで通用するかは未知数ですが、ラウド・メタルコアか、アングラ系に二極化してきつつあった男性層に、再びハードロックという選択肢を与えるきっかけになれば面白い。
正直、ラウド寄りのネオ・ヴィジュアル系なんだろうなという思い込みがあって、聴くのが遅れてしまったのだけれど、今更ながら後悔しています。
先入観やイメージだけで判断してしまってはいけないということですね。