Pledge / レイラ | 安眠妨害水族館

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Pledge/レイラ
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1. Pledge

2. アレグロ

3. SE-久遠-


ex-華族の宙さんが中心になって結成されたレイラ。

初期のCDがプレミア化するほど、注目を集めつつあるバンドです。


レイラの音楽性を一言で表せば、幻想的。

メンバーにキーボードがいるわけではないのですが、どの曲でもピアノの旋律が目立っていて、とても美しい耽美な仕上がりになっています。


そして、Vo.譜美さんの声質や歌い癖を含めたトータル的なイメージとして、初期のラルクみたいな雰囲気。

白い衣装だったころのRentrer en Soiや、Dの白系の楽曲もラルクっぽいとよく言われますが、それらと比べても群を抜いてラルクっぽい。

ラルクの1st~2ndくらいの透明感のある曲が好きだった世代の人にとっては、ときめかずにはいられない美しさ、繊細さ、耽美さがあります。


タイトル曲「Pledge」は、ピアノの旋律と、透明感のある声が重なってはじまるメロディアスなナンバー。

サビでの開けっぷりがとても幻想的で、ファルセットが効いています。

囁くように歌うところと、声を張って歌うところの使い分けが絶妙で、構成もメリハリがあってドラマティック。

雪原に光が乱反射しているような眩しさを感じられる。


一方で、2曲目の「アレグロ」は、少しダークな側面を見せる曲。

やはりピアノが効いていて、サビでは開けるところが聴きやすいです。

「Pledge」が太陽の光なら、「アレグロ」は暗い夜だからこそ際立つ星空の輝き。

どちらをシングルのトップにもってきても良いくらい、パンチ力のある楽曲を持ってきましたね。


3曲目はSEですが、これがまたピアノが主旋律で美しい。

しっとりと美しく作品を締めくくっています。


結成1年弱の若いバンドですが、90年代のヴィジュアル系が好きな人は懐かしさを感じられる部分もある。

どうしても音源にしたときの軽さ、ピッチの甘さを感じるところもありますが、はじまったばかりのバンドとしては十分なクオリティ。

もう少し知名度が出て、曲が色々な人の耳に届くようになれば、一気に大きくなる予感がする。

最近は耽美系で台頭するバンドが少ないので、かなり期待大なバンドです。