B・D・T 掟の街 (角川文庫)/角川書店

¥660
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今回読んだのは、ハードボイルド小説作家 大沢在昌さんの小説
「BDT」です。


~アマゾンの内容紹介より~

不法滞在外国人問題が深刻化する近未来東京。

爆発的に急増した身寄りのない混血児たちは「ホープレス・チャイルド」と呼ばれ、
その多くが犯罪者となっていた。彼らが巣食う東新宿はスラムと化し、
いつしか、街は「B・D・T」と呼ばれた。

無法地帯となった最も危険な街で、私立探偵ヨヨギ・ケンが依頼された仕事は、失踪したホープレス出身の女性歌手の捜索―。女の足跡を追うケンを次々と襲うトラブル、そしてケンの目の前に、その巨大な組織が正体を現す!圧倒的なスピード感で描く、傑作冒険アクション。




大沢在昌さんの小説は、昔はまっていた時期がありました。
特にはまったのが「天使の爪」「天使の牙」シリーズ。

どの小説もそうなのですが、ぶっ飛んだ設定ながらも豊かな想像力でリアルにストーリーを描ききる作家さんだな~と思います。
ちょっとオカルトチックな作品も中にはあるのですが、それも違和感なくすんなりと読めてしまうところがすごいなと思います。
最近また、大沢作品を読み漁っています。


今回読んだ「BDT」は舞台は近未来の東京。
東京の一部はスラム化し、外国人不法労働者が街を占拠し、純粋な日本人と「混血児」の間には差別が存在する。

テレビは今のようなスポンサーからの広告収入ではなく、テレビ画面を通じて通販購入させ、そのマージンを得る「レート」と呼ばれるシステムによって莫大な収益を挙げ、どこのテレビ局もこの「レート」をあげるために過激なニュースなどを取り上げています。

そして、映画はテレビよりも高級な文化的価値のあるものとして、まるでハリウッドのような映画村が、東京のとある島に作られ、俳優や映画に携わる者たちがそこで暮らしています。
しかし、この映画村には巨大な闇の組織が存在していました。


主人公は、スラム街出身で「ホープレス」と呼ばれ差別を受けながらも、そこから這い上がり成功した私立探偵のヨヨギ・ケン。

妻を亡くした悲しみから一度は引退した彼を、ある人物が東京に呼び戻すところからストーリーは始まっていきます。

テレビ局がレート欲しさに、自作自演の殺人鬼を仕立て上げニュースを流しているのでは?という疑惑を解くためにケンは調査に乗り出すのですが、この事件を追えば追うほどに巨大な闇の組織が見え隠れし、ついにはその闇の組織の帝王と向かい合うことになります。


個人的にこういった「近未来」設定の小説って好きなんです。
テレビと映画の大沢さんの近未来観は「さもありなん」と思わせるリアルさで、
面白いな~と思いました。

あと、東京のとある島に作られた「映画村」が、この島独自の自治権を得る代わりに
島に原子力発電所を置く契約を東京都と交わしたという設定も
なんだかタイムリーですごい。

この原子力発電所も小説のクライマックスのほうで、キーワードになってきます。

正直、大沢さんの作品でまだ「天使の爪」シリーズを超えるものって自分の中では
なかなか無いな~と思ってるのですが、
今回の作品はとにかく「設定」のユニークさが特徴的で楽しく読めた作品でした。

「有名人になる」ということ (ディスカヴァー携書)/勝間 和代

¥1,050
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今回は勝間和代さんの「有名人になるということ」を読んでみました。

ここ1年ほどあまりメディアなどでも見かけなくなり、
ブームが去った感があった彼女ですが、久しぶりにヒットしている
書籍だったのと、なかなか面白いと評判だったので買ってみました。

実は、勝間さんの本をちゃんと読んだのはこれが初めて。
「カツマー」が存在する一方で「アンチカツマー」も多く存在したわけですが
私もどちらかというとアンチサイドというか、あまり良いイメージを持っていませんでした。

勝間和代さんのこれまでのイメージというと、
ガツガツしていて、なりふり構わず有名人であることを利用して
本を出しまくったと思ったらあっという間に売り逃げしていなくなった、
みたいな。笑 そんなイメージ?

でも、この本を読んだらそれらのイメージがいかに、
本人ではなくメディアによって作り上げられたイメージだったかを
思い知らされました。

この本では、彼女自身が計画した「自分を有名人にするプロジェクト」の
始まりから終わりまで全貌を、包み隠さずに打ち明けています。

そして、有名人になるための具体的な方法、有名人になることのメリット、デメリットなども書かれているので、実際に自分も有名人になってみたいと思う方がいたらかなり参考になるのではないでしょうか。

ただ、本の中で何度も勝間氏が述べているのが「有名人になるということは、不可逆な流れである」ということ。
つまり、一旦有名人になってしまうと、ブームが去った後も
「有名人ではない人」には決して戻れず「元有名だった人」としてしか
扱ってもらえなくなる、ということです。

う~ん、これってなかなか恐ろしいことですよね・・・
キャンディーズが解散するときに「普通の女の子に戻りたい」と言って
解散したわけですが、あそこまで売れてしまうともう絶対に誰も「普通の女の子」としては扱ってくれないわけです。
(うち2人はあっという間に芸能界復帰をしてしまいましたが)

だから、有名人になろうと思ったらまずはその覚悟があるのかどうか腹を決めたが良いと思います。
ちなみに勝間さん自身は、有名人になってみて初めてそのことに気づいたので、もし過去に戻れたとしてもう一度有名人になりたいかどうか聞かれたとしたらちょっと考えてしまう、とおっしゃっているほどです。

でも、この時代「自分自身を有名にしてメディア化してしまう」というのは、一番てっとり早く成功する方法でもありますよね。
自分自身がメディアになることが出来れば、広告費や宣伝費が圧倒的に安上がりにすみますし、仕事も集まってきますから。


たとえば、どこかの企業が何かの商品をPRしようと思ったら、これまではお金を出して広告を打つしかなかったわけですが、もしその企業の中に影響力の強い有名社員がいたとしたら、広告なんか打たずともその社員が自ら広告塔となって無料で商品の良さをアピールしていけるわけです。
(・・・と言ってもそんな有名社員が一企業のサラリーマンとして会社にい続けてくれるとは思えませんが、でもよくあるのは社長が有名人で社長自らが広告塔としての機能を果たしているパターンですよね。ワタミの渡邊美樹さんとか。)



これからの時代、仕事の能力がある人間よりも自分自身をメディア化できる力のある人のほうが企業に求められていくのかもしれませんね。

あと、勝間さんがこれまた本の中で何度もおっしゃっていたのが
「自分有名化プロジェクトにおいて大事なことは、自分を自分でプロデュースできる力があるか、ということ。」

勝間さんは、一見時代のブームに乗せられてブームが終わると去っていったようにも見えますが、実はちゃんと自分で自分自身の見せ方や出るメディア、戦略などを考えていたのだ、と。

しかし出した書籍が当初の目的とは違うふうに受け止められてしまったり、
メディアを通じて、本来の自分とは違うイメージが前に出てしまったりとジレンマも多く結構悩まれてもいたようです。

そして昨年1年は充電期間として意図的に人前に出ることを避けていらしたそうです。(2012年は復活の年、と決めてらっしゃるのでまた目にする機会も増えてくるかもしれませんね。)

自分で自分をプロデュースしている人でさえもそうなのだから、もし自分では何も考えず完全に周りにお膳立てをされてそれに乗っかってしまった人はなおさら、あっという間にブームが終わっていなくなってしまう。

芸能人も結局、長く業界に居続けられる人は自分で自分をプロデュースできている人なのだ、と。

私は、有名人になりたいと思ったことは一度もありませんが
この本では初めて勝間さんの「素」の部分が見れたような気がして
なかなか面白かったですし、これまでのイメージががらっと変わって好感がもてました。

また、自分を自分でプロデュースしていくことの大切さに
気づかされました。
知り合いの方から献本いただいて、柘植拓夫さんの「さよなら、ヴァニティー」という本を読みました。

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小説のようなタイトルですが、この本はNHKの大河ドラマ「龍馬伝」「平清盛」の人物デザインを手がけている柘植拓夫さんの、「自分をデザインする」をテーマにした本です。
今ちょうど私も平清盛を見ているところなので非常に興味深かったです。


読んでみると、柘植さんの持論や、これまでのお仕事などについて書かれた散文集のような感じでした。
文章がとても美しいので、読んでいると柘植さんの異次元的世界観に引き込まれていきます。

「自分をデザインする」って何かというと、この本の中では
「自分をよりよく変化させていくこと」を自分をデザインする、と言っています。

人は誰も、変化を望む生き物である、と。

そして柘植さんは、ヘアメイクアーティストとしてこれまでに数々の美人女優などとも仕事をしてきた方であるのですが、人の美しさというのはその姿形ではなく、その人の思想や、変化していこうとする「揺らぎ」の中にこそあるのだ、とおっしゃっています。

シミやしわを必死にどうにかしようとするのが美しいのではないよ、と。
なかなか勇気付けられるお言葉です。笑

その昔、千利休は中国製の美しい器などがもてはやされていた時代に
あえて竹を切っただけの花瓶に美しさを感じ、新しい美の価値観を生み出して
いったというようなエピソードが紹介されていましたが、
著者の柘植さんんも千利休と同じく「絶対的審美眼」を持った人なんだろうなと感じました。

ちなみに、タイトルにもなっている「ヴァニティー」とは、直訳すると「虚栄心,うぬぼれ」という意味です。
タイトルには「虚栄心を脱ぎ捨てろ」という意味がこめられています。

人は主観ではなく客観をもってしてしか「美」というものについて語れない、ということもおっしゃっています。
この本も客観性を保つために書き下ろしではなく、対談相手との口述を後日文字にするというスタイルをとっていらっしゃいます。

分厚い本なので読むのに1週間ほど時間がかかりましたが、「美」や「デザイン」というのあいまいで言語化することが難しいジャンルだと思うのですが、この本ではしっかりと柘植さんというアーティストのフィルターを通して文字や概念としてアウトプットされており、全くの異次元な価値観に触れた気がして経験はなかなか新鮮で面白い体験でした。



さよならヴァニティー/柘植 伊佐夫

¥1,995
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今回読んだ本は、唯川恵さんの「一瞬でいい」。

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唯川さんの作品は大好きでほとんどの作品を読んでいます。
いつも、OLさんや主婦など身近なキャラの女性が登場する恋愛ものが多いのですが、
今回は珍しく長編小説。

物語は、幼馴染の4人の男女のうちの一人が
メンバーの不注意でうっかり山で遭難事故にあって亡くなってしまったところから始まっていきます。

残された3人にのしかかる、親友の「死」という重い現実。
「もしあの瞬間、自分がこうしていたら・・・・」
誰もが、自分を責め、その後の人生を自ら狂わせていきます。
一人の「死」というのはここまで人の人生を狂わせるものなのか、と
思わされました。

まだ幼かった3人が、出会い、別れ、また出会いを
繰り返しながら徐々に成長を重ね、年をとるまでの長い長い人生を追っていくのですが、
私が感じたのは
「やっぱり人生頼れるのは仕事なんだな~」ということ。

3人とも独身のまま年をとっていくのですが、それぞれに悩み葛藤を抱えながらも自分の仕事を持ち、たくましく生き抜こうとする。
それは、ただ「食べていくため」、というよりも
仕事という人生で大きなテーマを通して、人が学び、葛藤し、成長していく姿をこの小説の中で見せられたような気がします。

そしていつしかようやく、親友の死をそれぞれの中で乗り越えることが出来た頃に忍び寄るもうひとつの「死」。
2度目の死と、大人になった彼らがどう向き合っていくのか。

こうしてレビューを書いてみると、あの小説は
「生きること」と「死ぬこと」をテーマにした作品だったのだなと改めて気付きました。

人は後悔する生き物だと思います。
あの時こうしていたら、違うほうを選択していたら・・・。
常に自分が進んでいるこの道が本当に正しかったのかどうか
迷いは尽きません。

それでもやっぱり過去の一瞬の出来事や選択が今の自分を作っているわけで、いつかきっと
「全てはこれでよかった」と思える日が来るんだなと思います。



一瞬でいい/唯川 恵

¥1,785
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今回読んだのは、ビジネス書。
「1億稼ぐ話し方」です。

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安田正さんは、企業向けに英語やコミュニケーションの研修を
提供する会社を経営されている方で「会話術」の本も多数出されています。

安田さんに人生の転機が訪れたのはイギリスに留学したときのこと。

英検1級をもっていた彼は英語には多少の自信があったのですが、
いざ留学してみると、ホストファミリーやクラスメイトとの会話が全然はずまない、
ディスカッションの授業で意見を求められても意見が言えない、
せっかくパーティに誘われても人気者になれない。

すっかり打ちのめされた彼ですが、そこでようやく、必要なのは英語力ではなく
コミュニケーション力であるということに気づきます。
他のヨーロッパなどの留学生たちはあまり英語ができないにもかかわらず
どんどん意見を述べたりジョークを飛ばしたりと積極的にコミュニケーションをとっていたのです。

そこで彼は、ジョークの美味い友人に弟子入りしてマンツーマンで
ジョークの言い方や会話の仕方などを教わります。
すると、次第にパーティでも積極的に発言できるようになり、人気者になれたのです。

安田さん曰く、「日本は世界でも最もハイコンテクストな文化の国である」
ハイコンテクストとは、言語に依存しない、いわゆる「あ・うんの呼吸」や
「以心伝心」を大切にする文化です。

それゆえに、日本人は海外に出ていったときにうまくコミュニケーションが
とれないのだ、とおっしゃっています。

ビジネスの場面でも「なんとなく伝わっているだろう」と受け取り手に
期待しすぎることで、コミュニケーションがうまくいかないケースもあるとおっしゃっています。

そこで大切なのが「ロジカルコミュニケーション」
要点を整理してから話す、先に結論を言う、など
彼の営業マン時代のエピソードも交えながら
その具体的な方法が詳しく書籍の中で説明されています。

確かに日本人はだらだらと話が長かったり、
あいまいな表現を好んだりする傾向が強く、
英語が出来るようになったとしてもこのままではグローバル社会の中では
戦っていけないんだろうなと感じました。

読みやすさ ★★★★☆
読後の満足感 ★★★☆☆
お勧め度 ★★★☆☆


1億稼ぐ話し方(初対面から最後まで主導権を握れる!「ロジカル・コミュニケーション」驚異のテクニック)/安田正

¥1,365
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今回読んだのはロバート・ハリスの「地図のない国から」

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以前買って読んだ彼の旅行記「幻の島を求めて」を読み返していたら
ふとどうしても彼の小説も読んでみたくなりアマゾンで取り寄せた。

これは小説というか、彼の実体験も交えた「自伝的小説」だ。
サハラ、インド、ギリシャ、バリなどを放浪しながら
孤独という名の闇に向かい合う男のお話。

国ごとにショートストーリー形式に小説はつづられていく。
読み終わってみて、感じたことは、
彼の人生とは「何かを得続ける人生」ではなく
「何かを失い続けた人生」だったのではないかということだ。

やたらと幼年期の回想シーンが出てくるのだが、
それも幼年期時代の幸福な思い出と、そこから引き算のように
いろんなものを失っていった喪失感を感じさせる。

彼はいつも「虚しさ」と戦っている。
でも彼だけではない。
人はみな、そうなのではないだろうか。

虚しさを忘れるために騒ぎ、群れ、何かに没頭して我を忘れようとする。
でもいつしか気づく。
何をしても、誰といても結局人は一人で孤独な存在なのだと。

旅に出るのに理由などない。
理由などいらない。

虚しさや孤独を自分の胸に抱きしめながら
地球という果てしなく大きな大地に抱きしめられにいく。

言葉を失うほどの夕日や、
すいこまれそうになる星空や、
このまま死んでもいいと思えるほど果てしない砂漠を
見つけにいく。

最近私は思うようになった。
虚しさも孤独も、どっちもそう悪いものじゃないんじゃないか。

何も気づかないままただせわしないだけの人生を送るよりもずっといい。
でも、それが幸せかどうかはわからない。
自ら命をたってしまう人もたくさんいる。

気づいた者と、気づかない者、
どっちが幸せかなんて・・・。

最後に彼は、砂漠の中でのイニシエーションとも言える時間を経て
こう物語をしめている。

「軽い足取りで前へ進めばいいのだ」

何もかも全てを背負ったままだと、その場所から1歩も動けなくなる。
例え失い続けたとしても、また何かを求めて次の場所に向かえばいい。

そんなメッセージに感じられた。


読みやすさ ★★★☆☆
読後の満足感 ★★★☆☆
お勧め度 ★★★☆☆


 地図の無い国から/ロバート ハリス

¥1,575
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今回は、旅行記を続けて2冊読みました。

1冊目はこちら
「独女世界放浪記」

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著者である南まいさんは以前、「岸和田少年愚連隊」ではヒロイン役を演じたこともある
タレントさんです。

事務所がつぶれたのを機にタレントを一旦やめ、世界一周旅行に出ます。
510日間かけて、約50か国を回った旅行記です。


早速ですが読んだ感想は、、、
う~ん、

これまで何冊か旅行記を読みましたが、これは旅行記というよりも
旅行日記みたいな感じかな。

友達がmixiにアップした日記を読んでるような感じで
特に大きな出来事が起こるわけでもなく、
感動的な出会いがあるわけでもなく、
淡々と女の子らしい旅が続いていくという感じです。

文章力や表現力があるわけでもないので、元タレントさんだし
可愛いから本出しちゃった感が否めない・・・。
あと、この方はあまり人に興味がないというか、
「人が自分にどう接してくれるか」のほうに興味があるのだろうな~と感じました。


しかし、可愛い女の子が一人で世界一周旅行をするとどうなるのか、
という点だけはよ~くわかりました。

とにかく、行く国々で、痴漢・セクハラにあいまくっているのです。
私は一人旅、怖くてできないわあ・・・。


そして2冊目。
中村 安希さんの「食べる。」


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【下記 アマゾン内容紹介より。】

『インパラの朝』(第七回開高健ノンフィクション賞受賞作)の鮮烈デビューから二年。
旅はまだまだ続いている・・・。
15の国で出会ったさまざまな“食”を通じて、人々の生活、人間模様、、文化、社会問題…を今までにない手法ですくい上げ、描いた珠玉のドキュメンタリー。



この本は「食」を切り口にした旅行記なのですが、
こちらは面白かったです。

これも、特に大きな出来事や感動の出来事が起きる本ではないのですが、
著者の冷静にものごとを捉えありのままを感じとる感性と、
表現力がすばらしい。

この、「ありのままを感じ取る」っていうことって
なかなか出来そうで出来そうにないことだと思います。

人ってすぐ自分のいいように解釈したり、
感情に左右されたり、
好き嫌いで判断したりしてしまいがちですから。

食べる、という行為も同じで
この方は「食べる」という行為をどの土地にいっても
特別な意味づけをしたり大げさな捉え方をするのではなくて、
その土地のものをありのまま受け止めるという食べ方をしているように感じます。

中には強烈にまずいものもあるのですが、(エチオピアのインジェラとか。)
それさえもしみじみと味わい、そしてまたその食べ物を食べるために
その土地に戻ってくるというハマリぶり。




開高健ノンフィクション賞を受賞した前作もぜひ読んでみたいと思いました。
2冊の旅行記を読み比べて思ったのは、旅行記ってもろ、著者の人間性が出る
作品だなあと思いました。

大事なのは、何が起きたか、ということよりも
何を感じたのか、ということなんでしょうね。

独女世界放浪記(ひとりおんなせかいほうろうき)/南まい

¥1,470
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食べる。/中村 安希

¥1,470
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今回読んだのは、水島広子さんの「怒り」がスーッと消える本」(大和出版)です。

この本すごくいい本だと思います。


水島さんは対人関係療法の精神科医をされている方で、
普段から「人の感情」に向き合うお仕事をされています。


本の帯に「もう、つまらないことでイライラしない!」と
書かれているのですが、そうそう!
そもそもイライラや怒りの原因ってささいなことやつまらないことが多いんですよね。


ATMで前の人の操作が遅いとか、人にちょっとカチンとくることを言われた、とか
彼氏がデートに10分遅刻してきた、とか。
私もちょっとしたことですぐイラっとするタイプなので、
すごい食いついちゃいました。


で、水島先生がおっしゃるには、まずそもそも感情というのは意味のない
感情というのはなくて、全ての感情には意味がある、と。

たとえば「不安」には、危険を回避するための信号的役割があるし、
「悲しみ」には心の傷を癒すプロセス的な役割がある。

では「怒り」はというと、
「心の痛覚」的な役割を担っているとのこと。


自分が何か嫌な目にあったとき、その嫌な原因を取り除くための
サインを送ってくれているのが「怒り」の感情ということになるでしょうか。


後半では具体的にでは、どうしたら「怒り」の感情をやわらげることが
できるのかについて解説しています。

深くうなずいてしまったのは、
「対人ストレスの原因は、役割期待のズレから起きる」という部分。

実はついつい最近、それを強く実感するような出来事がありました。

自分が相手に期待していることと、相手が期待されていると思っていることに
ズレが生じるとそこにはストレスが生じて怒りの感情がわいてくる、と。

わかりやす例で言うと、女性が男性に愚痴を言うとき
相手には「ただ聞いてほしい」という役割を期待しているのに
相手は「解決策を求められている」と勘違いしてアドバイスをしてしまい
喧嘩になるパターン。

カップルの喧嘩の大半はこの「役割期待のズレ」から生じているんでは
ないでしょうかね。

でも水島先生曰く、
「相手を変えることは絶対にできない。だから期待のズレの部分を修正していくしかない。」

愚痴を言うときに、ただ話を聞いてほしいだけなのであれば
最初に「アドバイスがほしいんじゃなくて、ただ聞いて欲しい」と伝えるということですね。


日本人ってつい「言わなくても察して欲しい」という期待を相手に
してしまいがちですが、これはよくないということですね。

疲れて帰ってきたときにだんなさんが家事を手伝ってくれないと
イライラしますが、相手はただ疲れていることに気づいてないだけなのかもしれないので、
「言わなくてもわかって欲しい」という期待を「言ったらやって欲しい」という期待に
自分の中で変換してあげれば何の問題もないわけです。


まあそれでもやってくれないだんなさんは・・・論外ですが。笑

この本を読んで思ったことは、むやみに「怒らないようにしなきゃ・・」
と思い込むことではなく、まずは怒りの感情のプロセスについて冷静に観察する、ということと
結局、自分は自分、相手は相手なのだ、ときちんと領域を分けることなんだな~と感じました。


とっさの「イラっ」はどうしようもなくても、
ずっとイライラしっぱなし、という最悪な状況は自分次第で防げると思いました。

特に女性にはお勧めの書籍です。

読みやすさ ★★★★☆
読後の満足感 ★★★★★
お勧め度 ★★★★☆


「怒り」がスーッと消える本―「対人関係療法」の精神科医が教える/水島 広子

¥1,365
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マークスの山 (ハヤカワ・ミステリワールド)/高村 薫

¥1,890
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お正月に実家に帰ったらたまたまあったので読み始めた小説です。
久しぶりにボリュームのあるガッツリした小説を読んだな~って感じ。

結局東京に帰ってくるまで、約10日間くらいかけて読了しました。
最後はのめりこむように一気読み終わりました。


◆超ざっくりストーリー◆


元ヤクザの組員と高級官僚。

一見まったく何のつながりもない2人の人物が、謎の凶器で殺される事件が発生した。

警察がいくら調べても、謎の凶器が何なのか、
この2人のつながりは何なのかが全く見えてこない。

主人公である、警視庁捜査一課の合田刑事は、
捜査の手がかりを得ようと、殺害された官僚の大学時代の同窓名簿を手に入れようとするが
何者かの手回しにより、同窓名簿は徹底的に処分されていた。

捜査にさまざまな邪魔が入る中
少しずつ事件の核心に近づいていく合田刑事。

そこには、16年前の南アルプスで起きたあるおぞましい事件との
因縁が隠されていた








警察内部の細かい事情などがリアルに描かれており、本格的な警察小説といえます。

たとえば、明らかなる連続殺人なのに、被害者が殺された場所の管轄が違うために
捜査本部が別々に設置され、別々の事件として捜査が進んでいくところや
公安と警視庁の確執など。

実際にこういったことが実際に警察内部では起きているんだろうな~~
と思いながら読み進めました。


結局、事件を解決に導くのは一人の刑事の執念なのですが、
面白かったのは、犯人の目線と、それを追う刑事の目線、
双方向から描かれているというところ。


複雑に絡まりあった糸を少しずつ少しずつほどくように進んでいく緻密な捜査と、
なかなか見えてこない犯人の本当の殺人動機が、ページを繰る手を先へ先へと
進めていきます。

読み終わったあとに、心にずっしと重いものが残る。
そんな小説でした。

高村薫さんの作品は読むの初めてでしたがほかの作品も読んでみたいな~と思いました。


読みやすさ ★★☆☆☆
読後の満足感 ★★★★☆
お勧め度 ★★★☆☆


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眠れる森の美容液を約1週間にわたり試してみました~♪

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普段へちま化粧水だけで、あまり美容液は使わない派の私・・・
1週間だけのお試しだったので効果が微妙にわかりにくかったのですが、

調子の良い日の肌はこんな感じでした↓


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しっとりというよりも、もちもちっとした感触です。

続けたら、もっと効果が出そうだな~って思いました。




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