私のところでは、社用車でトヨタハイエーススーパーロングバンを使用しておりますが、このハイエース(以下、基準車)をベースにして、屋根を嵩上げした救急車がつくられています。
もうこの型になって随分経ちますので、街中でもよく見かけるかと思います。お世話になった方も、いるかも知れませんね。。
今年の4月に基準車及び救急車がマイナーチェンジしましたので、カタログを貰ってきました。救急車の新旧カタログと並べてみます。
←左 旧型 右 新型→
デザイン的にはフロントグリル位で、大きな違いはないのですが、、細かく見ていくと色々と変化がありました。
ATは基準車に合わせて6速化され、旧型では、増えた重量に合わせて低めに設定されていたギア比も基準車と同一になっています。
基準車との共通化が進むと、当然コストダウンになるので、良いのだと思います。
←左 旧型 右 新型→
リアビューですが、大きな違いがありました。マフラーの位置が違います。
元々、救急車のマフラーは、リアゲートを開けたままで、ストレッチャーを出し入れする為、排気ガスが車内に逆流しないように、後方ではなくて側方に出口がありました。
このような具合です。わざわざ基準車との設計を変えてまで、側方排気とするのは、救急車ならではのニーズだと思います。
それが4月からの新型モデルでは、側方排気ではあるのですが、出口の位置は、ホイールベース間ではなくて、通常通りに、後輪の後ろとなりました。
理由は色々と考えられるのですが、基準車と共通化を進めたコストダウンが1つの理由だと思います。
もう1つの理由は、恐らく上の写真でも分かるように、ホイールベース間の低い位置にマフラー出口が配置されると、縁石などにヒットして破損するケースがあるからではないかと考えられます。いくらなんでも低い感じがしますよね、、。
こちらは、私が使用している基準車ですが、普通の位置に出口があります。後方に排気が出ていても、長時間アイドリング状態で、リアゲートを開けたままということはなく、問題ありません。
しかし救急車ではなくても、このような福祉車両ではどうでしょうか? このような車は、救急車ほどではないとしても、車いすを出し入れする為にリアゲートを開けたままということはありそうですね。しかもエアコン運転のためにアイドリング状態のままのはずです。
それで、調べてみたところ、やはりマフラー出口はやや内側に引っ込んでいて、なるべく後方に排気されぬような配慮がありました。
ということで、同じハイエースベースの各車両であっても、用途によって色々なマフラー形状になっているのがわかります。
トヨタ車ですから、輸出している国も多そうです。ひょっとしたら、輸出先の仕様によってもバリエーションがあるかも知れません。
一見、コスト最優先で、効率のみを追求していそうな商用車であっても、ニーズに合わせた細かな仕様、設定差があるようです。
新型の実車が確認できたら、細かく確認してみようと思います。
ありがとうございました。