ランプの宿(1) | (続)ワタシ、サビてます。

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個人の日々の”よしなしごと”を、ただ綴っています。

岐阜県中津川市加子母での宿泊備忘録。

 

4月に入り、にぃさんの誕生日も近いし、記念に近場を旅行するのも良いと考え、3月末に「いろいろ取りこぼした」中津川を再訪。


普段は日帰りで行く場所だが、泊まってみたい宿があり、旅行の4日前に予約を入れた。

 

付知峡沿いに山奥へ、途中で見た高樽の滝から、さらに上へと行く。運転に自信がない人は一苦労する道。ジムニーで良かったと思える道(笑)。

 


落石のせいか、ガードレールはベコベコ。途中、薄茶色いものが道を横断。野生の猿だろう。

 

あともう少しの所、箱罠とか、岩魚か何かの生け簀がある。

 


 

(渡合温泉ランプの宿への階段のアプローチ)

 

幼い頃、母から「ランプの宿がある」と聞いていた。母の郷里から近いが、車でないと行けないこの温泉宿に、母は行けなかったのだろう。ただ、中津川市の隣り、恵那市には、1983年まで電気が通っておらず、夜はローソクを灯していたという「湯之島ラジウム鉱泉保養所」(通称「ローソク温泉」)がある。母はそちらの温泉のことを言っていたのかもしれない。

 

 

ランプの宿は、今でも電気が来ておらず、電波も届かない、いわゆる”ぽつんと一軒家”な宿。”古くは大正13年からの木造建築”の建物。

玄関を入ったところで、ご主人と女将さんが出迎えてくださる。

 

 

そして、ランプ、ランプ、ランプ♪ 本当にランプの宿だ。

 

 

女将さんに、斜面上の角部屋「しゃくなげ」へ案内して頂く。

 

 

まず外の景色に吸い込まれるが、年月を経てこその味わいを持つ部屋が、徐々に景色と調和し、その場にいる事で心が落ち着く。木々にいる鳥たちのさえずり、斜面下を流れる清流のせせらぎしか聞こえない。もう少し先には山桜、梅、桃が同時に咲き、GWの頃には、シャクナゲの花も咲き、美しいそうだ。それでも木々の枝を見ているだけで癒される。

 

(シャクナゲ)


 

例年より気温が高い日だったが、日が暮れるとやはり肌寒い。お部屋の豆炭こたつが、ありがたい。

 

(部屋から見える斜面廊下、西日に照らされる山々)

 

この斜面廊下を下った先にもお部屋がある。

 

 

泊まったお部屋の隣りは、お食事処。

 


 

窓の近くまで、ニホンカモシカが遊びに来ることもあるようだ。

 

冷えた飲み物が用意され、チェックアウト時に、飲んだ分を自己申告。
 

 

電気も、電波もないので、どう過ごすかは、自分次第!

 

(つづく)