第70回日本伝統工芸展@香川県立ミュージアム | the art,music and subculture.

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趣味に関する日記というか記録というか、そんなとこです。

 

 

ここ何年間か必ず年初に見に行ってるのに、ここで触れるのは初めてかなぁ?キョロキョロ

 

 

 
 

日本伝統工芸展。

 

 

毎年夏に受賞作品の発表があって、9月頃から受賞作を含む応募作品が全国を巡回するのですが、私は関西在住なのに大阪展じゃなくて、わざわざ香川県高松市まで見に行ってます。

 

なぜ高松って、

 

高松は、いや、香川県はめちゃくちゃいいトコなんすよ!

 

そこに至った経緯や理由を述べると長くなるので割愛しますが、もう、本当に大好きですラブラブ

 

いつか移住します!

 

 

 

で、だから高松に見に行ってるんだけど理由はそれだけじゃなくて、香川県は漆芸の聖地なので、ほかの開催地より会期が長いし展示点数も多いんです。

 

会場は広くてゆったりしてて人が少ない。

 

作品はどれも毎年力作ぞろいでただでさえめちゃくちゃ見応えがあるんですけど、それを前から後ろから舐めるようにゆっくりじっくり時間をかけて鑑賞できます。

 

 

 

日本工芸会総裁賞 彫漆箱 「遥かに」 松本達弥
 
 
 

朝日新聞社賞 人形 陶彫彩色「霧笛」 中村弘峰
 
 
 

日本工芸会新人賞 木版摺更紗着物「蒼晶」 鈴田清人

 
 
 
展示作品はどれも芸術作品ではあるけど、基本的に工芸品は実用品。
 
 
だから、一つ一つについて「自分ならどう使うか」を考えながらというのが、本展における私の鑑賞スタンス。
 
 この漆の箱は、高級生食パンの保管。
 あっちはコスメの収納。
 そっちは洋風おせち料理。オードブルでも
 いいな。
 この「色紙箱」に入れるのはやっぱお相撲さんの
 手形!あっちは推しのサイン。
 (いずれももらったことないけど)
 この花器にはシンプルにカラー1~2本。
 この織物の着物を着て会いたいのは、
 〇〇さんかな。
 
とかなんとか、まーとにかく作者に聴かれたら怒られそうな、大変失礼かもしれない勝手な想像(妄想)を膨らませつつ作品を観るのが、私にはとにかく楽しくて。
 
時間を忘れて2時間以上余裕で観てられます。
 
 
 

漆芸 卵殻蒔絵箱「晴れたらいいね」 坂本康則
 
 
漆芸 籃胎存清色紙箱「待つ」 辻孝史
 
 
 
そうして鑑賞しながら、これらの超絶技巧が失われることなく今年も継承されていることに感謝。
 
 
もしかしたらとっくに失われた技術もあるのかもしれないけど、特に若い方の作品を見ると安心します。
 
 
それに毎年見てると、継承してるだけでなく新しいアイデアやテクニックで変化、進化してることも何とな~くわか(った気にな)ります。
 
あ、こんなやり方、去年は見なかったなって。
 
私が無知なだけなんだけど、「気づき」は鑑賞の醍醐味だから、昨日知らなかった私が今日知ることはとても嬉しくて有意義なこと。
 
「伝統」を毎年見に行ってるけれど、毎年必ず新しい発見に出合える、静かだけどものすごくエキサイティングな展覧会です。
 
  えー、伝統とかワカラナイ。
  ムズカシイ。
  なんだか敷居が高い。
 
とか思ってる方、けっこう簡単に既成概念が覆って清々しいので、機会があったらぜひぜひ体験してもらいたいです。
 
 
 
ここにある伝統的かつ芸術的な超絶技巧は、国の、我々日本人全体の宝です。
失ってからでは遅い。
 
例えば漆塗の汁椀を使ってみたくても、本当に良いものは高額でなかなか手が出せませんが、せめて観て、知って、愛でてみることからはじめませんか?
 
国や自治体には、工芸品を作って売ることで作者の生活が成り立つ仕組みへの支援や、日本人全体が「工芸品のある暮らし」を再考・再評価する機運醸成を、真剣にお願いしたいです!
 
 

 

 

 

 

星おまけ星
蒟醬の軌跡をたどる 磯井正美展@香川県漆芸研究所
 
香川県立ミュージアムに貼ってあったポスターで、重要無形文化財蒟醬保持者(人間国宝)である磯井正美氏の作品22点が展示されていると知り、徒歩で少しはなれたところにある香川県漆芸研究所へ
 
 
ここが、漆芸研究所か~。
(外観の写真とるの忘れたアセアセ
 
っていうちょっとした感激と、人間国宝の技術を目の当たりにしたちょっとした感動を味わえました。
 
だーれもいなくて、独り占め状態でめっちゃゆっくり観られました。
なんてもったいない。
たくさんの人に観てもらえたらいいのに~ えーん
 
 

蒟醬むらさき箱 平成2年
蒟醬(きんま)は、香川漆芸の代表的な手法の1つです。