リアル米国発!”米国マネジメントTIPS”

在米歴40年のHONDA(本多)です。 米国でのマネジメントのためのエッセンスを綴ります。

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昨年はWIN社飛躍の年ー2008年は『挑戦の年』

一寸タイミングを逸しましたが昨年の達成項目の報告です:

1.日本進出の戦略をレップ方式から直接関与に変えた米系自動車部品関係の老舗企業から営業・ディレクターをハントするエグザキュティブ・サーチの案件をいただき、成功裏に終了しました。

2.米系の自動車、生産機器、IT関係産業へのコンサルティング・サービスの躍進大手から上海での責任者をサーチする案件を頂ました。中国関係の本格的な仕事の第一件目です。中国のエリートに当たる候補の方々の英語力ー何人かは日本語にも達者ですー驚きとともに尊敬度を持ちました。

3.BIGスリーへの米人営業マネージャーをサーチする案件を日系企業からExecutive Searchでいただきました。日系企業での活躍の『コツ』を分かっている方で私どもも適材適所の方を探すサーチが出来たと喜んでおります。

4.JSOXに関与する経理関係マネージャー、Accounting の方、経理関係アシスタント(米人、日本人とも)のサーチ案件をいただきました。

5.日系ブティーク関係の企業からロスでのマネージャーをサーチする案件をいただき、無事完了しました。

6.江川COOの指揮で新しいManagement Data Systemを導入しました。


WINはサーチが難しい案件で有るほど、実力を出せる会社だと思っております。本年もよろしくご指導、ご鞭撻の程をお願いいたします。

「人事マネージャー(アメリカ人)が何で、そんな人は探せないというのだろう?」


ある顧客にSUGGESTIONとして出した手紙です。一部を一寸拝借。

・・今回感じましたがマネージャーのJさん(日本人)には英語の実力が問題ではなく、部下のRECRUITERに達成目標やJD-ジョブ・デスクリプション
(=求めている人の職務範囲)を指示されましたが、サーチを実施するにあたり、RECRUITERが取るステップの一つ一つを確認しないで、任せてしまうところが有ると思います。相手が能力のある人ならそれで良いのですが、そのリクルーターが慣れるまでは一歩一歩、やり方、進め方を確認するべきでしょう。

アメリカ人のリクルーターは得てして「なぜ、限られた予算内で『日本人の考える適格者』を探せというのだろう」と思っております。思っているどころか、不可能だと思ってやる気をなくします。

めんどくさいのですがそのリクルーターが一度やり方を覚え、Jさんが細かく知りたがる人であると分かったら従うと思います。『日本人の考える適格者』の必要性を理解し、一生懸命サーチする努力をするでしょう。そのそうしたら、Jさんも
MILE STONE(=道標)のみを管理するだけで良くなります。時間も入れ方が少なくなります。

今回のJDでの人探しは『本気で探せば』いる、さがせるJD範囲であると思います。リクルーターへは『外注にただ任せるのではなく管理』と言うことを説明しました・・・

会社が必要な人を部下であるリクルーターに任せたままだとDQCを満足させる候補が計画通りリスト・アップされないことが良く有ります。アメリカ人きり出来ない『人探し』と考えないでアメリカでのやり方を学び、その上に立って社内、社外のリクルーターに任せて生産工程と同じように『納期、候補に資質と予算に合った人』を探させるのが上司の責任でアメリカにやらせる人探しのコツです。

アメリカでの管理は始めは『ハンズ・オン』で後で『ハンズ・オフ』になります。

謹賀新年

謹賀新年

本年もまたいろいろご指導ください。WIN社への刺激の投入役になってください。お願いします。

本年は大統領選挙の年です。民主党、共和等、いずれの大統領になっても、BUSH政権の考え方、ACTION、世界での位置付け等のCHANGE=戦略を余儀なくされましょう。

なりよりも世界の指導的な国の一つとしてのアメリカの位置付けを明確にすること、約束したことへの協力、遂行が必要です。8年にわたった世界の仲間ー弱小や列強国ーを見くびる動き、勝手な行動の終止符をうち、信念をもって行動する国の指導者が出てくることを期待しております。

WIN社も昨年は転戦の年でした。新しい指導者が生まれつつあります。新しい考えを人材サーチの戦略、システムに入れ込んで即答、即ACTION,『丁寧な進言、適切なアドバイス』をもとにますますWIN社の位置付けを確立出来ることを祈っております。私どもの全精神とやる気を投入して目標達成努力をしたいと思います。

アトランタのある会議で、他の競合相手の方からWIN社の差別化と得意なサービスの領域、それに全員がそれこそバイ・リンガルでアメリカでのビジネス、アメリカ人のサーチ、会社の経営等に詳しいことを指摘され、すばらしい「評価」をいただきました。ありがたいことです。

本年もまた、『誠心誠意』を心の目標としてがんばります。

新年のご挨拶とともに、ますますの「刺激をしていただく」ことをお願いいたします。

平成20年 元旦

自分が一番か。。わ。。いい!

アメリカの会社で働いていた時の経験です。会社の戦略でサウジ・アラビアを中心に中近東で営業をやっておりました。その当時、だんだん開かれてきた中近東での油類の貯蔵タンクを作る会社での営業でした。

当時のカーター大統領の指示により、日本、ドイツの法律がある程度許す、いわゆる『バクシッシー袖の下の支払い』はまったく許されないアメリカの会社を代表しての多国のコントラクターとの競争です。幸い地元の立派な、影響力のあるAGENTと知り合い、その代理店から、刻一刻案件と業界の情報、他競争相手の動き等のニュースが入ってきて、段々とプロジェクトが取れるようになりました。

そして、1973年のイスラエルとエジプト・シリアとの戦争(YOM KIPPUR-)でイスラエルが4度目のアラブ諸国との戦争に勝ち、シナイ半島に戦争用の飛行場を作る話がでました。その飛行場に軍事用の油類の貯蔵タンクを作る計画が出てきました。

社長にすぐ呼ばれ、その油類の貯蔵タンクのプロジェクトを取得すべき、営業にイスラエルの政府訪問をする指示です。当時米政府はアラブ諸国とイスラエルと双方と商工をするポリシーが出ておりまた。

サウジの会社とサウジ・アラビアの仕事を段々と取れるようになってきていたいわゆる、右肩上がりの時勢です。小生は一応礼儀として取引しているサウジの会社のアメリカでの出先に「イスラエルに行くことになりました」と報告しましたた。

さて、その後がいけない。怒ったサウジ側は「お前を殺してやるーI will make sure that you die.」と言ってきました。この脅しを会社のユダヤ系の弁護士に相談しましたがあまり心配してくれませんでした。ただし、「毎日、家への帰り道を変えなさい」とは言ってくれました。命にかかわる可能性のあることへのプリベンションはそれだけです。何とつれないことか。

他人があまり頼りにならないと思ったのはこの時です。

自分の会社での位置付け、仕事のやり方、商売のし方等の見直しです。結局は生き続けるためには自己管理が必要です。自分が旨く生きれるような人生つくりが必要です。これは必ずしも他人のことより、自分の利益、生きる環境、家族のみを考えると言うことではありません。

最後には自分のしたことの結果は自分で責任を持つわけですから、自分の満足の行く、納得できる人生を送ることが大切です。自己管理とは自分で責任を持つことです。管理とは自分の周りの他人の一人、一人に責任を持たせることです。

そのアメリカの会社での経験がきっかけとなり、Win Advisory Group, Inc. のさきがけをつくりコンサルタントとして独立しました。25年前のことです。

「全米で最も危険な都市」はデトロイト


調査会社であるCQ社が殺人、強姦、強盗、暴行、空き巣、自動車窃盗の6種の犯罪別に
連邦調査局(FBI)の統計を分析し、犯罪の凶悪度で各都市の危険度を指標化した。それによると、デトロイトが昨年首位のミズーリ州セント・ルイスを凌いで、もっとも危険な都市となった。自動車関連の日系企業の多い都市であるデトロイトの他、同じくミシガン州のフリントやテネシー州メンフィス等がランクされている。デトロイトの犯罪の凶悪度は何か主幹産業である自動車産業の停滞にも通じでいるようである。

最近の縮小、買収、合併、生産拠点の外国移行等の一連の自動車業界の転戦が失業、離職、一時解雇、会社縮小、閉鎖を余儀なくさせて、人心にも、もちろん悪い影響を与えているのだろう。衣食足って礼節を知るであり、それこそ動物的になってしまう人間の弱さを感じる。

デトロイトは1980年代に「殺人の都」と言われ、国勢調査局の統計による
と、同市では1950年以来約100万人が殺人事件の被害者となっている (CQの記事による)。

1980年と言うと、私がデトロイトで働いていた頃だ。デトロイトでもダウン・タウンからかなり離れていて比較的安全なところに日系企業があり、日本人も近隣に住んでいるので関係ないとは言い切れない。デトロイトが危険だと云うことで日系企業に転職、就職する候補が敬遠をする可能性もある。1980年台の様に、段々と犯罪活動範囲が広がることも考えられる。

1985年わが社がデトロイトに会社を設立した折は、その安全な場所まで犯罪の影響が広がり、自動車窃盗や空き巣にやられた経験がある。

日本企業自体がアメリカ人の怪訝な目で見られていたそういう80年代から世界有数の車つくりが出来るようになり、BIG スリーにも一目おかれてきた今日現在、自分達の身の回りを正しくし、自己防御的に生活することも必要だろう。

それと同時にデトロイトの会社市民(コーポレート市民)として不安、不満から出る憎しみの矛先がこちらに向けられないように十分な注意と同時に他人を思いやる、慈善事業の努力を外国企業として積極的にすべき時が来たともいえる。微々たる努力も日米間の理解度増加の糧となろう。

「機会をくれー再起は出来る」自尊心過剰?、自信過剰?


2 年ぶりにENGINEERING MANAGERからSALESに左遷させたアメリカ人と現在での心境を探る意識調査をした。

多品種薄利での市場占有率を上げた戦略が功を奏さず、限定顧客で儲かる製品を扱う戦略に出た2年まえに責任を取らせたアメリカ人マネージャー達の生き残りの一人である。

会社の成績が良くなったのも左遷への責任を正直に受け止め、頑張ってくれた貴方も貢献している、貴方の強みは色々な起伏を乗り越えてきた会社の波の上で泳ぎ続けて来たからです、といった。TEAM APPROACH, GROUP THINKを守ってきたからですとも云った。

彼の反応はこの会社にはTEAM APPROACHやGROUP THINKなんかない。上意下達であると反論。

でも、あのぐらい貴方も含めたアメリカ人MANAGERにだらしなく経営されていた会社を変えるのは日本の本社と話せる日本人が大改革の戦略に参加して、上意下達で行く以外なかったのでは?、と私。

YES、日本語を話せる人がわれわれと交代したのみで日本に従ってやったのみだ。
と言う発言には「俺も日本語をじゃべれれば、会社の再建をやれた」ということなのらしい。自分が悪いと思う、他責ではないアメリカ人はあまりいない。「機会をくれーくれれば俺も会社の再建は出来る」。

これもアメリカ人の気質である。それは責任感の不足ということではない。限りなく、自分を信じ「失敗した」と言う認知は最後まで回避することが『強い』人間の条件なのだ。

大人すぎるアメリカ人;子供過ぎる日本人ー何が? どこが?



最近記録映画で有名なKEN・BURNS氏が年月を掛けて発表したドキュメンタリー『The WAR』を見た。

アメリカの太平洋海岸、ミネソタの片田舎、コネティカット州の町、第二次大戦時の大きな基地のあったモービル・アラバマ州の生き残りのアメリカ人の目から見た、地元の兵士の戦争経験、留守家族の心配、アメリカ人の意識昂揚、戦争への不安感から、いくつもの戦場でのストリーを経ての自信の回復、今だ続く不安感、加速される『死』の悲劇と敵対心等をアマチュアとしての素朴さ、真剣さと、ものを見る力を持った生き残りの人が語る『戦争』は悲劇を通して物を学ぶ特性のある人類の宿命をほうふつとさせる。

ひとつ共通している点は日本人、ドイツ人、アメリカ人を初め戦争に刈り入れられた人は自国の勝利を信じて、自国の誇りの上に悲劇を超越して戦ったと言う事。

極東最高司令官のマッカーサーが日本軍に破れ、フイリッピンのバターンからオーストラリアに何千人の兵士を見捨てて逃げ延び、何年か後にフイリッピンに凱旋して、その後は破竹の勢いで島から島へ北上し、沖縄の激戦に勝ち、トルーマン大統領の原爆使用で日本の無条件降伏へとつながる。

そのマッカーサー司令官が日本に上陸して、どうして憎い天皇を生かす決意をしたかの理由はいろいろ詮索できる。マッカーサーの言った言葉の一つに「日本人は13歳のメンタリティーきりない」と言った言葉はいまでもその出所に興味を持たせる。

マッカーサーの日本人に対する印象はどこから出たのであろうか。たぶん、自分でやったことに関して責任を取らないず、慣れの果ては自分たちのはじめた世界戦略、克服の戦略を名前を借りた天皇に謝ることを押し付けた軍部の「俺知らない」と言う態度を批判して自分で責任を取らない、自分のことと意識していない軍国主義のTOPたちを揶揄って表現をしたのだろうか。

13歳の子供は大人と子供の途中で自分の価値をはっきり意識していないし、自分の責任でするということと大人の加護の下である程度の意思決定をするという大人と子供の途中の意識感覚の状態である。

アメリカ人は小さい時から自分で意思決定をさせ、同時に責任感も養成しながら育てる。日本人は各人のマチュリティーの度合いに応じて自己意識、責任感を養成してゆくアメリカ人とくらべて、皆一様にある年格好ではどのくらいの意思決定が許され、どのくらいの責任感を持たせるかという全員を意識しての標準化で、年に応じたしぐさ、考え方、責任感を期待しているようだ。

早く大人となってしまうアメリカ人、子供である時間が長い日本人と対象的だが、その別々の国の人が例えばアメリカの会社組織の中で協力する折に考え方、やり方、価値観、責任の取り方の違いの不都合は明白に出てくる。

この根本的な違いを意識して、考え方、責任感を上手く生産性、製品完成、会社の目的達成に持ってゆくのがトップ・マネージメントの仕事と責任なのだろう。そういうTOPは大人でなければならない。

TOPの売り物ー働きやすい会社、TOPが捨てるものー雇用安定型経営


日系企業は得てして雇用安定型(人を降格、解雇時にTOPが時間を取って回りえの影響や訴訟への可能性を低減する傾向)の経営をし勝ちである。

でも、従業員のストレスの原因を見てみると、雇用安定(JOB SECURITY)が無いと思われる会社のストレス レベルは6%である。

では他の重要なストレスの原因はと言うと仕事自体をこなすことの目標値達成から来るストレスが46%、会社での人間関係から来るストレスが28%、家族と私生活をバランスさせようとする努力から来るストレスが20%となっている。これはSHRM-Society of Human Resources Management-からの引用である。

そうすると日系企業で売り物にしている「従業員の利益、幸せ」を考えることを売り物にしているTOPはストレスの原因にかんしては重要項目を管理していないことになる。アメリカ人の特性である家族と私生活のバランスをとる努力から来るストレスの20%と雇用の不安定さから来るストレスの6%を加えても26%。

とすると、74%の原因である職場での人間関係からくるストレスの解消、低減と仕事のノルマを達成できる環境とPLANの欠如から来るストレスを改善するのが重要項目となる。
日系企業で成功している会社のマネージャーの資質を見るとやはりTEAM力、BUY IN をもとに各自がやれると思う達成量を計画の一部として入れ込み、必要な人事計画をすることが大切である。

それと日系企業にこのごろ見られるベテランのアメリカ人と新参のアメリカ人との葛藤(古参のアメリカ人が結構いじわるする)や日本人の動機付けの出来ない管理者を責任者にしないことがストレス解消、低減のキッカケとなるようだ。

マネージメント・コンサルタントとしての私の見方は日系企業で『雇用安定』を経営のTOP条件とする時代は終わったような気がする。

松坂投手一考



今年の大リーグ。BOSTONの松坂 対SEATTLEのイチローの対戦で両チームのファンが燃えた。この対決を見込んでBOSTONが一億ドルを払ったのだというコメントもアナからあった。確かに視聴率が上がるはず。DICEに関しては、アメリカ人が長髪、立ち髪、色髪で踊りあがっているのが見られた。日本人のヒーローにも人種を越えたファンがではじめたわけです。うれしいではないか。

一寸、松坂の力みすぎがあったか。松坂には料理、体調、家庭のコンサルをTEAMがつけているが、必要なのは精神の持ち方を教えるパーソナル・コンサルではないのかと思ったりしました。アメリカのアナも「おかしくなり、不調に陥った時どう生き延びれるかですよね」と予言的に問題点を云っていた。プレシャーがかかると弱い日本人への印象をぬぐいされるか。新人類、超日本人になれるか。

日系企業でも社長は孤独と言うが、そのくらい意思決定、PLANの実施については自分で責任をとるのが社長。一人きりいないから『(社)長』なのだ。プレッシャーがかかると神頼みか「私だけでは決められない」とか「自分だけでなく周りの人の意見も聞かなければいけないと思う」とか逃げるTOPもいる。結果がどうなろうとも最後の責任は社長なのがから、自分の信じでいるやり方で計画の立案、実施、PDCAをやれば良い。「赤信号、自分独りで渡れるか?」渡れないかが成功を左右する時もある時代である。

ともかく松坂が一億ドルの価値を証明してくれると良いと願う。

わがWIN Advisory Group, Inc. は日系企業で活躍できる松坂クラスのエグゼクティブサーチをしたい。

GOOD LUCK Mr. Press, but…


北米トヨタ社長をされていたジム・プレス(トヨタ本体の専務)氏がクライスラー再建 (本心?それともPRIVATE EQUITYのSHORT TERMの戦略?)のためにスカートされてクライスラーの副会長兼社長に就任した。

プレス氏は1970年、フォードで2年の勤務のあと、米国トヨタ自動車販売に入社。以来37年間という長い間トヨタの米国での事業の拡大に貢献してきた。たまたま日本人社長の恥ずかしい失態で初の米国人のTOPとなったので、たまたまという言葉が通じるような偶然性もいとめない。

その後トヨタ本体の専務にもなったところを見ると、やはりトヨタにとっては外人であった人が重要ポストに抜擢されたので立派、立派とも言える。

この目出度い話を別の角度から見ると、クライスラー再建が出来るのはトヨタの日本人の偉い人であればなお良いのではとも考えられる。プレス氏が秀でていた販売でのEXPERTをスカートするのも一考だが、クライスラーも含めたビッグ3の問題点は販売力ではなく、むしろ車の性能、燃費性、安全性、それに車ひとつひとつに出ている標準化の優秀性と運転時の居心地の様な気がする。

消費者を小ばかにしたようなマーケティング戦略では悪い車は簡単には売れない。今だ排他的な日本の会社であそこまで上った人が、もう少し名前に価値がある会社で副会長兼社長をやりたいと思ったのかもしれないが、プレス氏の今後の動きは体得した日系企業、それも世界で名を派すトヨタ自動車の経営哲学をいかにクライスラーで応用してゆくか見守りたい。

時間を掛けて良い車を作る仕組みを作り、組織を組み替え、そしてSYSTEMを構築する。簡単ではない。一人では出来ないチャレンジのある経営の機会である。

その必要最低限の時間をもらえるか、それともTOPになる夢を達成し、トヨタ時代の何倍かの好条件に満足して人生の終わりを楽しむか。かれはどんな気持ちでいるだろうか。
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