- 蜻蛉/ベルベット
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1. chem;cal【R】Gang
2. 蜻蛉
THE VELVET名義での同名バンドもありますが、こちらはカタカナ表記のベルベット。
結構なハイペースで音源をリリースしていますね。
本作は、彼らが知名度を上げ始めた時期に発表された2ndシングル。
音楽性は、激しいサウンドと歌謡曲のようなメロディラインが重なる、王道のコテビ。
早い話が、ガゼットです。
the GazettEではなく、ガゼット。
そういう意味では、結構好みではある。
1曲目は、シャウトを交えた掛け合い中心のAメロと、サビのポップさ、開けた感じとのギャップが面白いナンバー。
もう一展開ほしかったところですが、ヴィジュアル系としてはベタベタな構成が懐かしさを感じます。
ラウド系が流行りだす前にたくさんいたヴィジュアル系バンドっていうイメージ。
そういったバンドも、ガゼットの一人勝ちみたいな形で淘汰されてしまった気がしていましたが、やはりあれだけ人気があればフォロワーも出てきますよね。
タイトル曲である「蜻蛉」も、これまた王道な疾走メロディアスソング。
これは、まさにガゼットというか、サビのメロディが「別れ道」の大サビとかぶってますねー。
まぁ、こういう王道曲はコード進行が重なることもよくあるので、それについてはもう気にしなくなりましたが。
ここまでベタに来られると、好きか嫌いかで聞かれたら、好きと答えざるを得ません。
先日紹介したレイラが、初期ラルクと被りまくっているけど気になってしまうのと同様、好きだったけれど音楽性が変わってしまって、もうあの日の彼らは帰ってこない・・・っていうバンドのフォロワーは、絶対ニーズがあるところでもあると思うんですよ。
cali≠gariでいう電影グラマァであったり、ムックでいうMであったり。
ガゼットが売れたのだって、元をたどれば、DirがやらなくなったDirっぽい曲をやってるっていうことで注目されたからですしね。
そんなわけで、期待をしているバンドではありますが、課題としては、さすがにもうちょっとオリジナリティがほしいかな。
本家越えをするくらいのインパクトを持ってこれなくては、二番煎じで終わってしまう。
曲の比率として高くはないんで何とも言えないけれど、実は歌謡曲っぽいメロディの付け方や、儚く切ない和風なアレンジが得意なんじゃないかなと思います。
メロディにはセンスあり。
ラウドな方向ではなく、和風コテの路線に伸ばしていったら先が広がるんじゃないでしょうかね。