実は地方銀行の貸出残高は増えている!?の巻 | さいますみのブログは引っ越しました。こちらでUPデートしています→http://saimasumi.hatenablog.com/

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Good News and Companiesの経済アナリスト崔 真淑 / さいますみです!
経済学/経営学/金融を社会的意義あることに活かすためにどうしたらよいかを考えていきます!

崔真淑プロフィール http://about.me/saimasumi/

みなさまこんばんは
Good News and Companiesの崔真淑(さいますみ)です
日本株は一旦は調整ムードではありますが、まだまだ強そうです。ただし、それには安倍さんの外交戦略が重要かなと感じています。やはり新重商政策ではと揶揄される局面はさけないと、大胆な金融緩和もできませんからね。今日はアベノミクス期待で動きが顕著だった銀行株について書かせてください

*銀行株に何が起きているか
アベノミクス期待で株式市場は全面高です。銀行株も負けじと上昇中です。しかし、地銀株と大手銀行株のパフォーマンス(ここ三か月)は顕著に差が出ています。前者は10%弱ほどしか上昇してない銘柄が散見される一方で、後者は平均して30%は上昇しています。

*なぜこんなことが起きるか?
(もちろん財務健全性、企業戦略の違いといえば、それまでです。)
こういう金融緩和期待の時は、貸出増加への期待で全面的に銀行株が買われたりします。
ですが、もう限界まで金利が下がりきっているため、これ以上、金利が下がっても、ほんまに貸し出しが増えるのかも謎です。ただし、ノンバンクは別です。金利は下がっても、高い貸出ができます。そのうえ、金融円滑化法切れで貸出が集中すると期待されています。
大手銀行のパフォーマンスが好調なのは、傘下にノンバンクをもっていることもあるでしょう。
もう一つ考えられるのは、資産運用に充てている金額が大きく、その内の、株式評価損縮小への期待も重なっていると思われます。その他では、海外で貸出増加の期待も大きいことから、割安な局面で買われやすかったかと思います。



*では地銀株は?
地銀でも、金利の高いカードローンや、海外進出に積極的なところもあります。しかし、大手行に比べると、やや見劣りするのは否めないのかなと思います。そうなると、国内で稼ぐ道を模索することになると思われます。

*実は地銀の国内貸出は増えている。
以下は、国内の地銀と大手行の貸出動向です。

(出所:DIR)

これをみると、地銀は住宅ローンを中心に貸出を増やしています。やはり国内貸出に道を見出そうとしているのかもしれません。しかし住宅ローンは利鞘が薄い。しかも住宅ローン契約で増えている層は、いわゆるサブプライム層だとか。低価格の単身マンションの契約が増えているそうです。
変動金利で借りる層が増えるとなると…将来的にはサブプライム層には少し痛いことが起きてもおかしくないかもしれませんね。
(金利上昇懸念で銀行側も固定金利契約を銀行側が減らすとみこまれ、変動金利契約者が増えると想定される)
私は、こうした動きも懸念されて、地銀株は買われにくくなっているのかなと感じます。体力のある地銀と、そうでない地銀でますます二極化が進むかもしれませんね。

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崔真淑/さいますみ