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自称国産バスの末路 無責任な行政と政治家が脱炭素化を遅らせる その3

 これまでその1その2と記事を記したが、以下AERAデジタルの記事も興味深いので紹介する。〈2026年3月20日今西憲之

 「責任転嫁のやり方」を絵に書いたようなやり取りに呆れ返る。行政(大阪市)と政治家(大阪維新の会)は税金の無駄遣いに長けている。

 

誰の責任か? 野ざらしのEVバスに税金43億円 大阪・関西万博でトラブル続出、大阪市議会で追及

 

 大阪城やJR森ノ宮駅の東、大阪公立大学森之宮キャンパスに隣接する大阪メトロ(大阪市高速電気軌道)の広大な駐車場に、大阪・関西万博で使用されたEVバス100台以上が放置されている。AERAは、万博開催中からトラブル続きだったEVバスがずらりと野ざらしになっている問題を1月に報じているが、この問題は大阪市議会でも取り上げられることになった。

【写真】EVバスの自動運転実験を推進する吉村大阪府知事

 

 大阪市議会の都市経済委員会で、3月11日と18日にEVバス問題を取り上げたのは杉田忠裕市議(公明)。杉田氏は、大阪メトロが北九州市にある実績の乏しいEVモーターズ・ジャパン(EVMJ)からEVバスを購入した経緯や、なぜ「バスの墓場」のように野ざらしになっているのかを大阪市に問いただした。大阪市は大阪メトロの100%株主で、“親会社”にあたる。

 市の担当者の答弁によると、大阪メトロは当初、別の大手企業にEVバスの調達を打診したが、量産体制を構築できないなどの理由で断念。EVMJに打診したところ、対応が可能とのことで選定したという。大阪メトロは、万博会場と近隣の駅などを結ぶシャトルバスなどとして使う大型バス115台、万博会場内の移動などで使う小型バス35台の計150台をEVMJから購入した。

 だが、同社のEVバスに安全性の不安が発生。昨年10月に国土交通省の立ち入り検査を受けたこともあって、大阪メトロでは万博閉幕後、予定していた路線バスなどへの転用ができず、走行もさせずに駐車場に留置しているのだという。

 杉田市議は次のように批判した。

「EVモーターズ・ジャパンはですね、国内企業とはいえ、実態は中国製のEVバスを販売しているだけ。大阪メトロは不良品を150台もつかまされた」

西村元経産相も「日本企業製造」と勘違い

 EVMJが選定された背景には、西村康稔・元経済産業相の影響もあったとみられる。西村氏は昨年4月の万博開会当時、次のようにXにポスト(投稿)して、日本製のEVバス導入に尽力したと誇っていた。

〈経産大臣当時、大阪のバス会社が中国製EVバスの導入を進めていたことに危機感を持ち、日本企業製のバスの導入を奨励しました。民間の取引ですので強制はできませんが(略)日本企業のEVMJ製造のバスに(略)なっています。全体で約9割が日本企業製造のバスです〉

 だが、EVMJは日本企業とはいえ、バスを製造しているわけではなく、受注を受けて中国企業に委託し、中国で製造したEVバスを販売する会社だった。実際、EVMJのサイトには、こう記されている。

〈現在、商用EV車の製造は、当社から指定した仕様・部品をもとに、中国にてOEM製造を委託しています〉

 そして、EVMJから大阪メトロが購入し、万博で使用したEVバスでは、事故やトラブルが続出した。

 

「運転中、突然エンジンが停止した」

 大阪市は答弁で、ブレーキやドアの開閉に必要な空気圧の異常な低下やワイパー不良などがあったと報告している。昨年9月には大阪市内を走るEVバスが、中央分離帯に乗り上げる事故があったが、運転手は事故後、「ハンドルを左に切ったが、右に流れていくような感覚があった。車体をコントロールできなかった」と語っていたと報じられた。この事故の原因は現在も調査中だ。

 万博でEVバスの運転手をしていたAさんは、記者の取材にこう証言した。

「運転していると、突然エンジンが停止する、ハンドルを左に切ったが途中で動かなくなる、自動ドアが開かないなど、普通のバスではありえないようなトラブルに遭遇した。万博には、連日、EVMJのスタッフがやってきて修理していた。しかし、なかなかはかどらず、閉幕までほとんど動くことがなかったEVバスもけっこうあった。本当に怖かった」

 EVバスのトラブル続出を受け、国交省は昨年9月にEVMJに総点検の実施を指示。さらに10月には立ち入り検査を実施した。EVMJは11月にEVバスのブレーキホースに不具合があったとしてリコールを届け出ている。

 杉田市議も、万博を訪れてEVバスに乗った時の体験を委員会で証言していた。

「(EVバスが)急にガーンと止まったんですよ。乗ってる方、立ってはる方、うわあ言うて。今なって、(リコールの理由になっている)ブレーキホースの損傷で、走行中に車両が停止するということやったんかなと思います。万博楽しんで、帰るときにそういうショックが印象残って、非常にマイナスなことが起こってる」

バス代金の6割ほどが税金

 そんな欠陥品のEVバス購入に、どの程度の費用がかかったのか。杉田市議が大阪市に問いただすと、次のようなことがわかった。

「1台当たりの購入価格は大型バスが約5500万円、小型バスが約3400万円。調達台数は大型バス115台、小型バス35台になります。単純に計算いたしますと150台の購入金額は約75億1500万円」

 だが、大阪メトロが実際に支払ったのは4割強の31億6000万円だった。国からの補助金が約38億7000万円、大阪府・市からの補助金が約4億8000万円出たからだ。つまり、計約43億5000万円もの税金が費やされたEVバスが、欠陥だらけで使えず、野ざらしになっているというのだ。大阪市の担当者は、EVバスの代金だけでなくバスの充電設備の導入にも補助金が出ていると答弁している。

 

 

「中国製なので故障の原因がわからない」

 今後、EVバスはどうなるのか。杉田市議の質問に、大阪市はこう答えた。

「EVMJが実施した総点検の結果を踏まえ、本年1月から大型バス2台、小型バス4台を先行して特別点検と試走を行っております。 特別点検は、対象車両をEVMJの工場に搬入し、大阪メトロの社員の立ち会いのもとで実施している。3月中には完了すべく、現在鋭意作業を進めている」

 

 とはいえ、このペースで特別点検を進めると、150台の点検には何年もかかることになる。また、点検の結果、安全性が確保できないと判断されたEVバスについて大阪市は、

「EVMJに返品し、購入代金の返還を求めていくことを(大阪メトロが)検討している」

 と説明した。この点について大阪市の担当者に取材すると、こんな答えだった。

「大阪メトロから購入代金の返還を求めると聞いているだけで、実際にそれができると契約書に書いてあるかは知らない」

 EVバス導入にあたって、業者選定に問題があったことは間違いないだろう。

 EVMJでは佐藤裕之社長が2月28日付で引責辞任している。AERAの取材に応じた複数のEVMJの社員や元社員は、会社の体質の問題を指摘した。

「日本製じゃないのに、幹部は『日本製だとセールスしろ』と要求していました。大丈夫かと思っていたら、案の定です。実質的には中国製であることがばれて、国交省の立ち入り検査やリコールもあってセールスができなくなった。営業系の社員はどんどん辞めている」

「技術系の我々は『日本製と聞いていたのに故障ばっかりだ』といったクレームを散々聞かされ、日々、修理に時間を費やしてきました。中国製の部品を組み立てているから、本当の故障の原因がわからないことも多い。修理してもまた故障するでしょうから、責任が持てません。私も最近、会社を辞めました」

 EVMJ広報にこれらの証言について確認したところ、次のように否定した。

「日本製だと言ってセールスをするよう指示した事実はありません。営業に際しても、海外生産で並行輸入としての取り扱いであるという説明を徹底している。誤解を避けるため『国産メーカー』という表現はしないよう社員に周知してきたが、社外の方々が『国内メーカー』を『国産メーカー』と誤認された可能性はある」

「セールスができずに営業系社員の退職が相次いでいるという事実はない。『日本製と聞いていたのに』というクレームが多いという事実も、故障の原因がわからないということもない」

「万博で培った技術を社会で実装する」

 このEVバスの欠陥によって影響を受けたのが、大阪府の「新モビリティ導入」事業だ。府や大阪メトロは、万博閉会後にこのEVバスを利用して、府内の南河内地域で自動運転の実証実験を進める計画を公表していたが、スケジュールは見直しが避けられなくなっている。

 吉村洋文大阪府知事は、国交省がEVMJに立ち入り検査を実施した後の昨年10月28日に府庁であった「新モビリティ導入検討協議会」で、「安全運行第一」という前提ながら、次のように意欲を示した。

「今後、この万博で培った自動運転の技術を、広く社会において実装できることを目指していきたいと思います」

 だが、前出のEVバスの運転手だったAさんは、大阪府が進めようとするEVバスの自動運転について、こう警告するのだ。

「EVバスはずっと野ざらしのままでいい。あれは動かすと危険です」

 

自称国産バスの末路 無責任な行政と政治家が脱炭素化を遅らせる その2

 前記事その1に引き続き、最近の電気バス不祥事を以下に紹介する。以下に限らず、前社長の経歴から察するに、経産省(当時自民党 西村経産相)、大阪市(大阪メトロの大株主で大阪維新の会が牛耳る)がゴニョゴニョと税金を無駄遣いしたんだろう。

 

関西のニュース 【速報】大阪・関西万博でも活躍のEVバス 大阪メトロが「全車両について今後使用しない」と発表 安全性・安定性が確保できないとの結論に至る

 大阪・関西万博の会場内外で使用されたEVバスについて、大阪メトロはすべての車両を今後使用しないと発表しました。
 大阪メトロは、大阪・関西万博の期間中会場内外の輸送や、大阪市内を運行するオンデマンドバスとして、EVバス・計190台を福岡県北九州市の「EVモーターズ・ジャパン」から購入しました。
 しかし、各地で不具合が相次いだことから、国土交通省が去年10月、立ち入り検査を実施していました。
 大阪メトロによると、ことしに入ってEVモーターズ・ジャパンが実施した車両の特別点検にも立ち会いましたが、その際にも新たな不具合が見つかったということです。
 こうしたことから「安全性と長期的な安定性を確保できる方法・体制を確立することは困難」と判断し、すべての車両について今後使用しないことを決めたということです。
 全車両を今後どうするかについて、大阪メトロは「お答えできない」としています〈カンテレNEWS 2026年3月31日〉→導入されたときはカンテレも太鼓持ち報道したくせに、今更よく言うね。

 

【独自】万博EVバス販売社に「不具合隠しのお礼に接待」疑惑…市役所&バス会社との“内部資料”入手 | FRIDAYデジタル

〈大阪・関西万博に導入されたEVバスを販売する『EVモーターズ・ジャパン』で、ブレーキ不良やハンドルが操縦不能になるなどのトラブルが続出している。そんな中、同社の一連の問題を追及している自動車生活ジャーナリスト・加藤久美子氏が“新たな疑惑”について踏み込む〉

「『EVバスの不具合は絶対に社外の人間には口外するな! 取材などもってのほか』と運行管理者から厳しく言われています。乗務員はみな故障だらけのバスが嫌いで、使用を止めてほしいと願っていますが、運行管理者は完全に無視です。マスコミからの問い合わせが来るたびに『うちのEVバスに不具合はない。順調に走っている』と答えています」

そう話すのは、首都圏のバス会社で『EVモーターズ・ジャパン(以下:EVMJ)』のバスに乗務するバス乗務歴20年以上のベテラン運転士だ。同社は福岡県北九州市に本社を置き、中国の3メーカー(ウィズダム、恒天、愛中和)から輸入したEVバスを日本で販売している。’22年から日本での販売を始めており、これまで大阪・関西万博関連の190台を含む320台以上が全国のバス会社や自治体の交通局などに納車された。

筆者はこれまで100人以上の関係者(EVMJの現社員、元社員、導入したバス会社、乗務員、大阪万博関係者など)に取材してきた。FRIDAYデジタルでは昨年10月13日に〈大阪万博で大量購入された中国製バスで続出する「操縦不能トラブル」の実態〉と題した記事を公開。運転手が必死にハンドルを操作するも、車体が制御不能に陥り中央分離帯に激突するという驚くべき事故を、ドラレコ映像とともに報じた。

そのような状況下で、EVMJに新たな疑義が浮上した。それが、冒頭の運転手が明かした「口止め」疑惑だ。

違和感を覚えた「回答」

実際、筆者がEVMJのバスを導入した事業者に取材をかけても、ほぼ断られるか、「順調に運行している」といった趣旨の回答しか得られなかった。’23年4月にEVMJが販売した『ウィズダム大型10.5m』にて相次いで発生した、ブレーキチャンバー(大型トラックやバスに搭載されるエアブレーキシステムの重要部品)が走行中に脱落するという事故についても同様だ。導入していた沖縄県のバス会社・那覇バスは筆者の取材に、

「現在は問題なく運行している。ブレーキチャンバーの脱落についてはうちでは答えられない。EVMJに聞いてください」

と答えるにとどまった。

那覇バスは県内で路線バスや観光用の貸切バスの運営を行う大手だ。入手した資料では、’22年3月〜’23年3月にかけてEVMJのバスを3台購入している。しかしこのたび、筆者は同社に対する「口止めのお礼」ともとれる趣旨が記されたEVMJの内部資料を入手した。

EVMJが開いた「食事会」の中身

筆者が入手したのはEVMJ内の経費申請書だ。そこには今年1月22日にEVMJの社員が那覇バスの担当者と食事会を開催するため、5500円×5人分、合計2万7500円を申請したことが書かれている。注目すべきは申請書に書かれた「目的」だ。そこには以下のように記されていた。(以下、誤字は原文ママ)

〈那覇バス様については、これまで何度も一連の総点検やリコールについてのアンケートや取材等で、不具合の発生はなく(少なく)安全運行を続けているとお答えいただいております。これは一会に、第一交通産業グループ 田中社長様からのトップダウンで、社外への対応についてはEVMが不利になるようなコメントをするな!と行って頂いているからだとお聞きしております。小職も鹿毛副社長をはじめ、小川社長様、営業所所長様、ご担当者様へ感謝の気持ちが強くございます〉

ここで書かれている「総点検」とは、昨年9月に国土交通省から出された総点検命令を指し、「リコール」とは同11月にEVMJが国土交通省に届け出たブレーキホースに関するリコールを指す。また、那覇バスは第一交通産業の子会社となっている。

交通事故問題などに詳しいSINTO法律事務所の鈴木秀二弁護士は「この資料だけでは断定はできないが……」と前置きし、これら内部資料の記載内容が事実であると仮定した場合、いくつかの法的問題が考えられると指摘する。

「本来は安全性の確保や適切な情報開示を行うべき立場にありながら、バスの運行停止など自社に不利益が及ぶことを避けるために、不具合を十分に外部に出さない対応をしていたと評価される可能性があります。こうした行為は、自社の安全性や信用を犠牲にして取引先との関係維持を優先するものであり、結果として会社に損害のリスクを負わせる一方で取引先に利益を与えることになります。そのため、第一交通産業や那覇バスの役職員については、自社に対する背任罪に該当する可能性があります。また、リコール届への虚偽回答となれば、道路運送車両法に抵触する可能性もあります。事実であれば、人命にも関わる許されない行為です。

EVMJも欠陥の内容や程度を認識しながら納車・取引を継続していた場合には、説明内容によっては詐欺罪が問題となる余地もありますが、その場合には欺罔行為や因果関係の立証が必要となり、相手方の認識状況にもよるため成立は容易ではありません。導入していた那覇バス内で実際に働きかけはあったのか、あったとしたらどのような働きかけがあったのか。調査されなければならない案件だと思います」

 

「担当者他担当部署の皆様で留めて頂いており」

 

筆者は沖縄県名護市役所の公共交通課の課長や係長ら4人の名前が書かれた会食の経費申請書も入手した。名護市ではこれまで、コミュニティバス『なご丸』用にウィズダム小型6台を購入。現在も5台が運行している。申請書によると食事会は「会費制」であり、不足分をEVMJが支払うという形で、5500円×6人分、合計3万3000円が申請されていた。目的欄には、以下のように書かれている。(以下、原文ママ)

〈昨年から今年にかけても、3度目のモーター不具合による車両運行停止やエアコンのヒューズが飛んで、数日運行停止が発生するなど、苦言をたくさんいただいております。議会や市民の皆様から、故障で運行停止が多いので筑後市のように車両を返して、お金を戻してもらってディーゼルバスの導入を本気で考えて欲しいというお声も上がっていると聞いております。現時点では、担当者他担当部署の皆様で留めて頂いており。お詫びとはならないものの、今後の関係性の向上と親睦を図り、会食を実施いたします〉

「筑後市のように」とは、福岡県筑後市で起きたスクールバス返納を指す。同市は昨年4月、EVMJから4台のスクールバス(恒天製)を導入したものの問題が相次ぎ、導入からわずか2週間で全台が使用停止になり、従来のディーゼルバスに変更されるというトラブルが起きていた。

「こちらも申請書の内容によると、形式的には会費制ですが、実際には不足分を企業側が負担していますよね。形式上は会費制であっても、不足分を企業側が負担することが予定され、かつそれが事前に経費として申請されている点からすれば、実質的には接待と評価され得ます。

さらに、不具合や市民からの苦言といった本来外部に説明されるべき事項について『担当部署で留めてもらっている』と読める記載があることからすると、利益供与と職務上の対応との間に対価関係を推認させる事情が認められる。申請書通りの事実であれば、職務の対価として接待を受けたと疑われるため、刑法上の贈収賄罪の構成要件該当性が強く問題となる事案といえるでしょう。

時期についても、前年の11月末にリコールがあって、1月にこの会食が行われているわけです。リコールの後にもかかわらずこの流れになると、より強く贈収賄を疑われても仕方ないのではないかな、と思います。なお、仮に刑事責任に至らない場合でも、利害関係者との関係性のあり方として地方公務員としての信用失墜行為に該当する可能性は否定できません」

「食事会はしております」

本当にこうした食事会は行われていたのか--。EVMJに質問状を送ると、期日までに以下のような回答があった。

名護市役所に対する食事会、および資料に記された「不具合情報の担当部署内での留め置き」の事実関係を問うと、「名護市様と担当者の交代に伴う引き継ぎを兼ねて会食をした事実はございます」と食事会の存在は認めた上で、こう回答した。

「会食の費用については、会費制で名護市様も負担されています。また、事故や故障等については名護市様を含めお客様への原因説明を行っているだけではなく、弊社のホームページをご覧いただければお分かりの通り、必要な公表も行っており、事故や故障等を隠蔽している事実はございません」

名護市側は食事会については認めた上で、「会費制の会食であり、不足分の負担等の認識は無し」と回答。EVMJの支払いの有無については「認識はない」とした。さらに問題を起こしたバスについては、

「モーター不具合やエアコンの不調などは発生事実ありだが、その都度、対応していただいている。議会や市民からの他市の事例のようなクレーム等は無い」

とし、「議会へ報告する案件でもなく、市民説明も必要ない。(中略)現状、不具合は発生していない状況であり、通常運行を行っている」との見解を示した。

回答書の最後には「今回のEVMJ社内部資料の内容について、市といたしましても、記載のとおり処理されていたことは、誠に遺憾であります」と太文字で記載されていた。

また、那覇バスとの食事会についても、EVMJは開催を認めた上でこのように回答した。

「担当者の交代に伴う引き継ぎを兼ねて会食はしております(中略)。お尋ねいただいたような隠蔽を求めるような目的での会食をしたという記録はございませんし、重大な欠陥を隠蔽して運行を継続させているという事実もございません」

那覇バス側も食事会の開催は認めたものの、担当変更に伴う顔合わせであり、支払い内訳は回答を控えるとした。その上で、リコールや総点検、過去の筆者取材などに虚偽の報告をしたかについては、

「当社が直接、国交省からご指摘のような総点検命令やリコールの調査を受けた事実はございません。また、メディアからの取材や問い合わせについてもございません。虚偽の申告を行った事実はございませんのでお礼としての会食の事実もございません」

と答えた。現在運行している車両について「現時点において不具合は発生しておりません」とし、車両導入の経緯については「当時入手可能な情報等を踏まえ、総合的に判断しております」と答えた。

また、第一交通産業は、田中社長から那覇バスに対して実際に指示があったのかという質問に対して「ご指摘のような内容の指示や通達等が当社内で行われた事実は一切ございません」と答えた。

食事会は実在していたものの、「口止め疑惑」については各社とも否定した。しかし、EVMJ関係者は「担当者の顔合わせ以外にも、こういった食事会は行われてきた」と明かす。

「経費申請書に記されている通り、接待しているわけです。取引先の元に行って、食事を奢って関係を築いていくのがやり方です。実際、1月に行われた会食はこの2件だけじゃありません。数回にわたって複数のバス会社や自治体に対して食事会が開催されていると聞きますから」

徹底した事実究明が求められる。

 

〈FRIDAYデジタル 2026年03月27日〉

 

加藤久美子の記事は大いに評価できる。最近では高級車の盗難につての記事など暗部にまで迫る取材に感服する。

その3をクリック

 

 

自称国産バスの末路 無責任な行政と政治家が脱炭素化を遅らせる その1

 これまで「自称国産バス」の詐欺的行為とそれに群がる国や自治体のメンツと利権について記事を紹介してきたが、ここに来て責任のなすりつけ合いが始まった。

 

【以下、日刊自動車新聞より】

EVモーターズのEVバス不具合問題、金子国交相「補助金返還を求めていく」

 金子恭之国土交通大臣は4月3日の閣議後会見で、大阪メトロがEVモーターズ・ジャパン(EVMJ、角英信社長、北九州市若松区)の電気自動車(EV)バスの使用停止を決めたことを受け、大阪メトロに対し「補助金返還を求めていく」方針を示した。

 大阪メトロは、昨年開催された「大阪・関西万博」での人員輸送用途などで、EVMJのEVバスを190台導入した。同EVバスは国の「商用車等の電動化促進事業」の対象で、購入費用の一部を国が補助している。

 大阪メトロは万博終了後も該当のEVバスを活用する方針としていたが、EVMJの販売車両で不具合が相次いだことを受け、運行を休止。3月31日に全車両の使用を停止すると発表していた。

 補助金の活用条件として、事業者には一定期間、車両を運行・使用することが求められる。大阪メトロが車両の使用停止を決めたため、法令に則り、補助金の返還を求めることとした。〈2026年4月3日〉

 

大阪メトロ、EVモーターズのEVバス使用停止を決定 「安全性と長期的な安定性の確保が困難」

 大阪メトロは3月31日、保有するEVモーターズ・ジャパン(EVMJ、角英信社長、北九州市若松区)の電気自動車(EV)バス計190台に関して、使用停止を決めたと発表した。同EVバスは、中国の新興バスメーカー3社が生産しており、昨年開催された「大阪・関西万博」での人員輸送用途で導入した。万博終了後も活用を予定していたが、車両の不具合が相次いだことを受け、運行を一時的に取りやめていた。

 昨年9月には国土交通省がEVMJに対して車両の総点検を指示。その結果、国内で販売した車両317台のうち、113台で不具合が見つかった。

 大阪メトロは使用停止の理由として「当社が求める安全性と長期的な安定性を確保できる方法・体制を確立することは困難である」ためとした。

 EVMJのEVバスは、国の「商用車等の電動化促進事業」の対象で、購入費用の一部を税金で補助している。大阪メトロは、補助金の取り扱いについて、今後協議していくとしている。

 国交省の石原大物流・自動車局長は30日、日刊自動車新聞などの取材に対し「車両を購入した事業者が廃車したり、登録の名義が変わる、叩き売るなどの事態になれば、車両が使われる見込みがなくなるので、補助金の返還を求めることになる」との見解を示しており、今後の動向が注目される。〈2026年4月2日〉

 

EVモーターズ・ジャパン、佐藤裕之代表取締役が引責辞任 EVバスの相次ぐ不具合で

 電気バス(EVバス)などを開発するEVモーターズ・ジャパン(EMJ、北九州市若松区)は2月20日、販売したEVバスで不具合が相次いだ問題を受けて創業者の佐藤裕之代表取締役(69)が28日付で引責辞任すると発表した。後任には3月1日付で角英信副社長(53)が昇格する。 

 2025年に開催された「大阪・関西万博」で、EMJが納車した自動運転システムを搭載したEVバスが衝突事故を起こした。その後、車両に不備があることが発覚。国土交通省が同年9月にEMJに対して国内で販売した317台の総点検を指示。その結果、113台で不具合が確認されていた。〈2026年2月24日〉

 

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これまでの紹介記事は以下参照。