歌川広重 うきうき浮世絵 展@大阪浮世絵美術館 | the art,music and subculture.

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趣味に関する日記というか記録というか、そんなとこです。

こないだ月岡芳年を見に行った際に、次は歌川広重だよって告知がなされていたので、早速行ってきました!

 

 

 

歌川広重の「東海道五十三次」「浪花名所図会」「京都名所之内」のほか、その他の歌川一門の作品全55点が楽しめます。

 


 

さて、私は月岡芳年と甲乙つけがたいほどに歌川広重が好きなのですが、その魅力と言えば・・・

 

大胆な構図の切り取り方と、繊細な描写。


「ヒロシゲブルー」と評される藍色をはじめとする美しい色合い。

 


《京都名所之内 祇園社雪中》1833-35年頃



・・・等々が代表的な評され方だと思いますが、私は、彼の描く市井の人々の表情の豊かさも特筆すべき素晴らしさだと思ってます。


 

ぶっちゃけ言うと登場人物に「オモロい顔のオッサン・オバハン」がいる率がまあまあ高い。

そりゃ、描くテーマによりますけどね。


笑ってたり怒ってたり嘆いていたり、本当に細かいところまで丁寧に表情豊かに表現されています。

 

なのでこの日は、美術館が貸し出してくれた虫眼鏡を片手に、連れと2人で「オモロい顔探し」で盛り上がりましたサーチ

 

 
《浪花名所図会 堂じま米あきない》1934〜36年頃
 
例えばこの作品では、たあ坊。
真ん中辺りにもオモロいオッサンが何人かいます。

わーわーやってるような情景を描いた作品は、オモロい顔の人がいる率高し。
 
 
《東海道五十三次 御油 旅人留女》1833〜34年頃
 
この作品では宿屋の客引きの女性(留女:とめおんな)に強引に連れていかれそうになってる旅人のおじさん。
 
荷物で首をめっちゃ引っ張られてます。
宿に連れ込む前に死はなれては元も子もないぞ泣き笑い

 

 

とにかくどの作品もみんなの表情が生き生きとしていて、見てるこちらもHappyな気分になりますルンルン

 

 
 
で、オモロい顔の人はともかく、構図とかについてちょっとマジメな話をすると、例えばこの作品下矢印
 

《東海道五十三次 藤沢 遊行寺》1833〜34年頃

 

 

 

ここに鳥居を配置するという発想がおそらく当時は斬新だったろうし、今見てもやっぱ凄いですよね。

 

右側は結構スペースが空いてるのに、そこなの?

って思ったりもするし、鳥居のおかげで橋を渡る人々が見えにくし。

 

でも、そこにあるおかげで、限られた紙面の中で背景の奥行きとか高さとかがよくわかるんですよね~。

 

何かを通して向こうが見える構図は、広重では有名ですよね。

ゴッホが模写したコレとかね。

 

 

《名所江戸百景 亀戸梅屋舗》1857年頃

ゴッホの模写は「日本趣味 梅の花」で検索!

 

 

《名所江戸百景 上野山内月のまつ》 1857年頃

 

 

《名所江戸百景 深川萬年橋》 1857年頃

 

 

下矢印コレなんか飛行機もドローンもない時代によく思いつくよね。

 

いわゆる鳥観図。


 

《名所江戸百景 深川洲崎十万坪》1857年頃
スマホの待受にしております♡
  

広重の頭の中は一体全体どうなってるんだろう?といつも思います。

天才日本国旗キラキラ


 
 
今回もこの美術館には土曜日に行きましたが、私と連れの2人以外は誰もいなくてゆっくりのんびり鑑賞できましたグッ
春節じゃなかったし。
 
 
次の浮世絵は、東京は原宿の太田記念美術館へ行かないとなんですよー。
それも、展示替えで全100点を展示するらしいので、全部観ようと思ったら前後半の2回行かないとあんぐり
 
財布と時間をどうやりくりするか・・・不安
 
詳細は後日。