二人の天才 -葛飾北斎・月岡芳年-@大阪浮世絵美術館 | the art,music and subculture.

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趣味に関する日記というか記録というか、そんなとこです。

前々から気になっていた大阪浮世絵美術館。

 

私の大好きな月岡芳年がフィーチャーされてる。

 

なので、行ってきましたルンルン

 

 

 

 

百貨店やブランドが軒を連ねる心斎橋筋商店街。

 

この一角のビルの3階にある、こぢんまりした美術館です。

 

 

3階まで一直線。エレベーターはありません。(たぶん)

 

商店街は人で溢れかえってたけど、美術館の中は人が少なくて静か。

 

ゆったりとした気分で鑑賞することができました。

 

企画展の規模は美術館同様こぢんまり。

 

でも私にとっては1,000円の料金で満足のいく内容でした。

 

なんといっても月岡芳年は藤原保昌を再見できたし、「月百姿(つきひゃくし)」シリーズの未見作品を見ることができたしラブラブ

 
 

月岡芳年《月百姿 忍岡月 玉渕斎》 1889年
 
大変お美しい~ピンク薔薇ピンク薔薇ピンク薔薇
 
玉渕斎(ぎょくえんさい)は主君へ諫言して怒らせて浪人となった人。
 
ある時上野に花見に出かけ、袖に降りかかる花びらを払ったところ、酔客らに「そんな粗末な着物で花が降りかかるのを嫌うこともあるまい」とあざ笑われたけど、即興で見事な短歌を詠んで返し、酔客らをやり込めたという。 
 
歌集にその名が残ってる程度で歴史的には全然有名ではない人ですが、その人とこのシチュエーションにスポットを当てるセンスが素敵です目がハート愛飛び出すハート
 

 

このほか、芳年の息子(再婚した奥さんの連れ子)で弟子の月岡耕漁の能版画も初めて見ることができました。

 

なんか劇画調でめっちゃカッコイイです。

 


月岡耕漁 《能楽百番  砧》 1922年~1925年

 

 

次に、葛飾北斎。

 

富嶽三十六景46枚のうちの21枚が展示されていたのは、なかなか圧巻でした。

 

圧巻といっても浮世絵って薄っぺらくて小さい。

 

だから、21点を並べたところで大迫力というわけではないけど。

 

ここの美術館では「葛飾北斎の富嶽三十六景/神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)がいつでも見られる」のが売りなんだそう。

 

久々に見ることができて嬉しかったです。

 

山下白雨(さんかはくう)もありましたよ。

 

 

葛飾北斎 《神奈川沖浪裏》 1831年〜1833年頃

 

 

葛飾北斎 《山下白雨》 1830年〜1833年頃

 

ただ、実物はこんなに鮮やかじゃない上矢印

 

普段は色鮮やかな画像やポストカードを見慣れてるせいだと思うけど、実物はもっとくすんでるというか、色褪せてるというか、淡い色合いというか。

 

 元々その色合いを狙って制作したものなのか。

 

 当時の顔料がそうしたものなのか。

 

 元は鮮やかだったのが経年により退色したのか。

 

 約50年後に制作されたクッキリハッキリな月岡芳年の作品を見たあとに見たからなのか。

 

 単に作品への照明の当て方のせいなのか。

 

私は下手の横好きなだけで浮世絵の詳しいことはわからないけど、今回は特に葛飾北斎作品の色彩に関して「アレ?こんなだったっけ?」と思いましたです。

 

でも、いずれにせよ素晴らしい作品にはかわりない。

 

江戸時代にこの作家が実在し、その感性を具現化する技術が日本に存在したことじたいが我が国の宝物です!

 

 

 

で、鑑賞後にはショップへ。

なんでも本物の浮世絵が売っているとか。

どれどれ。

 

なんと!!

 

月岡芳年作品がっあんぐりキューン

 

月百姿シリーズの藤原保昌様がっ(うしろのやつっ)

 

 

ほ、欲しい…でも高い…不安 (88,000円也)

 

私は買えないけど、お金持ちに買われて大切にされてくれたらそれでいいです…悲しい

 

ちなみに月百姿シリーズについてネットで調べてると、前述の玉渕斎様のは某サイトで16,150円で売ってた。

 

浮世絵の価値って保存状態にもよるんだろうけど、よーわからんもやもや

 

よーわからん奴が安いからって迂闊に手を出したらアカン。

保管の仕方も知らん素人が調子に乗ったらアカン。

 

そんな気がして飛びつくのはやめた。

でもいつかは浮世絵が欲しいなぁ。

 

そんなこんなの代償行為として、月岡芳年のポストカードを10枚買い込みました。

 

やっぱいいな〜、浮世絵ニコニコ音符


 次はこれまた私の大好きな歌川広重をフィーチャーするらしいので、ぜひまた来たいと思います!!



 

で、その帰り。


せっかく久々に心斎橋へ来たので少しブラブラして帰ろうかな〜音符


と思ったけど、その日は折しも中国の春節当日。

 

大混雑の心斎橋筋商店街を行き交う人々からは中国語しか聞こえてこない。

 

「しか」は言い過ぎかなアセアセ

でもマジで9割くらいは中国語。

残りは韓国語とその他言語。

道もどの店も中国人観光客でいっぱい。

 

日本語が恋しくなったので、というか自分のほうが異国に迷い込んでしまった感覚にちょっとビビったので、さっさと地元へ退散いたしましたダッシュ