人の多くは、検査で異常が見つかった場合、自身の判断、若しくは家族に勧められて大きな病院で再検査し、必要に応じて精密検査を受けます。

 

精密検査の結果、病気が確定し、入院/手術が必要になったとしても、それを拒否する人はほぼいません。

 

それに対し、ペットの場合は、動物病院で受けた検査で異常が見つかり、それが深刻な病気に繋がるかもしれないとき、獣医師から「精密検査しましょう」と言われても、「いえ、見た目元気だし様子を見ます。」若しくは、「今のこの症状を止める薬だけ出してください。」と追加検査を断り、連れて帰る飼い主が多いのが実状です。

 

この差は何かというと、

1. 動物病院は公的保険がなく検査も治療も高額だから

2. 検査も薬も嫌いな子だから可哀そう

3.検査にリスクが伴うから

が主な理由です。

 

飼い主の中には、追加検査を断るだけでなく、「追加で検査を勧めるなんて金儲け主義の動物病院だ!」などと獣医師を疑いの目で見る人もいます。

 

確かに金儲け主義の動物病院はあって、必要以上の検査を勧めてきたり、事前に検査の目的や費用を提示せず飼い主の同意もなしに検査し大金を要求してくるケースもあるようです。

 

日本獣医師会は、インフォームドコンセントの徹底について、「獣医師と飼い主とのコミュニケー ションを深めるため、ペット動物の病気に関する説明、その病状、治療方針、予後、診療料金などについて十分に説明を行い、了解を得て治療などを行うとともに、各種診療 情報を積極的に開示する。」と宣言しているので、これに反する獣医師がいたら、堂々と、ストップをかければよいと思います。

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ただ、日本獣医師会に所属していない動物病院もあるので、そこは予め確認しておいた方がよいかもしれませんね。

 

動物病院に問題があるなら他のちゃんとしたところに行けばよいのです。

 

要は、深刻な病気かもしれず、検査しなければ診断できない場合、何故その検査が必要なのか、その検査にはいくらかかるのかなど獣医師の説明をよく聞き、自分でもネットで調べ、愛するペットのためにやるべきことをやる必要があるということです。

 

提示された検査の中に「現時点では不要」の検査があれば断り、必要な検査だけ受ければよいのです。

 

我々人の医療と同様、必要な検査をしなければ何の病気か診断できず、診断できなければ根治療はできません。

お門違いの治療を行うことで、病気を悪化させることにもなりかねません。

 

たとえ根治療法がない病気だったとしても、結果として積極的治療を選択しなかったとしても、診断は必要だし、その診断に必要な検査を勧めるのは当たり前の行為で、決して悪い獣医師ではありません。

逆に、検査もせずに「しばらく様子をみましょう。」などと言って何もしない、若しくは目先の症状を止める薬だけ出して帰す獣医師の方がヤバい獣医師です。

 

人と同じでペットも、病気は早期発見/早期治療が基本で、治る病気なら治してあげたいですよね。


病気を放置すれば治るものも治らなくなり、ペットは苦しむし、当然看病/介護する側の飼い主も辛い思いをします。

 

検査を勧める獣医師に不信感を持ち検査を断る前に、「自分がペットの立場でもこの検査をしないのか?」、「本当にペットのためなのか?」よく考えて欲しいと思います。

 

【追伸:ワクについて】

筆者の大切な家族、オキナインコのワクを滞在先の軽井沢でロストし、もうすぐ3カ月になります。

動物病院の選び方と諸々 ~ペットと飼い主の幸せのために~ (ameblo.jp)

ワクは慎重な性格ですが人懐っこく甘えん坊で、うちに来た客や工事の人の肩にも自分から飛び乗るような子なので、9割方、どなたかに救いを求め、保護され飼われていると思っています。

ワクには毎日、「はっきり『ワク』って言わないと名前と思ってもらえないからね!」、「言葉を覚えて、『うちに帰りたい!』って言わないと帰れないよ!」、「沢山食べて元気でいたらきっとまた会えるから!」、「弱気になるな、強気で行け!」などと話しかけています。

ワクを保護して下さった方には誠心誠意お礼をさせていただきます。

ご連絡お待ちしています。

ワクがどんな子かは、コチラに記載しています。

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