「有名人になる」ということ (ディスカヴァー携書)/勝間 和代

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今回は勝間和代さんの「有名人になるということ」を読んでみました。

ここ1年ほどあまりメディアなどでも見かけなくなり、
ブームが去った感があった彼女ですが、久しぶりにヒットしている
書籍だったのと、なかなか面白いと評判だったので買ってみました。

実は、勝間さんの本をちゃんと読んだのはこれが初めて。
「カツマー」が存在する一方で「アンチカツマー」も多く存在したわけですが
私もどちらかというとアンチサイドというか、あまり良いイメージを持っていませんでした。

勝間和代さんのこれまでのイメージというと、
ガツガツしていて、なりふり構わず有名人であることを利用して
本を出しまくったと思ったらあっという間に売り逃げしていなくなった、
みたいな。笑 そんなイメージ?

でも、この本を読んだらそれらのイメージがいかに、
本人ではなくメディアによって作り上げられたイメージだったかを
思い知らされました。

この本では、彼女自身が計画した「自分を有名人にするプロジェクト」の
始まりから終わりまで全貌を、包み隠さずに打ち明けています。

そして、有名人になるための具体的な方法、有名人になることのメリット、デメリットなども書かれているので、実際に自分も有名人になってみたいと思う方がいたらかなり参考になるのではないでしょうか。

ただ、本の中で何度も勝間氏が述べているのが「有名人になるということは、不可逆な流れである」ということ。
つまり、一旦有名人になってしまうと、ブームが去った後も
「有名人ではない人」には決して戻れず「元有名だった人」としてしか
扱ってもらえなくなる、ということです。

う~ん、これってなかなか恐ろしいことですよね・・・
キャンディーズが解散するときに「普通の女の子に戻りたい」と言って
解散したわけですが、あそこまで売れてしまうともう絶対に誰も「普通の女の子」としては扱ってくれないわけです。
(うち2人はあっという間に芸能界復帰をしてしまいましたが)

だから、有名人になろうと思ったらまずはその覚悟があるのかどうか腹を決めたが良いと思います。
ちなみに勝間さん自身は、有名人になってみて初めてそのことに気づいたので、もし過去に戻れたとしてもう一度有名人になりたいかどうか聞かれたとしたらちょっと考えてしまう、とおっしゃっているほどです。

でも、この時代「自分自身を有名にしてメディア化してしまう」というのは、一番てっとり早く成功する方法でもありますよね。
自分自身がメディアになることが出来れば、広告費や宣伝費が圧倒的に安上がりにすみますし、仕事も集まってきますから。


たとえば、どこかの企業が何かの商品をPRしようと思ったら、これまではお金を出して広告を打つしかなかったわけですが、もしその企業の中に影響力の強い有名社員がいたとしたら、広告なんか打たずともその社員が自ら広告塔となって無料で商品の良さをアピールしていけるわけです。
(・・・と言ってもそんな有名社員が一企業のサラリーマンとして会社にい続けてくれるとは思えませんが、でもよくあるのは社長が有名人で社長自らが広告塔としての機能を果たしているパターンですよね。ワタミの渡邊美樹さんとか。)



これからの時代、仕事の能力がある人間よりも自分自身をメディア化できる力のある人のほうが企業に求められていくのかもしれませんね。

あと、勝間さんがこれまた本の中で何度もおっしゃっていたのが
「自分有名化プロジェクトにおいて大事なことは、自分を自分でプロデュースできる力があるか、ということ。」

勝間さんは、一見時代のブームに乗せられてブームが終わると去っていったようにも見えますが、実はちゃんと自分で自分自身の見せ方や出るメディア、戦略などを考えていたのだ、と。

しかし出した書籍が当初の目的とは違うふうに受け止められてしまったり、
メディアを通じて、本来の自分とは違うイメージが前に出てしまったりとジレンマも多く結構悩まれてもいたようです。

そして昨年1年は充電期間として意図的に人前に出ることを避けていらしたそうです。(2012年は復活の年、と決めてらっしゃるのでまた目にする機会も増えてくるかもしれませんね。)

自分で自分をプロデュースしている人でさえもそうなのだから、もし自分では何も考えず完全に周りにお膳立てをされてそれに乗っかってしまった人はなおさら、あっという間にブームが終わっていなくなってしまう。

芸能人も結局、長く業界に居続けられる人は自分で自分をプロデュースできている人なのだ、と。

私は、有名人になりたいと思ったことは一度もありませんが
この本では初めて勝間さんの「素」の部分が見れたような気がして
なかなか面白かったですし、これまでのイメージががらっと変わって好感がもてました。

また、自分を自分でプロデュースしていくことの大切さに
気づかされました。