日本転覆/マーブル
1.
2.日本転覆
3.灯火
4.ノーフューチャー
最近、着々と知名度を増やしつつあるマーブルの限定販売盤。
表記上は、3曲入りなのですが、１トラック目にSEが収録されています。
4トラック500円とは、なかなか嬉しい価格設定ですね。
タイトルトラックは、アッパーなミクスチャーナンバー。
「転覆せよ！」のフレーズを、小気味よく繰り返すサビのフレーズは、活き活きとしたライブを想像できるノリの良さを持っています。
メロディを歌うというよりも、リズムに合わせて畳み込んでいくというスタイルがハマっていて、勢いがある。
わかりやすく例えれば、オレンジレンジの「キリキリマイ」などと近いイメージでしょうかね。
続く「灯火」は、意外性のある歌モノ。
メロディアスなボーカルラインは、ほんのり歌謡曲的な雰囲気を醸し出していて、どこかノスタルジック。
後半、楽器隊のコーラスとの掛け合いが重なってきて、盛り上がるあたり、ベタなのだけれど、気持ちが良いです。
ミクスチャー的なノリの印象が強いバンドではありますが、こういう歌い方をしても、案外似合っている。
癖がなく安定した歌唱力があるボーカルさんですね。
むしろ、この手の曲をもっと聴きたいくらい。
ラスト「ノーフューチャー」は、「日本転覆」の路線を引き継ぐ、マーブルらしいアッパーチューン。
個人的に、メロディの少ない音楽は得意ではないものの、惹きつけるものがあるというか、伸びしろを持っていそうなワクワク感は伝わってくる。
激しめの演奏には、硬派さも感じますね。
ニッチな音楽性であり、今のシーンで大衆受けするかと言えば、そうではないでしょう。
イベントの対バンや、アー写も含めて、どことなく邪道な空気感があって、とっつきにくい面もあるかもしれない。
ただ、ひとつツボに入ってしまえば強そうな、気になるポイントを持っているのだよなぁ。
攻撃的で過激な歌詞も売りみたいなので、とにかくインパクト重視で押していっても、戦略としては面白いでしょうか。
まだまだ、これからの未知数なバンドではありますが、ワンコインCDとしては、十分なボリューム。
演奏が軽いのが、どうしても気になってはしまいますが、試しに聴いてみるには、手が出しやすい作品かと思いますよ。